ブックパス

ページの移動

キャンセル

OK

キーワード

セーフサーチ

成人向けコンテンツの制限

並べ替え

価格

円 〜

条件追加

カテゴリー

ビジネス

趣味・実用

小説

雑誌

コミック

女性コミック

男性コミック

ラノベ

ブックコイン・WALLETポイント

0(今月中に0コイン失効 0

作品情報

あらすじ

ぼくの飼っている猫のピートは、冬になるときまって夏への扉を探しはじめる。家にあるいくつものドアのどれかひとつが、夏に通じていると固く信じているのだ。1970年12月3日、かくいうぼくも、夏への扉を探していた。最愛の恋人に裏切られ、生命から2番目に大切な発明までだましとられたぼくの心は、12月の空同様に凍てついていたのだ! そんな時、〈冷凍睡眠保険〉のネオンサインにひきよせられて……永遠の名作。

作品詳細情報

タイトル:
夏への扉
ジャンル:
小説SFSF(海外)
著者:
福島正実ロバート・A・ハインライン
出版社:
早川書房
掲載誌:
ファイルサイズ:
0.3MB
配信方式:
ストリーミング、ダウンロード

作品レビュー

[ 2013-3-28 ]

主君カラバ公爵のために命も厭わず怪物にたちむかった猫。
大好きだったペローの童話『長靴をはいた猫』を思い出している。

粉挽きの三男坊が死んだ親父の形見分けとしてもらったのが猫一匹。
明日の当てもなく途方に暮れる男。
しかし猫は持ち前の機知と行動力で、男の窮地を救うのである。
いま考えればけっこう無茶苦茶でブラックな話だった気がする。

時間SFの名作と呼び声高い『夏への扉』
いつかは読まねばと思いつつようやく手に取ったが、こちらもタイトルと可愛らしい猫の表紙からは想像だにしないサスペンスフルな展開が待っていた。

なんとも魅力的な時間移動の方法。
一足飛びに時を駆け抜ける描写は、主人公と共に自分が体験しているかのよう。
目の前にひろがる懐かしい未来(レトロ・フューチャー)。
1970年から2000年に飛ぶ話が1950年代に書かれている。
ハインラインにとっては物語内での現在の事象さえ未来。そして、物語の未来の事象さえすでに過去となっている2013年の僕がこの本を読んでいる不思議。
文化女中器(ハイヤード・ガール)なんて、ぐっとくる言い回しに「メイド・ロボ」的なものを想像していたら、
「それ『ルンバ』じゃーん」
僕は立派な未来人。
実生活では、スマホよりも3D映像よりも、納豆の「大豆(遺伝子組み換えではない)」表示に一番未来を感じている。

ヒロインは『がんばれ!ベアーズ』のテイタム・オニールで脳内再生された。こういうのも遠距離恋愛になるのだろうか。

伏線が少しずつ回収されていく終盤は、やはり時間SFの醍醐味。
「でもまてよ。こう、うまくいくと前に来ていたあの人はどうなるの?」
一瞬不安になったが、そこはそれ。博士のポケットの中の五ドル貨。読みのがした新聞。
シュレディンガーの猫。
そう、タイムパラドックスの帳尻を合わせて主君を護るのも「猫」の役目。
さすがは「護民官ピート」なのである。

同じ著者の作品