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作品情報

あらすじ

そもそも「農」とはなんだろうか。農業に関する議論はたくさんあるが、産業の視点から語ったものに過ぎず、農の本質が語られることは近年ほとんどなかった。しかし、大正から昭和初期に、資本主義と農の本質は相いれないとして、「農本主義」を表明し、人間と自然の関係を問いなおす動きが生まれた。残念ながら昭和前期にはファシズムの温床だと誤解されてしまった「農本主義」を、資本主義が行き詰まりを見せる現在、再評価し、天地ともに生きる新たな思想として案内する。

作品詳細情報

タイトル:
農本主義のすすめ
ジャンル:
サイエンス・テクノロジー農業・農学
著者:
宇根豊
出版社:
筑摩書房
掲載誌:
ファイルサイズ:
1.7MB
配信方式:
ストリーミング、ダウンロード

作品レビュー

[ 2018-1-29 ]

経済的合理性を唯一の基準とする近代的な価値観によって、現代の日本における「農」の営みが危機にさらされていることを批判し、橘孝三郎、権藤成卿、松田喜一という3人の農本主義者の思想を新たに読みなおしつつ、資本主義に対するオルタナティヴとしての農本主義の可能性を論じている本です。

著者は、橘らの農本主義がファシズムの一種と目されてきたことについて再検討し、「天地有情の共同体」としての「在所」(パトリ)のなかに包まれて「農」の営みにたずさわることと、ファシズムとのあいだに一線を引こうとしています。著者の主張はある程度理解できるのですが、どうしても「自然」を実体的な「唯一者」のようにみなすことへの危惧を拭い去ることはできませんでした。

もっともこうした問題は、著者のいう「外からのまなざし」と「内からのまなざし」の差異に基づくものであるのかもしれません。著者は「農の表現が難しいのは、内からのまなざしの表現も、従来の外からのまなざしによる言葉を借用しないと言葉が足りないからです」といい、「内からのまなざしを外部の言葉で語ったとしても、それは内と外の両方のまなざしが交わっていると自覚すること」が重要だと述べています。しかし、そうした言葉の「交わり」を自覚できるのは「内」に住むひとであり、それが「思想」として自立するとまったく「外」の言葉として流通してしまうことへの歯止めがどのように担保されているのかと問われなければならないように思います。

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