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田中角栄 頂点をきわめた男の物語

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作品情報

あらすじ

新聞社の政治部記者時代に田中角栄と出会い、以後23年間、敏腕秘書として勇名を馳せた著者が、政治の舞台からプライベートまで、天才政治家の生の姿を活き活きと描く。貧より身を起こし、不屈不撓(ふくつふとう)、小学校卒の角栄が、54歳の若さで日本の最高指導者に登りつめた秘密のカギは何であったのか? 秀才官僚はなぜ角栄に心服したのか? 憲政史上最大最強の人脈はどのようにつくられたのか? 刊行当時ベストセラーとなった著者渾身のデビュー作、待望の復刊本を電子化。『オヤジとわたし』を改題。 ○“左翼の季節”は終わった ○戦後デモクラシーが生んだ“人民の子” ○大平正芳との友情 ○なぜ小学校卒で総理大臣になれたか ○裁判にも終始一貫、背すじをのばして ○政治の根っこは“義理と人情” ○嫁は下からもらえ、婿は上からもらえ ○政治は国民生活の片隅にあるのがいい ○白か黒かでなく、真理は中間にあり etc.

作品詳細情報

タイトル:
田中角栄 頂点をきわめた男の物語
ジャンル:
実用教養人物評伝
著者:
早坂茂三
出版社:
PHP研究所
掲載誌:
ファイルサイズ:
0.3MB
配信方式:
ストリーミング、ダウンロード

作品レビュー

[ 2018-6-4 ]

【感想】
田中角栄という名前だけで、どういった人間なのか全く知らない世代の自分からして、
「かつての日本にはこんなにもカッコイイ首相がいたのか!」と読んでいて心から思える本。
豪放磊落だが細かい気配りもでき、バイタリティに溢れ、頭の回転が速く、現実を直視しつつその解決法を編み出す。
徹底的なリアリズムと万人受けする愛嬌など、内容だけ読めば非の打ち所のない「リーダー」ではないか。

本当にこんな人だったのかはさて置き、このような人物を目標に掲げる事が大切なのだと心から思う。
勿論、勢いだけではなくそれを裏打ちするスペックや根回しも必須だけども・・・

この本を読んだ上で、理想とする人物像や人生観を田中角栄に投影する上で、自分に足りないものは何なのか?
それを振り返って消化していくだけでも、この本は一読の価値があるなと思った。

余談だが・・・
巻末で書いてある著者の印象もとても心に残った。
決して「オヤジ」の腰巾着ではない早坂茂三についても、もう少し読みたいものだ。


【内容まとめ】
1.滅法イキがよく、頭の回転が速い。エネルギーに溢れている。頭の切れ味は抜群。約束は必ず果たす。
 喧嘩も上手。用意万端整えて一気にケリをつける。かなわないとみたら光よりも速く逃げる。

2.田中角栄という人間は、人に対してとても優しい。親切で、とことん面倒を見る。
 このような心根の優しさがなければ、彼の周りにあれだけ多くの人が集まってこないだろう。
 利害だけで、人間はそれほど強く結び付けられるものではない。

3.彼は目の前にある現実を直視した。このまま放置すれば5年10年後にどうなるか?将来を予測して現状を改める。
 計画的に順序立てて、解決のプログラムも組み立てる。

4.中国人は根っからのリアリスト。
 血で血を洗うような凄絶きわまる歴史の中に生きてきて尚、底抜けの明るさ、したたかな計算、信義、友情を身につけている。

5.インタビューへの用意周到さ
 事実確認、資料の準備、読者層への影響力を考えた上での発言など、とことん検討する。
 用意周到にした上で、あとは書類などにほとんど目を通さずに頭にすべて入れた上で面談する。

6.「黒と白の間に灰色がある。どっちとも言えない、真理は中間にある。」

7.生涯の終わりに立って、誰が勝ち、誰が負けたか。その物差しの目盛はただ一つ。
 死が訪れたときに、微かに笑って、自足と平安のうちに天界へ旅立てる人が勝者でしょう。
8.生きるための知恵、実学を体と脳髄に焼き付けること。
 人に好かれ、信用され、周りに人垣ができるような人柄になること。
 何でもいいから、自分のやりたいことやこの世に生きた証を地表に刻み込む情熱、エネルギーを持ち続けること。


【引用】
滅法イキがいい。それに頭の回転が速い。
エネルギーに溢れている。
頭の切れ味は抜群。記憶力の良さには秀才官僚も真っ青。
約束したら必ず果たす。できないことは初めから請け負わない。
人の名前を上と下、通しで覚える。顔も覚える。
喧嘩も上手。いけると見れば、用意万端整えて、一気にケリをつける。
かなわないとみたら光よりも速く逃げる。


p28
田中角栄という人間は、人に対してとても優しい。
親切で、とことん面倒を見る。
このような心根の優しさがなければ、彼の周りにあれだけ多くの人が集まってこないだろう。
利害だけで、人間はそれほど強く結び付けられるものではない。


p38
どん底に落ちた時、何が人間を支えてくれるのか?
本人の魂と頑丈な体、いい家族、あるいは恋人を別にすれば、やっぱり友達、親友ではないだろうか?


p68
「約束したら、必ず果たせ。できない約束はするな。ヘビの生殺しはするな。借りた金は忘れるな。貸した金は忘れろ」


p71
社説はあまり読まない。
自分の顔や名前を知られることのない安全地帯にいる偉いインテリが、自分で責任をとる必要のない説教をしている。


p77
人から揮毫(きごう)を頼まれると
「明朗闊達」「豪放磊落」と書く。
しかし新潟出身のオヤジは、自身で努力を積んで後天的に性格を変えていった。


p106
田中角栄こそは弁証法の真髄を肌身に会得させた稀有の政治家。
彼は目の前にある現実を直視した。
このまま放置すれば5年10年後にどうなるか?将来を予測して現状を改める。
計画的に順序立てて、解決のプログラムも組み立てる。
財政・金融で裏打ちする。
目の前に法律が立ち塞がれば、現行法を改廃して新法を作る。
正反合の論理を事実に即して構築し、モノにする。


p120
田中角栄という人物の発想は、とことん具体的です。
徹底したリアリズムだ。
地べたに足をくっつけて、あるがままに物事を見、そこから将来を見越して、目の前の不都合を埋める。
一歩後退二歩前進を期して、敗因を徹底的に分析した。


p193
「史記」をひとといてみるまでもなく、古来、中国人のリアリズムたるや恐ろしいばかりのものです。
権謀術数はただならない。
血で血を洗うような凄絶きわまる歴史の中に生きてきて尚、底抜けの明るさ、したたかな計算、信義、友情を身につけている。
根っからのリアリストなんです。


p198
「とにかくテレビを見せればいい。見せれば変わる。
水は高きから低きに流れる。暮らしは低きから高きを求める。それが人間だ。」
中国はもっと付き合いやすい国になる。
中国大陸には無限の可能性がある。
バカなケンカはしないで、末長く仲良くすることだ。


p270
・「今太閤」ではなく「優しい信長」
あの人の素晴らしいところは、建前や観念の過剰からまったく自由だった点です。
人並み外れた行動力があるし、発想は天才的、独創的だった。
しかも発想の根は実に単純明快な常識にあるので、万人によく理解される。
いつでも、「国民はどうしたら幸せになれるか」が思想の土台にあった。


p272
・インタビューへの用意周到さ
世間では天衣無縫なイメージだが、、、
新聞などのインタビューに応じる時の用意周到さは違う。
事実確認、資料の準備、読者層への影響力を考えた上での発言など、とことん検討する。
用意周到にした上で、あとは書類などにほとんど目を通さずに頭にすべて入れた上で面談する。


p294
・日本特有の、相対主義的な物の見方
「この世に絶対的な価値などない。ものは全て比較だ。」
「外国人は物事を白か黒かと割り切ろうとするが、娑婆はそれほど単純じゃない。」
「黒と白の間に灰色がある。どっちとも言えない、真理は中間にある。」

利口な日本人は、とことん自分や自説を主張しません。
適当に言うだけ言って、あとは全体に調子を合わせる。
調和を乱す者が嫌われることを、経験で知っているからです。


p298
「みんながよくなれば、自分もまた、よくなる。」


p303
生涯の終わりに立って、誰が勝ち、誰が負けたか。
その物差しの目盛はただ一つ。
死が訪れたときに、微かに笑って、自足と平安のうちに天界へ旅立てる人が勝者でしょう。

その条件は以下の3つ。
生きるための知恵、実学を体と脳髄に焼き付けること。
人に好かれ、信用され、周りに人垣ができるような人柄になること。
何でもいいから、自分のやりたいことや自分がこの世に生きた証を地表に刻み込む情熱、エネルギーを持ち続けること。

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