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これからの死に方

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作品情報

あらすじ

現代社会の急激な変化とともに、多様化する死のあり方。過度の延命措置はしないでほしい、墓や葬式は必要ない、散骨してほしい、火葬以外の方法で葬ってほしい・・・・・・など、死に方、死後の送られ方を選ぶ自由を求める声が広がっている。だがその自由は、「自己決定」の名のもとで無制限に認められるものだろうか。生命倫理の専門家が問う、死をめぐる自由の範囲と制約の条件。私たちは望みどおりの死を選べるのか。

作品詳細情報

タイトル:
これからの死に方
ジャンル:
社会・政治・法律社会社会学
著者:
ぬで島次郎
出版社:
平凡社
掲載誌:
ファイルサイズ:
2.5MB
配信方式:
ストリーミング、ダウンロード

作品レビュー

[ 2018-10-13 ]

副題にもあるように基本的には葬送についての本だが、第一章で尊厳死・安楽死の話、第三章で死後に標本や実験材料になるという話がある。とくに第三章は死者を自動車事故の実験台にする話など、興味深い話題がある。
第一章は治療中止の問題と薬物投与による積極的安楽死や自殺幇助の問題を連続的に説明しており、若干ミスリーディングだと思う。延命措置の差し止めや中止を患者が求める「自由・権利」と、致死薬の投与を患者が求める「自由・権利」が同列に語られている印象を与えるが、前者は英米では「求めない侵襲を受けない権利」であり、本人が拒否しているのに治療を継続するなら、インフォームドコンセントなしに医療行為を行なった場合と同様、身体に暴行を行なったのと同じになるという理屈になるはずだ。他方、致死薬の投与は、それをしなくても医師は暴行をしたことにはならない。とはいえ、「医師には、拒否する自由と権利はないのだろうか」(40頁)というのは大事な点で、医療者の良心的拒否については十分な検討が必要だろう。ついでに、「日本では最高裁が安楽死の認められる条件を示したことがあるが」(52頁)というのは事実誤認と思われる。おそらく東海大病院事件の横浜地裁判決のことであり、川崎協同病院事件の最高裁判決(決定)は残念ながら安楽死の要件は示していない。
ついでながら、序章の冒頭に気になる記述が二点あったので指摘しておく。一つに、人間以外に葬送をする生き物はいないという指摘がなされているが、「葬送」の定義にもよるが、現在では象その他の動物が弔いをすることが知られている。(See for example, Death Rituals in the Animal Kingdom (BBC Future), http://www.bbc.com/future/story/20120919-respect-the-dead
もう一つは、ネアンデルタール人が私たち人類が栄える前に絶滅したという記述があるが、近年ではネアンデルタール人とホモサピエンスが交配したことがDNAの研究で明らかになっているため、これも正確ではないだろう。(See for example, Neanderthals, Humans Interbred?First Solid DNA Evidence (National Geographic), http://news.nationalgeographic.com/news/2010/05/100506-science-neanderthals-humans-mated-interbred-dna-gene/)

追記:上記コメントに関しては、著者から直接コメントをいただきました。下記参照。http://d.hatena.ne.jp/satoshi_kodama/20160516#c