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作品情報
作品レビュー
[ 2019-1-23 ]
麻見和史『雨色の仔羊 警視庁殺人分析班』講談社文庫。
シリーズ第8弾。このシリーズは陰惨な殺人事件の経緯・真相と共に主人公の如月塔子が捜査を通じて、刑事として成長していく過程を描く物語である。
シリーズ第1弾はまあまあで、第2弾から第4弾までが面白く、第5、第6、第7弾と失速した感があったが、この第8弾で幾分持ち直した感がある。惜しいのは終盤に描かれる犯人の主張だ。余りにもぶっ飛んだ論理展開に少し白けた。でも、全体的には及第点レベルではないだろうか。
シリーズはまだまだ続くようだ。
今回は母親と共に束の間の休暇を楽しんでいた如月塔子が上司の命令で血でSOSの書かれたタオルを調査したところから殺人事件に行き当たるところから物語が始まる。タオルを置いた僅か9歳の少年は一体誰の指示でタオルを置いたのか、殺人事件の全容は……というのが読みどころの一つとなる。
