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作品レビュー
[ 2013-3-17 ]
本は出会いだなと思う。
偶然立ち寄った本屋の店頭に平積みされていた本書は、まさに今の自分に必要な本だった。
ふだんはこの手のハウツー本は買わないのだが、数ページ立ち読みしただけで、「これは手元に置いて何度も繰り返し読むべき本だ」と思って即座に購入した。
どのページを読んでも、平易な言葉で深い内容が書かれている。押し付けがましさもなく、寄り添うように考え方のヒントをくれるのだ。
自己評価の低い私は、どうしたって自分を責める方へ考えが向いてしまう。「自分を認めよう」とか「自己評価を高く」と言われてもなかなかできないのだが、「かも」という考え方は目からうろこだった。この絶妙な肯定具合! 実際、「かも」を使って肯定的な発想をするように仕向けていくと、凹んだ心も少しふくらむように思えてくる。
心屋さんの素晴らしいところは、決して高所から見下ろして物を言わないところだと思う。「私もまだうまくいかないときもあるんですけどね」という立ち位置が、こちらの気持ちをほぐしてくれるのだ。
非常に個人的な理由ではあるが、心底、「読んでよかった」と思えた本だった。
