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あらすじ・作品情報
【「真実の97%」が隠されている】霞が関の役人がつくる予算書は2000ページほどあるそうですが、もちろん新聞記者には、こんな膨大な数字の羅列に目を通している時間はありません。マスコミがニュースソースにしているのは、「役所の側でつくった要約資料」です。つまり、2000ページの書類が3%程度の分量に圧縮されるわけですが、このとき、官僚たちに不都合な情報はすべてそぎ落とされるのだと、著者の高橋氏は言います。当然、記者はこの「情報」を元に記事を書くので、国民はどれだけ真面目に新聞を読んでも、本当のことはわかりません。今でもその2000ページの予算書に目を通している高橋氏によれば、「日本経済の真相」はいつもそうやって隠されます。しかも、かつては財務官僚として、その「情報」をマスコミに手渡す側にいたからこそ、「なぜ残り97%の情報が隠されるのか」が手にとるようにわかるといいます。その3%の情報を元につくられたニュースを信じる人たちは、役所におあつらえ向きの俗論を生み出すのに利用されており、彼らに都合のいい判断をさせられているかもしれません。