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作品レビュー

[ 2016-06-11 ]

Das Leben jedes Menschen ist einWeg zu sich selberhin.
人生とは、自分自身へと向かう道である。

人生最大にして最高の本。
ヘルマンヘッセ自身もこの作品で化身を遂げ、真の意味での叙事詩人となった。

自らの人生と重ねたシンクレールとデミアンの存在。相反するものの同時存在には一度世界が壊れるのを経験しなければならない。運命は乗っ取ることができる。その意思力を身につけさえすれば。

神であり同時に悪魔でもある神の名はアプラクサス。卵(世界)から出て新たな世界となる神の誕生。

[ 2015-03-31 ]

「鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。」
p.136

「彼は愛して、それによって自分自身を見いだした。これに反し、大多数の人は愛して、それによって自分を失うのである。」
p.223

全ての事の発端となる、幼少期の罪。
シンクレールはそれ以降、世界との関わり方を変えざるを得なかったが、遅かれ早かれ、彼はそうなっていただろう。
幼少期の人間にとっては自分の周辺が世界の全てであり、それ故シンクレールは小さな罪、小さな悪から逃れることができなかった。
この物語は、デミアンとの出会いを契機に、シンクレールが長い時間をかけて生まれ、自分自身を見いだす物語である。
そういう意味で、多くの人が本書を「思春期に出会いたい本」に挙げるのも頷ける。

[ 2018-03-19 ]

ヘルマン・ヘッセは初読了。正しく平和にありたいと願いながらも、見栄や功名心から不正を働くこと。表向きは熱心な信者でありながら本心では価値を信じていないこと。友好と無関心の同居など、二律背反な心の揺れ動きを描いた物語。こういうことあるよなと共感しつつ、いまひとつ物語にのめり込めないのは時代が違い過ぎるせいか、宗教への理解が足りないからなのか。

[ 2013-01-24 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2013-04-16 ]

再読。
ユングの分析心理学の影響を受けた事が顕著に現れたヘッセ転換期の傑作です。

全体にそこはかとなく漂う幻想的な雰囲気に感動を受けました。

ユングの分析心理学を読んでから本書を読み返すと理解が深まり更に強く感動できました。

人生を通して何度も読み返したい本です。
その辺の自己啓発本を何冊読むよりも人生の糧になる一冊だと思います。

[ 2012-07-07 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2012-06-11 ]

「鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。鳥は神に向かって飛ぶ。神の名はアプラクサスという」
物語後半までこの意味がきちんと理解できていなかった…
世界が生まれ出るために崩壊しようとしている
古い世界の終わりは新しい世界のはじまり

途中、内容が難しくてよく分からないまま読み進めてしまったところもあるが、シンクレールの不良少年との不幸な経緯から戦場での最後を通して自己追求とはなにか深く考えさせられました。
繰り返し何度も読まないとだめですね…

ヘッセの作品に日本人が登場したときはぎょえええーと思った。すこし嬉しい。
『車輪の下』とともに『デミアン』は腐女子のバイブル…なるほどと思ってしまった。

[ 2019-04-27 ]

10代の頃に「車輪の下」を読み、これでヘッセは完了と思っていた。

「デミアン」という作品があるのを知ったのは、社会人になってから。悪魔的な友人に惹かれる話らしいと知ったが、まあ、若い時分に読む本だと思っていた。
でも今、読まないと、一生読めないだろうと、遅ればせながら手をだしてみた。

思っていたのと随分違っていたなあ。
カインの子供たちの〝しるし〟って何のことだ。アンチ・キリストをカインのしるしとしているんだろうか。
中間部でのピストーリウスからの導きは、拝火教、グノーシスやアブラクサス、ヴェダ教(リグ・ヴェーダのこと?)。つまり、キリスト教でなければ、何でもありなのか?
終盤のダミアンとその母、エヴァ夫人の示したものに具体性のあるものは何もない。つまり神秘主義なんだろうか。

主人公シンクレールの気持ちに同調できなかった。ヘッセだから読ませられる部分はあるけど、他の作家が書いたらトンデモ本じゃないかな。

[ 2013-04-30 ]

とにかくキツかった。
自分は俗物過ぎるせいか、全く理解できない作品であった。
254ページを読みきるのに何ヶ月掛かっただろう。
途中嫌になって投げ出し、神学を勉強してから読みなおそうかとも考えたこともあった。
しかし、熟読出来ないながらも少しずつ読み続け、なんとか終えた。

思えば少年時代は見栄を張って嘘をついたり、今思えば小さい事でも、当時の自分にとっては世界を占める程の大きな悩みもあった。
そういった部分は共感できたが、途中から入る神秘性についていけない。
巻末の解説によれば本作はヘッセがもっとも注力したものであるそうだが、個人的には『車輪の下』のような叙情的な自然描写が好きだ。

「難しいから評価は1つ」というのはしたくないので本作は無評価としたい。

[ 2013-08-14 ]

"車輪の下"が有名ですが、本作"デミアン"も重要な作品です。当時のヘッセは精神的に追い詰められており、ユングの弟子たちの助けを借りながら精神の回復を遂げました。この体験から深い精神世界を描いた本作が生まれました。主人公のシンクレールがデミアンという少年と出会うことによって、自己について思い悩み葛藤していく姿が描かれています。聖書やキリスト教の善悪二元論などが出てきますが、家庭というある程度閉鎖された環境から社会という開かれた世界へ生まれ変わる話とみれば、宗教や地域に縛られず普遍的な話と理解出来ます。

[ 2011-01-03 ]

初めて読んだのは10代最後の頃。何故生きるのか?など、苦しく混沌とした心境でヘッセに救いを求めていた時代でした。
高橋健二訳のデミアンを、一字一句全てが自分自身の体験のように感じられるまで時間をかけて読み、読み終えた時には暗唱できそうなくらい心と身体に浸透していました。星に恋した若者の個所が忘れられません。
他の翻訳でも読んでみましたが、かなり違和感があり、翻訳でこうも格調が違ってしまうのだと痛感させられました。
やはり原語で読むのが1番なのでしょうね。私には無料ですけれど。

[ 2014-12-08 ]

主人公のシンクレールは、不良少年からその場逃れの嘘をついてしまったがために窮地に陥る。その危機を救ったのが不思議な少年、デミアン。
ヘッセはこの作品以降に哲学的な作品を増やしたらしい。
シンクレールは何度も道を踏み外しそうになるが、デミアンや、通りすがりの女性によって、正しい道へと戻ってゆく。
そう、これは正しく明るい世界と、悪くて暗い世界を行き来する人間の物語とも言えるだろう。

[ 2013-01-06 ]

ヘッセは青春をテーマとした作家というイメージがある。この作品は予想とはちょっと異なる雰囲気があった。子供のころの話から、暗いイメージがある。デミアンが登場すると場面は華やかとなるが、また、別に謎を持つ人物というイメージが出てくる。そして、カインとアベルの、聖書とは別な解釈の話がやがて、ジンクレールは生活が荒れて、その後は立ち直る。
解説を読むと、自己を見つけることがテーマのようだ。デミアンの母である、エヴァ夫人が登場する辺りから、なんとなくそのようなイメージはあるのだが。解説を読まなければ、そこまで深くは読み取れない。
読後感、鳥になったイメージ。自分が飛んだのか、また、デミアンと一体化して時空を越えたのか?その越えたものは自己であったのか?
このジンクレールのように自己を越えることはできない。
グノーシス、カイン派のイメージが強く残る。

[ 2012-06-08 ]

荒い。ある形が生まれる瞬間特有の危うさがある。

運命と自由、定められていることと定め無きこと。
己の主観に没頭するなかから両者の一致を見いだすことがテーマと、言おうと思えば言えると思う。けれど、そうやって掴もうとすると、掴む手の隙間からボロボロとこぼれ出ていくものがある。それは具体的な当時の状況や、未完成ながら生のヘッセではないかと思う。

この作品自体にはあまりのめり込めなかった。主題は、作者にとっても今まさに掴もうとしている瞬間にあるようにも見える。よく咀嚼され、理解を越えた直観として人に届く「表現」にまで昇華されていないように感じた。執筆時の時代と状況に深く関わったヘッセの中ではややリアルな側面がある作品であり、普遍化があまり為されていないということかもしれない。

「デミアン」以降の「シッダールタ」「荒野のおおかみ」「知と愛」は、「デミアン」がより純化され、洗練されたものと言えそうだ。一方で「デミアン」は、これらにない一回限りの、無数の雑味を含んで作家へルマン・ヘッセの成り立ちを教えてくれる。

[ 2011-06-18 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2014-07-16 ]

昔の本で、こんなに心理学というか、夢だとかを取り上げてるなんて、あるんだろうけど、すごく面白かった。惹きつける魅力、だとか夢が暗示だとか。ちょうど、フロイトの夢診断、精神分析を読もうとしてただけに、なんだか面白かったし、最後の所がまさに。時代背景が伺える。そんな風に無意識に刺激を求める人々が、戦争を惹きつけるのか。

[ 2013-01-06 ]

2013年最初の一冊はヘッセを読みました。ヘッセの作家人生中期代表作の一つです。本作の主題は一言で言うなら“転換”ですね。内容は、シンクレールという青年があるときデミアンという一人の青年に出会い、それをきっかけに過去の抑圧からの解放を試み、本来の自分とな何なのかというものを探っていく精神分析的な要素の強い作品です。ヘッセの代表作といえば「車輪の下」が有名ですが、それは著者の作家人生の初期作品で、様々な苦悩に満ち満ちていた時の心情が色濃く反映されていたようですが、その後「シッダールタ」「知と愛」といった作品を生み出すにあたっての転換期が本作であり、キリスト教から仏教や東洋思想に傾倒していくことが象徴的であるように、シンクレールに自己投影された様々な苦悩が表わされている内容になっています。なかなか読みにくい内容となっていますが、今後も何度も繰り返し読むことによって、その都度受ける印象が変わってきそうな作品とも言えそうです。

[ 2019-05-13 ]

生涯の一冊になりました。

「肝要なのは 、任意な運命ではなくて 、自己の運命を見いだし 、それを完全にくじけずに生きぬくことだった 」

この一節に救われたような気持ちになりました。この作品は様々な萌えどころもありますが、人生の「指導者」になってくれる良書です。進路や人生に迷った時、何度も読み直したい名作。

[ 2018-11-24 ]

そういうわけで、ヘッセが読みたくなって、だってドイツ。ホルガーヒラーにヘッセな週末。
つまらなく読めば世界系小説のはしり。

・われわれはたがいに理解することはできる。しかし、めいめいは自分自身しか解き明かすことができない。
・われわれ自身の中にないものは、われわれを興奮させはしない

[ 2017-12-18 ]

この作品の中にはまた会いに来たいと思う人がたくさん出てくる。そう感じるそう思える作品だった。よさを要約するのは難しい。ただ、強い共感のような小説に本来期待していたようなものがここにはあったと思う。前提が必要なのか、タイミングがあるのかはよくわからない。ひとつは青臭さを自覚している人にとってはきっといい読書になるんじゃないかなと思う。素晴らしい作品だった。

[ 2012-09-18 ]

 コリン・ウイルソンの書評を読み、ヘッセに対して抱いていた疑問が多少解けてきた。
 「車輪の下」に続いて再読してみる。

 序盤は少年の成長をヘッセ得意のタッチで丹念に描いていく。
 成長の苦悶や挫折。それを導いていく友人。先達。
 主人公の道はさらに進み、「しるしある者」として人類の未来を描き出す。
 ニーチェや新人類をテーマとしたSFを彷彿とさせる展開なのだが。。。

 そこでまた投げ出される。
 「車輪の下」程ではないのだが、起承転結ならぬ、起承承転?あるいは起承転…?

 ヘッセは結末を考えているんだろうか。疑問。
 大声を上げ、集団を先導しながら目的地もなく歩き出しているような。


 が、ヘッセの良さはそこにはないのだろう。

 少年期の恐れ、悩み、葛藤など内面の描写は卓越しているし、美しく秀でている人を憧れて描くデッサンは詩人の技である。

[ 2018-04-15 ]

もう一度時間をかけて読んでみたい。


読みながら考えたことと、まとめ。
(感想は内容をよりよく理解しないと、難しそう。)

戦争の話が最後出てくる。ヘッセはこの作品を第一次世界大戦中に執筆したということで、その臨場感は生々しい。いかに今の幸せが、平和な世の中、社会が、不安定なものの上に成り立っているのか、まずは知っておく必要がある。そこから自分自身のあり方ができてくる。

物事を深く考える機会が減っている。大量に流れ行く情報を流し読みしているだけ。どちらを突き詰めて行くのが人生として面白いのか?また深く考える機会が減ったのは時代性なのか?それとも今も昔も人によりけりという変わらぬことなのか?少なくとも自分はどうしたいのか?それこそが大切というのはこの本の内容でもある気はしている。

この本が書かれたのは1919年。現代の自己啓発系ビジネス書にも出てくるような内容が多く見受けられるので、当時のある一定の層の人たちには自己啓発的な影響もあったのではないかと思う。



簡潔に、まとめてみる。
街には面白いことが沢山ある。が、心のままに生きた時に幸せと感じることはどこにある?実はここにある。幸せは万全か?いや実は不安定なものの上にある。ではどうする?

[ 2016-11-16 ]

ファンタジーのようでいて、宗教色も強くて、でも読みづらくもない。内面的な戦いを経て大人になる(というか置き場をみつける)話で、久々に充実した読書をした気分。
青春小説なのに青臭くないのは、性を持て余して恋に悩まないからかしら。

[ 2016-01-18 ]

戦争近くの時に書かれた本で、世界が混沌へ陥るところを主人公と周りの環境でうまく表していると思った。自らは自らで導け、というのが読み終わった直後の感想

[ 2016-07-31 ]

鳥は卵の中から抜け出ようと戦う。卵は世界だ。

この言葉がすごく印象的で、この本を物語っている言葉でもあるなぁと思った。

レビューや周りの評価を見て、どんなものかと興味本意で読んでみた本作。
端書きから正直何を書いているのかわからなかったけど、とりあえず借りてしまったものだから読んでみようと挑戦。

宗教や、キリストの話が出てきてもよくはわからなかったけど、シンクレールの恐怖に私もすっかり感情移入してしまって気づいたらすらすらと読めてた。

自分を理解できるものは自分しかいない。
自己と向き合うことの大切さを学びました。

[ 2014-09-16 ]

自分の中の殻を壊して飛び出したいと思う思春期の若者であった頃に出会えて良かった。この本がスタートでありキッカケだった人も多いのでは?

[ 2014-09-24 ]

ヘッセの作品は初。

こんなに本に熱中したことってあったかな…
まるで本の世界に入り込んだかのよう。私がジンクレールになっていた。ベアトーリチェ、ピストーリウス、エーヴァ夫人も全て最終的にはデミアンに繋がっていた。哲学的な表現が多く、おや?と思うところや、なるほどな、と感心したり…うーん、私もうっかりデミアンに翻弄されてしまった!そしてなんだかこれは…衆道に近い何かを感じるんだが…^_^

私が読んだのがかなり古いものだったので(昭和46年のものだった!)ジンクレール→シンクレール、アブラクサス→アプラクサス、デーミアン→デミアンなど、海外文学は翻訳家によって若干ではあるが異なっていたりするので、今度は是非、新装版を読んでみたいとも思う。

[ 2015-04-24 ]

アプラクサス!対極の代名詞、そして自己探索の物語。よかった!
解説とは異なり、シンクレールは生きてデミアンは亡くなったのかなとも思いましたがデミアンの存在自体がミステリー!

[ 2016-02-11 ]

揺れ動く自我、自己の模索が運命への従順であるならば、運命とは何なのか?固執から魂の解放、それは拘らないことと何が違うのか?ダミアンは一体何者?また、彼の母であるエヴァ夫人の超越たる振る舞いや言動の所作は何を暗示しているのか?さっぱり分からない。ヘッセに見えている世界の一端も、覗くことができない。圧倒的なのか、倒錯的なのか。

[ 2016-06-03 ]

学生時代に読みましたが、読み返してみました。
感想はというと、物語の大半を占める宗教的、哲学的な論争は、やはりよくわからないのです。物語の中に、神と悪魔を兼ねる存在が出てくるのですけれど、これって物語の相対性を表すのかなと思いました。どんな夢にも固執してはだめだというデミアン母の言葉もありますし、どんなものにも絶対的なものはないというのが、この小説の通底のテーマなのかも?と思いました。

[ 2013-08-17 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2014-10-13 ]

 1919年発表、ヘッセ著。少年シンクレールは悪童クローマーに弱みを握られて精神的に追い詰められていくが、謎の少年デミアンによって救われる。デミアンはカインとアベルの神話に象徴される明暗二つの世界について語り、以後シンクレールはそれらの世界の間で揺れ、悩み苦しむことになる。
 詩的な精神小説といった内容だった。
 前半部分はクローマーやデミアンのキャラクター性がぐいぐいストーリーを引っ張っていくので、割と読みやすい。「いじめ」や「二元論への否定」などの内容も普遍的で分かりやすく、少年だった自分を思い出し、悲しいような懐かしいような気分になった。
 だがどこかデミアンが優秀すぎるというか、人間味が感じられず、しかも要所要所で都合よく登場するものだから、人形のような印象を私は抱いたのだ。その印象引きずりつつ読み進めていくと、音楽家が登場したあたりからある予感がよぎり、デミアンの母が登場した時点で確信にいたった。
 おそらくデミアンを筆頭とするこれらの、含蓄深い発言をする登場人物達は、シンクレールの影それ自体なのだろう。そういう意味で、この小説は最初から最後まで「自己探求」を貫いている。むしろそれしかないと言ってもいいだろう。キリスト教への批判といったテーマもあるのかもしれないが、私には、ヘッセがあくまで道具として「キリスト教批判」を使い、どうやったら若々しい衝動を保ったまま真理に辿り着けるのか、と悩み苦しんでいる様子が思い浮かぶ。終盤、戦争の描写が妙にあっさりしているのも、戦争自体が良いとか悪いとかそんなことには興味が湧かない、と示しているかのようだ(そしてその特徴こそ、ヘッセが詩人であるゆえんに違いない)。
 デミアンがどこかに消えてしまうラストシーンを読むと、実のところデミアンなど初めからいなかったのではないかとすら、私には思えてくる。

[ 2013-10-03 ]

「明るい世界」にいつつも、反対の半球「暗い世界」へ静かな憧れを抱いてる「私」のまえに現れた、どこか大人びた少年デミアン。粋で博識なデミアンに助けられた「私」は彼を通して、「暗い世界」の住人へと変わっていく。「暗い」というのは語弊がある。作中の例えでいうなら、カインとアベルの、カインに真の人間性を見いだす、そんな価値観の世界だ。そして最後には「私」は恋をし、戦争へと向かう。何でも出来る超人的な男デミアンには、その手の人物にはつきものの、深い深い孤独があった。そんな彼との心の交流は読んでいてエキサイティングだった。後半部分がやや書き足りないような気がしたので、もうちょっと細かく書かれているとさらによかった。

[ 2013-03-11 ]

ヘッセは少年時代を書く天才と思わせらる一冊。
やたら、キスする場面があるのはヘッセならでは!
しかし、迷いや不安といった思春期に感じる敏感な感情を緻密に書ききっている。
デミアンとは主人公が出会う年上の先輩の青年である。
彼により主人公は無知ではいられなくなり、狂っていく様が描き出されている。

[ 2013-02-11 ]

発売当時熱狂的に若者に受け入れられたわけが分かります。短めの作品ながら、頭を使って読めますし、何らかの衝撃を受けるはずです。

[ 2014-01-16 ]

10歳の少年であった主人公・シンクレールは、ふと付いた嘘をきっかけに悪童クローマーから脅迫されるようになる。友人デミアンはシンクレールの苦境に気付き、助けてくれる。それをきっかけに交流を持つようになる2人。“明るい”世界しか知らなかったシンクレールは、デミアンによって“暗い”世界を知ることになる。シンクレールは明暗二つの世界を自分の意識と重ね合わせながら成長していく。

明るい世界と暗い世界、正義と悪、発展と衰退、秩序と混沌-シンクレールは二つの世界を行き来しながら、自己を確立していく。序盤は一個人の成長録、以降は宗教的・哲学的な内容だった。

~memo~
第一次世界大戦中の1919年に発表。元々は偽名で発表された作品。

[ 2015-03-09 ]

戦争で傷ついた中でデミアンと言う名の自分に出会う場面が、とても印象的。美しく、妖しい雰囲気を纏って心の中に刻み込まれている。
まさに自己探求の物語だった。

[ 2016-03-13 ]

悟りを開いたよこの少年。
この感受性に触れて、喜びが湧き出でて誰かと分かち合いたいのだが、いないことに気がつくがそれでもいい。

[ 2012-09-06 ]

中学生のときに初めて読んでから、ずっと心に残るものがあって、読み返すたびに感じることのある一冊。
最初はおぼろげながら「わかる」と思っていたことが、だんだんと明確に、わかるようになってきた。

[ 2014-03-15 ]

かぐや姫で、千田さんがかつて読んだ本。
世界大戦・無意識の発見・精神分析など、当時をうまく織り交ぜながらも、探求していることは二千年近く前から変わっていない。
存在という抗いえない運命の前に、内から発せられる声の前に、人間は従うよりほかない。ここに歴史の力があるのだと思う。歴史は自分自身だということの。
自己実現とはなりたい自分になることではない。こうとしかなりえない自分の運命を知ることに他ならない。ユングがいうところのものはこうなのだと思う。
デミアンはどこかにいるのではなく、自分自身のうちに在る。出会えること、そのこと自体がそもそもの奇跡である。一期一会、ご縁の不思議。何かを亡くすことは、確かに悲しいことのように見えるが、変化の避けられないこの世界で、同じ時間を共有できたこと、そのことに感謝できる。

[ 2013-11-23 ]

キリスト教の成立の歴史というかツギハギの歴史(未だにツギハギしてますが・・)を知らないとただの退屈で小難しい青春小説になるので、もし高校生とかが読むなら調べてから読むと良いかも。
キリスト教社会で育った若者が読んだらひっくり返るくらいびっくりすると思う。

[ 2012-07-23 ]

今の自分の読解力では、まだ理解できなかった。
なんか日本の同時代の作品にも似たようなものが合った気がする・・。

偏った価値観や宗教観が目立つように思う。
哲学色が濃いですね。

他の作品も読んでみて、もう一度読み直そうと思う。

[ 2016-03-27 ]

リア充になり切れない大学生、全国のキョロ充達に読んでもらいたい一冊。背伸びして付き合っている友達と毎晩飲み会を開いて「うぇーーーいwwww」を連呼している君も、高校時代を黒歴史として、かつて大切にしていたものに無理をして唾を吐きかけていないだろうか??

[ 2012-07-07 ]

宗教観や思想、哲学的な話が全面的に出ている作品でとても難解でした。
″私は、自分の中からひとりで出てこようとしたところのものを生きてみようと欲したにすぎない″の一文や、はしがきから既に散文詩のようで掴みどころがなかった。
全ては自分の中からしか生まれないし、全ては自己なる内で完結される。というふうに今の私は解釈しましたが、時が来たらまた再読します。

[ 2012-06-12 ]

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[ 2012-10-23 ]

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[ 2015-01-27 ]

“私は、自分の中からひとりで出てこようとしたところのものを生きてみようと欲したにすぎない。なぜそれがそんなに困難だったのか。”(序文および本文p.143から引用)

ありのままに生きること、自分に与えられた役割を徹底して演じ切ること。誰もがそうしたいと願いながらなかなか果たせない。なぜか。自分という人間の正体がわからないから。自分に与えられた役割が何であるかがわからないから。

10歳の少年シンクレール(主人公)が青年になるまでの過程の、要所要所に登場して助言をくれるデミアン。少年とは思えない、超越した物言いには神々しさすら覚える。

聖書に登場する「カインとアベル」の新しい解釈、神でも悪魔でもある神アプラクサス、新しい宗教を創造しようと苦心する音楽家。……このような概念は、キリスト教世界では今日でもめまいのするような刺激的なものであるに違いない。それをおよそ100年も前に発表したヘッセはすごい。

[ 2013-08-28 ]

酒飲んで騒いでるバカ共という表現にとても、とても共感をもてた。

頼れるのは自分自身って気付いたシンクレールさん。

[ 2012-08-23 ]

 ずっと前に買ってから、読んでいなかった『デミアン』。読んでみたらすごかったです。すごい勢いで読んでしまいました。ヘッセは『車輪の下』を読んだきりでした。『車輪の下』、きれいな男の子がいっぱい出てきたので面白かったですが、特に衝撃ではなかったです。でも、『デミアン』はスゴイ・・・・・・
 世界文学全集に収録されている、「悩める青少年もの」って、たいてい、最後は、キリスト教的な価値観に収束していく。・・・私にはそんな思い込みがありました。だからこそ、この『デミアン』は頭を殴られるような衝撃でした。光と闇、正しいものと間違ったもの、神様と悪魔。その二項対立から物語は始まりますが、やがて・・・。どうなるかわからないまま、ラストまで読みました。
 主人公シンクレールが、成長につれて出会う、男の友人たち(デミアンはもちろん)も、とても魅力的でした。酒場で語り合う男たち的なものに、女の私はいつまでも憧れがあります!
 
 あ、あと、最近、マンガ『悪の華』にハマってるのですが、この『デミアン』とかなり似たテーマを感じます。『デミアン』は最後ああなったけど、『悪の華』のラストはどうなるんだろ~~。

[ 2012-02-28 ]

ヘッセの作品の中でもっとも優れているものは?という質問に対してよくいわれるのが「知と愛」と「デミアン」の2つだ。知と愛については私の座右の書で、何度となく読んでいる。デミアンは読んだことがなかった。だから読んだ。少し遅かったな、というのが感想だ。本には読むべき時期がある本がある。ヘッセやサリンジャーの本なんてまさにそうだ。

[ 2012-02-25 ]

「すべての人間の生活は、自己自身への道である」人生は恋人、友人、親と、人とのかかわり合いと、何よりも自分自身とのかかわり合い、会話であると実感。
小説とはいえないとても奥深い書でした。今年一番の本!

[ 2012-01-02 ]

前半、ひどく共感。後半、えらく抽象的。根底に流れる考え方は一貫している。シンクレールはデミアンに出会ってラッキーだったね。自分自身を知るには外界からのきっかけが必要なんかね。本書もその一助となるだろう。

[ 2014-03-08 ]

何とも魅力的な本です!!
一文一文がとても詩的で美しく、ウットリしてしまう程でした。

「その頃私は盲のようにかけまわっていた。
あらしが私の中で騒いでいた。一歩一歩が危険だった。
今までのすべての道が流れ込み没している深い暗黒よりほか、
何も目の前に見えなかった。」
すっかり自分を見失っているシンクレールの心情を、
的確に言い表しているこの文章に、思わず舌を巻きました。

まだ幼いシンクレール少年は、ひとつの小さな嘘によって、
両親の庇護下にある生活から、地獄へと突き落とされます。
そんな彼を救ったのが、少し年上の少年デミアン。
デミアンの何もかもを見透かしたような大人びた言動。
その存在自体が神秘的で、私もシンクレール同様すっかり虜です(笑)

自分を見失った少年が、徐々に自己を確立していく。
思春期をすっかり過ぎてしまった自分にも、
心の奥底にまでズッシリと響くような素敵な作品でした。

[ 2011-12-28 ]

この作品の中の名言をとある別の小説で読んで感動
必死で探して見つけた作品

デミアンかっこいい…あんな友達いたら幸せ
全てを理解してて許してるデミアンすごい
表現とか物語もすごくすき

[ 2017-08-20 ]

高校生から浪人時代にヘルマンヘッセを読む。愛する友人との出会い・経験を通じて自分の存在について捉えていく。

[ 2012-01-11 ]

光と闇の世界の狭間で揺れ動きながら、

求めているのは自分自身とは何かを知ることだと気づく。

ヘッセは、不安定で繊細な青年の頃の心の葛藤を本当にうまく描き出すなと思います。


光の世界を善とし、闇の世界を悪とする。

そんな世の中に疑問をつきつけるデミアン。

人が常に追い求めているのは、正義でもなく悪でもなく、自己とはなんであるのかということ。

戦争も殺人も、他人に弾を放つのではない、ナイフを振りかざすのではない

それは自己の内面に弾を放ちナイフを突き刺すのだ

人生とは、自己と向き合う長い旅のようなものなのかもしれない。


終わらない旅。

[ 2011-12-02 ]

弱く繊細で純粋な少年が、苦悩と迷いを抱えながらも懸命に思考し、成長していく物語。哲学的に世界や、世界に存在する自分のあり方、新しい境地や価値を見いだそうともがき、そして到達していく姿が描かれている。デミアンという人間の魅力が本当に素晴らしい。また、人間の精神の複雑さがよく分かる本。
ただ、日本語訳の仕方があまり好きじゃない。

[ 2018-05-03 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2011-08-17 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2011-07-19 ]

宗教の話が出てきたりで難しかったけど、心に残る言葉がたくさんありました。もっと大人になったらもう一度読みたい。

[ 2016-07-24 ]

すごく面白かった。特に、シンクレールが不良少年と不幸な事件を起こす辺りから友人のデミアンに救われるまでの序盤が秀逸だった。この序盤によって、小説に引き込まれ、帰ってこれなくなり一気読みしてしまった。

個人的にグノーシス主義に関心があったため、グノーシス主義的な宗教に関する主人公たちの問答も興味深く読むことができ、面白かった。特に、伝統的なキリスト教が明るい世界についてしか論じてくれず、異端的な思想に染まっていく点が楽しかった。いずれにせよ、思春期の中にいて、明暗の二つの世界の中で揺れ動くのは主題を身近に感じさせるのに役立っていたと思う。

小難しい内省的な話でも退屈せずに読めたのは上記の個人的な関心事の他にも、シンクレール、デミアン、ピストーリウス、エヴァ夫人、みな魅力的で素敵な登場人物ばかりなのも理由だと思う。特にエヴァ夫人は高貴で心惹かれた。

ただ最後少し現実世界に話が移ったのは個人的に残念だった。

[ 2011-05-16 ]

私は自分の中からひとりでに出てこようとしたところのものを生きてみようと欲したにすぎない。なぜそれがそんなに困難だったのか。

自分を生きること。
自分の頭で考えること。
強く念じること。

[ 2011-07-28 ]

「車輪の下」が好きで、この本に手を伸ばした人は、肩透かしを食った気分。
デミアンって存在が謎すぎ。人間なのだろうか。
よく納得できない部分が多いが、それでも、さすがヘッセ。
青年期の気持ちをよく表わしていると思う。感動です。

[ 2011-07-07 ]

読むのが難しい本です。内容もあんまり理解できてないです。それでも、評価を★5つにする価値があると思います。年を取ってからもう一回読みたいです。

[ 2011-07-31 ]

第一次世界大戦中の1919年に、最初は偽名で発表されたそうです。
薄い本なんですが、読むのにやたら時間がかかりました。
幼少期、主人公は「デミアン」に会う。
デミアンは、
学校で習うことや、目の前で展開されている現実の世界そのものが、
誰かが考え一般化されたものにすぎず、その裏に自分の内心が存在し、
多くの人がその内心から目を背け、同じような方向に進んでいく・・・
みたいな主旨で主人公に説く。
そしてそこから主人公の、内心の完全なる独立を求める葛藤が始まる。
途中何度もエヴァンゲリオンが頭をよぎります。

「鳥は卵のなかからぬけ出ようと戦う。卵は世界だ。
生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。」

この一節が好きです。

[ 2011-05-30 ]

とある漫画に出てきていたので、いつか読んでみようと思っていた作品。引用文を読んだとき、がつんと頭を殴られたような衝撃を受けました。なんだか今までもやもやと自分の中でくすぶっていた何かがぱあっときれいになる感覚がありました。

ただ、1文1文の文章が非常に長くて読むときになんとなく構えてしましました。訳文も難しくて、読み進めるのに時間がかかりました。私の文章の理解力のなさも原因だったと思うのですが…岩波文庫の「デミアン」も読んでみようかな、と思います。
まぁなんにしても、これから一生読み続けていく作品だろうなぁ…

最後に。…デミアンとは誰だったのか?

[ 2011-03-21 ]

前半〜中盤までは、つまんないなどうしよう…と思いながら読んでいましたが、後半から一気に今まで読んだ書物の中で最高と思うほどになりました。それほど私にとっては面白かった。永遠のような自己との対話。そういうものが読みたい方は、中盤まで我慢して、是非読みきってください。

[ 2013-07-09 ]

思慮のいたらない少年時代ほど、世界は二律背反で出来上がる。白と黒とか、正義と悪とか、明暗とか。そういう曖昧さを拒絶した区分が、現実世界の複雑さをごまかしてくれるし、相対的な自分の位置をはっきりさせてくれる。だけどほんとうはそこに明確な境界はなくて、自分の内側か、外側か、程度の違いしかないのだ。
たとえば両親の保護下にある、あたたかく正しい「明るい世界」と、常識的な聖書の教えをやすやすと批判できるような、デミアンの「暗い世界」についても、今までの自分になかった概念や思想を導入する他者(デミアン)に対する憧れが「明暗」を際立たせるのであって、実はその憧れ自体、自分自身の内側からの放射なのだ。結局、どんな極端さも、すべては自分自身から生じるものであることを認めよ、みたいな、つまりそういうこと。

「ぼくたちはしゃべりすぎる」と、いつにない真剣さで彼は言った。「利口なおしゃべりなんかまったく無価値だ。まったく無価値だ。自分自身から離れるだけだ。自分自身から離れるのは罪だ。人はカメのように自己自身の中に完全にもぐり込まなければならない」(p.99)

大人になるにつれて相対性の意味を知って、自分さがしとはひとと異なる自分を認めることなのだと、いろんな意味で、他人は鏡なのだと、どんなひとでもやがて悟るものだ。

冒頭から小説全体にただよう、荒廃した感じというか、精神(内面)小説だから、だけではない一種の「暗さ」みたいなものが最後、戦争というキーワードで、逃れがたい運命に向かっていく世界に象徴されていたのだなと気付いた。「鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う」。生まれる苦しみ。

[ 2011-04-03 ]

中1~2の間に何度もくり返し読んで、中3の卒業文集では引用した。それぐらい自分にとって意味のある小説。

[ 2012-06-08 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2011-11-08 ]

もっと外に目を向けろという常套句ではなく、内にこそ現実はある。そんな指南と叙情に満ちた物語。
10代のうちに読んでいたら、また違った感慨だったのかな。

[ 2011-05-27 ]

自分探しすぎ。
「鳥は卵から出るために戦う。卵は世界である。生まれようとするものは世界を破壊しなければならない」の文脈を知りたかったので読みました。

[ 2011-02-22 ]

ごめんなさい、私にはまだ良さがわからなかった…

もう、内面のあらゆることが、すごい考えて考えて考え抜かれてって感じは伝わったんですけど、ごめんなさい、私には理解出来なかった…
というより、なんていうか…
なんか読んでも読んでもスーって右から左状態というか…
最初の、シンクレールがクローマーに見栄張って嘘ついたことから、めんどくさいことになって、デミアンに救われるまでは気持ちがわかるっていうか物語ぽかったから楽しかったんだが、
その後は正直あんまり覚えてないレベルで理解してない笑
面白いくらい流し読みでしか進めなかった笑

もう少し、活字に慣れて、なおかつ心が穏やかなときにもう一回しっかり読みたいと思います。

[ 2011-01-12 ]

高校生の頃初めて読んで、救われたと思った。

大学生になって再度読んで、青年向けの本だなぁと思った。
私は、オトナになってしまったのか。

ともあれ、迷える青少年に絶対的にオススメする一冊。

[ 2010-12-23 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2011-08-20 ]

 ヘッセの著作を最近よく読んでいるが、一番訳の分からない作品だった。しかしながらなんだか伝わってくるものがある。解説にあったが、この作品がヘッセの前期と後期の分かれ目になるらしく、この作品は今まで読んだ「車輪の下」「メルヒェン」等と少し違う感じがした。
 ところで、デミアンという謎の少年がシンクレールの元に何かあるごとに現れる、この現象は読み終えた今となるとすべてシンクレールの空想だったのではないかと感じられる。しかしデミアンが空想の人物だと考えると、シンクレールという少年は実はすべてのことを自分自身で解決して生きて行く立派な人物という事になる。人は他人に影響されて生きて行く、自分自身が作り出した他人の影響がこんなにも大きなものなのだとは考えにくい様な気がする。しかし余りにもデミアンは空想的な人物でありすぎると思う。

[ 2010-12-19 ]

以前旅で出会った面白い先輩が、「人生観が変わった」と言っていたのを聞いて、これは読むしかないと帰国してから間もなく購入。

しばらくは本棚に埋もれていたのですが、旅行中少し自分を見つめなおしたいという気持ちもあって連れて行きました。

内容はけっこう難解。しかし運命というものを深く考えさせることは確かです。

将来もう一度読みなおそう。

[ 2011-01-16 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2014-10-05 ]

「私はヘッセの、一生懸命悩んでいるところは好きだな」
…最近読んだ本に関してたわいもなくお喋りしていた時に、友人が言った。

私自身ヘッセは好きだが、「少年の日の思い出」「車輪の下」「メルヒェン」「シッダールタ」しか読んだことが無かった。
そこで久しぶりに、ヘッセの小説の中でも評判の高い「デミアン」を読んでみようと思い立つ。

結果、これまで読んだどのヘッセの小説よりも、読むのに苦労した。
電車の中でこの物語を読みながら、何度まどろみ、眠りに落ちたか…
ただ、面白くて考えさせられることは変わらず、
落ち込んでいる時に読むと元気になれたこともあった。

また「デミアン」を読んでみて、これまで個人的に読んだことのあるヘッセの小説を思い出させるような箇所が幾つかあった。
以下、その覚え書き。

・愛されることのはなし …p10
愛すること、愛されること
(「アウグスツス」)
・蝶(蛾)のはなし
少年は、蝶を採ってはピンに刺し眺めるのだろう。
(「少年の日の思い出」)
・自己への没頭のはなし …p99など
私自身、"内へ内へ籠り過ぎ"とご指摘いただいたことがあるのだが、
・川のはなし …p16
ヘッセは川が好きか?
(「車輪の下」「シッダールタ」「詩人」)
・父のはなし、母のはなし
ヘッセの書く"父""母"からは、いつもある1つの印象を受ける。
(「苦しい道」「アヤメ」)
・愛のはなし …p142
動物的な暗い衝動、敬虔に精神化された崇拝、愛はその両者でありそれ以上なのだ。
(中勘助「犬」 性欲と愛のはなしを思い出す)
・火のはなし …p155
キラキラと輝く天使の群
(「アウグスツス」の暖炉)
・夢のはなし …p160
「メルヒェン」の中にも、世界大戦で精神的に不安定だった時期に書かれた短篇があった。夢現つ。
(「夢から夢へ」)

最後に引用ー
ー私は、自分の中からひとりで出てこようとしたところのものを生きてみようと欲したにすぎない。なぜそれがそんなに困難だったのか。

[ 2010-11-02 ]

生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければいけない。
「車輪の下」よりこっちの方が面白いと思うんだけどなあ。

[ 2010-11-20 ]

「車輪の下」「知と愛」は飽きずに読めたけど途中なんか以下挫折しそうになった。

自分には文章が崇高すぎて理解しづらかった。

人生悪いときもあれば良い時もあるし一時的に落ちていても、きっと良くなるのかな。

そんな時に心から共感できる友達がいるというのはすばらしい。

[ 2011-09-01 ]

デミアンの言葉にぐいぐいとひきつけられた。彼の不思議な魅力はなんだろう。
シンクレールの心に寄り添いながらぐっと沈み込んだり、ふと浮遊したり、ぐさっときたり…
迷いに迷っている今読んだからこそ、共感や発見も多くあったような。
興味深く、内側に強く訴えられた。


「少女革命ウテナ」をきっかけに手にとった本。
「ウテナ」を解釈する材料であると同時に、自分と向き合う上で重要な本。
幾度も読み返してみたいと思う。

ヘッセの他の作品も読んでみたい。

[ 2014-09-07 ]

ヘッセと「悪魔」を由来した表題の名称ということから勝手なあれこれを予期しながら読んでいたが、ラスト1章までくると、なんと愛おしい物語であるか、と感動してしまった。古いヨーロッパ特有の、宗教の概念に守られた明るい世界と、そこには属さない暗な世界のあいだで移行していく少年の精神。しかし、それは悪魔的なものの暗示ではなく、むしろ日本の古来からの思想にひょっとすると似ているのかもしれない…と思っているうちに日本人が登場したのには驚いた。
 
いまだからこそ読むべき、と思われる箇所はいくつもあった。集団に関するデミアンの叙述は今も昔も変わらない。

[ 2009-02-20 ]

全てにおいて暗示的で予感で、青春を費やした予感の先に、君はどんな未来を自己を手に入れたのよ、と問いただしたくなるような小説。読む時期で感想が変わるかも知れない。シンクレール少年が、幼い頃の聖なる世界から自分で自分を引き離していく感覚がリアルで、序盤はかなり感情移入した。それ以降の彼の思考の流れも緻密で、「分かる」と思わされ、デミアン少年はハッとするほど魅力的だ。でも僕と人はこんなに違う、僕はこんなに孤独で、僕の思考はこんなに先進的、という実体の見えない、その周辺をぐるぐる回るばかりの理想追求の姿は滑稽で歯がゆい。苦悩と運命の先にやっと再びデミアンに会い、夢の中の見知らぬ星のように美しい彼の母エヴァ夫人に出会い語らっても、度々彼の言う運命や本当の自己、世界の変革って何なんだと言いたい。シンクレールの抱くような予感を持つ人は多い。ただこの小説のようにそれを緻密に表現できる人は少ない。予感の描写やエヴァ夫人に魅了されたけれど、期待に反して意外と納得しがたい小説だった。それとも通勤時間に毎日十分ずつちびちび読むのが合っていなかったのかな?

[ 2011-08-26 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2010-10-26 ]

主人公のシンクレールは自分自身への道を理解できないでいるところにデミアンという少年に出会い、そこから少しずつ自己への道を理解し始めるという個人の内面を描いている作品。西欧の宗教色の強い思想が土台になっているような気がするので、理解しづらいところがけっこうあった。

[ 2010-06-27 ]

前半のくよくよしたシンクレールのいじめられっこ
の話から後半はどんどんニューエイジの預言書の
ようになる。神学校でのデミアンとシンクレール美
しい再会のシーンは美少年がたくさんでてくる国籍
不明の30年くらい昔の学園少女漫画の元祖みたいな
作品だ。

[ 2010-05-19 ]

ああ、デミアン!我を救うは汝か!
「自分自身にに立ち返らせるための孤独」!
私が今味わっているのはまさにそれなのだ。
ヘッセは車輪の下でもそうだったが、なぜこうも自分自身を作品の中に見いださせるのだろう!
そう、私の中の「神」をさえも!

[ 2010-05-02 ]

【内容】
デミアンは、夢想的でありながら現実的な意志をいだき、輝く星のような霊気と秘めた生気とをもっている謎めいた青年像である。
「人間の使命はおのれにもどることだ」という命題を展開したこの小説は、第1次大戦直後の精神の危機を脱したヘッセ(1877‐1962)が、世界とおのれ自身の転換期にうちたてたみごとな記念碑ともいうべき作品である。

図書情報参照元:
http://webcatplus-equal.nii.ac.jp/libportal/DocDetail?txt_docid=NCID%3ABA89863077
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印象深い言葉にあふれた青春の一冊。

[ 2010-02-07 ]

これを読んでから哲学や考え方が変わった。というか、当時、思春期真っ只中で、余計なことしか考えていなかったので、目が覚めた。

「ああ真理だ…」と感じた一冊。もともと読書が好きなのに、他のことで忙しいと思っていた私に、再び読書欲の火を付けた一冊。そしてヘッセ作品は全部読もうと決めた一冊。

「鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない」をはじめ好きな言葉がたくさんある。

[ 2010-02-09 ]

自分の生き方がわからない。そんな悩める青年に是非読んで欲しい作品。ページ数は少ないけど、濃密です。

但し、文体に特徴があるので感性が合わないと読みにくいかも。

[ 2010-02-09 ]

買ったのは中学生のときだけれど、読む度に印象が変わる、深い深い物語。これを読んで以来、わたしの投影している憧れの人、よりよく生きるモチベーションを上げてくれる人(それはきっと自分自身の中にも同時に存在しているものなのですが)を「ベアトリーチェ」と呼んでいます。

[ 2011-04-29 ]

2011.4.15 図書館
2011.4.29 読了

中学生の頃に『車輪の下』読んだときは「つまらん(´д`)」と思って途中で投げたんですが、今回は時間はかかったけど最後まで読み切りました。
意外と面白かった。エンタメ的な意味ではないけど。

[ 2010-02-15 ]

主人公シンクレールがデミアンと知り合い悩みながら成長していく物語。
デミアン母子の不思議な雰囲気が物語とうまくマッチしている。
訳もすごく読みやすかった。

[ 2009-12-22 ]

随分前に読みました。まるでマーク・トウェインの「不思議な少年」のような、デミアン。
抽象概念を形にしたようなデミアンは、知恵の使い方や、空虚の広大さを教えてくれました。今でも何度も読み返してデミアンに思いを馳せることがあります。

[ 2009-12-05 ]

ヘッセ好きですわ。
ニヒリズムにも繋がる内容。

主人公シンクレールが自己を追い求める物語。
デミアンとの出会いにより、自我が芽生え始め、デミアンとの再会、戦争を経て、自己に出合う。

人間は真に自己自身になるべきである。自己に忠実でないと不幸が降ってくる。

古い世界の終わりが新しい世界の始まりと文末で語っていて、納得しましたが、なかなか想像は出来ないものです。


まだまだ噛み砕ききれてないので、何度もヘッセについて反芻していこうと思います。

[ 2011-09-11 ]

酒酔ってるからまともなレビューが書けない.いっつも書いてないけど.
河合隼雄の本を読んだ後だったので,前半は結構理解できた気がする.
しかし後半は少し難しくて理解できなかった.

[ 2011-02-28 ]

二十年ぶりに読んだ。
新しい感動があった。そして、記憶していた以上に難解だった。
リリードのすばらしさ。

[ 2010-11-20 ]

本棚の奥底に眠っていたのを思い出して久しぶりに思い出しました。

やはり深いですね。
はじめて読んだのは確か中学生のときでしたが、当然ながら今のほうがずっと浸れます。

[ 2009-10-23 ]

慣れるまでめちゃくちゃ読みにくい「THE・訳書」って感じだけど、
深~い内容だった気がする。
読んだ直後はパーッと天上から光が差し込んで、
何もかもがわかった気になるんだけど、
その光も日々の生活の中で埋もれていく。
そんな話だった。
アプラクサス出てきた。

[ 2009-08-20 ]

ヘッセの前半の作品よりも、デミアン以降が基本的に合う(好き)。
第一次世界大戦のさなかで、戦争への批判、平和への希求、
自己への内部への探究がより深くなっていく気がする。
社会や人生、そして自分自身が自分自身の生をまっとうすることに関しての
洞察が鋭い。
特にデミアンは私をハマらせたきっかけの本かもしれない。
車輪の下では、なんだか詩的な世界で青年の苦悩を描いた作品、、、としてしか
印象に残らず、この作品で、自分の道を探究していく生のあり方、
そして孤独、苦しみを描いてくれる彼と高橋健二に感銘を受けた。

[ 2009-11-04 ]

ヘッセの作品の苦しくて奥深きところが好きだ。
究極の内向的とはこのことか。
生きたい、生きたい、生きたい。
そんなストレートで純粋で悩ましい高次な欲求が彼の作品から伝わってくる。

[ 2009-08-21 ]

ヘルマンヘッセは中学校の時から読んでいます。デミアンは何度も読んでいますが、読む度に自分が変わっているような気がします。
文中に出てくるアプラクサス、まさにその渦中だったときもあり、まだその渦中だと思うときもあり。
いい本です。

[ 2010-03-22 ]

ヘッセの本は『車輪の下』で先に進まず挫折して以来ですが、これには驚かされました。共感出来る部分が多い。中学受験の頃の思い出が頭の中で蘇り、ああそうだこんなふうに苦しかったんだ、とか、こんなこと思っていたんだ、とか、そんな忘れていたことを思い出しました。
哲学的な要素が多すぎて、首を捻りながら読み進めていくのは、もったいなくて辛かった。もっと宗教にくわしくなってドイツ語を学べば、理解できるんじゃないかとは思うんですけど。
読み終わった後で、人間ってこんなものだよねって独りごちた。

[ 2009-12-02 ]

 グノーシスの影響下に書かれたという情報を得て再読した。思春期に読んで変な小説と思ったのは確かな過たない見方だった。ナンとも気持ちの悪い小説だった。
 ただ、デミアンを媒体として思想の展開が本格的に始まるまでの悪童との関係などはみずみずしい、微に入り細をうがった描き方で秀逸だった。
 ヘッセはなるほどグノーシスをかじった節があるが、体系の一部分を拡大解釈した間違った捉え方で、危険きわまりない。
 ヘッセは平和主義者で通っているようだが、『デミアン』の後半部などはヒトラーの登場を用意したとしか思えないし(それが自覚できるほど、知的だったとは思えない)、知識人としてきちんと分析すべきところで酔っていたり、夢想していたりする。
 ヘッセは東洋哲学に親昵した作家かと思っていたが、彼にはキリスト教的定型思考法が叩き込まれていて、東洋哲学……その核心といえる神秘主義を理解することは難しかったのではないだろうか。案外サリンジャー的に似た捉え方だ。
 西洋人にも、バルザック、ホフマン、ラーゲンレーヴ、ジョージ・マクドナルドのように神秘主義が血肉となっていた人はいくらでもいるのだから、西洋人としての限界というわけではない。あくまで個人としての限界なのだろう。
 デミアンとエヴァ夫人からは、グノーシスよりもニーチェの影響のほうが濃厚に感じとれる。

[ 2009-10-13 ]

 シンクレールが表題のデミアンという少年に出会うことによって、変化していくシンクレールの心と、彼らふたりの友情の話。

[ 2011-05-11 ]

『デミアン』/ヘルマン・へッセ/★★★★☆/確たる自己を確立することが大事であるということをシンクレールの葛藤から描く。ちょっと内容は陰鬱だけど(友人の母親に恋しちゃったり、陰湿ないじめを受けることとか)、読み返した時期が落ち込んでいるときだったので、もういっかい自分をみつめなおそうって思いました。

[ 2009-08-15 ]

「鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。」革命とは。私たちの内心を揺さぶるものとは。。若いうちに読んでもらいたい一冊。

[ 2013-09-09 ]

高校生の頃読んだことがあったんだけれども、まあま相変わらずの事ですが本当に高校の頃はあんなに乱読していたはずなのに一体なにを読んでいたのか、とおもわされた。シンクレールよりもデミアンの方が印象深かったきがするのですが、今回読んでこの本は間違いなくシンクレールの自己探求の道筋以外のなにものでもないと気付いた。はしがきにもありますが、人間が生きるというのは自己探求の道であり、ヘッセはそれをものすごく深いレベルで認識していたのだとおもう。今回このデミアンをよんで、ようやくヘッセ文学の理解の入り口に立てたような。もっと読もうとおもった。

[ 2011-02-17 ]

なんというか…不思議な世界に連れてかれたような、そんな感覚。
章のタイトルを見ればその話が思い出せる、というのは久々の感覚。

明るい世界と暗い世界を生きる少年。
太宰治『人間失格』みたいな?ヘッセ自身が自己を追い求めた作品。
こういう作品はあとがきの解説が頼り。

「星になろうとした少年の寓話」が気になって読み始めたけど、そこはそんなに印象的ではなかった。

[ 2009-11-14 ]

高校生の頃から何回も読んでます。

デミアンという人間の存在って、なんだろう?
こどものころってこんなことが重要で、
大きなことだったな。

何回読んでも「うーん」と考えてしまいます。

これからも、何回も読むと思います。

[ 2011-10-14 ]

授業で扱った作品の中で登場したため、読んでみた。ヘッセの作品は『車輪の下』しか読んだことがなかったので、それとはだいぶ違うイメージ。自己の探究が大変深く、深すぎてなんか暗い。

[ 2008-05-19 ]

大人になるには葛藤が必要やんね。
2つの世界を行き来する多感な少年シンクレールくん。
深いです、でも宗教色が強くて共感できにくい部分もあったり。
デミアンの存在は私にはめっちゃなぞやった。
彼は何者?
人間ばなれしてるような。

[ 2009-12-29 ]

■目的
娯楽の読書。


■見たもの・感じたもの(テーマ)
自己に忠実でないことは不幸の源である。
痛みや苦しみを伴いながらの、内証による自己の確立と解放の重要性。


■感想
高橋健二氏の解説では、「ヨーロッパの頽廃的惰性的な文明や既成の社会倫理観や宗教観に根本的な批判を加えている」ということでした。既存の価値観を破壊するのは好みなので、なかなか満足できました。

もう少し解説から引用とメモ。
「ゲーテのように脱皮と転身によって更生することを怠らないものでなければならない」
「なんじがあるところのいっさい、なんじが意志するところのいっさい、なんじがしなければならぬところのいっさいは、自分自身から出発する」 ペスタロッツィ
「自然に帰れ」 ルソー
「おのれに帰れ」

[ 2008-06-21 ]

暖炉の火を見つめながら祆教(ゾロアスター教)のことを思い出したりとか、「鳥は卵の中から抜け出ようとたたかう。鳥は神に向かって飛ぶ。神の名はアプラクサスという。」というような台詞が出てくるところなどがとても印象に残る小説だった。最後のシーンの雲の重苦しい流れの描写も素敵だった。

[ 2009-10-14 ]

ヘッセ「デミアン」読破。

ドストエフスキーと同じ類いの連中である。勿論、褒め言葉である。
ドストエフスキー師匠は無論まだ1冊しか読んでいないので
独断と偏見に満ちあふれた見解をここに述べることになるが
お許し下さい。

地下室の手記の人物は自我への絶対的な信頼がある。

葛藤と混沌の中で自分の思想と行動が行き交っている状態で
もがき苦しむのだが、常に世間に対して強い牙を剥いている。
うなり声は自分から発生したものだがその矛先は常に世俗的な人物である。
しかし決して噛みつかない。鎖が無いのにも関わらずである。
例えるならば、菅原の送別会で野球部連中に対する謎の反骨精神から
拳から流血したりカシスを頭からかぶったりするような状態である。
直接的な対立こそ生まれないが、戦う意志だけを全面に押し出す。
そこに何か結果として有益なものが生まれることは必ず無いのだが
怒りだけに突き動かされて自己以外のものすべてを否定したがる。
自分が宇宙の中心であることに一縷の疑いもないのであるが
にも関わらず、世間との直接的で暴力的な対決を避けて通り、
それでもおさまらない衝動からタンバリンで壁をたたくしかない。
これぞ人間の業である。言いたいことはある。だが嫌われたくない。
しかたなく街から少し離れた小さな山小屋から「馬鹿!」と叫ぶ。
それしかできないみじめさがあるのだ。
客席から相手選手の相次ぐ反則プレイに「ふざけんな!」と叫びたい
衝動はとどのつまり、めぐりめぐって手に持っている
呑み終えた紙コップを歯で食いちぎるぐらいのことしかできない。
みじめである。しかしみじめであるがゆえ、それも人間である。
立川談志師匠の「落語は業の肯定である」という言葉がまさにそれで
芸術はこんな人間を魅力的にする魔法を備えているのである。
嗚呼、これほど喜ばしいことはなかろう。業よ、有り難う。
業は時に、強い罪意識と自己嫌悪を呼び覚ますがしかし、
それこそ我々にとっては最高の切り札であり、
唯一の革命を起こすことができるカードなのである。
すべてが覆るなどと、誰が予想し得ただろうか?
芸術はたやすくそれを成し遂げる慈悲深い「生物」なのだろう。

ヘッセの描く世界には憧れの対象となる友人が存在している。
(勿論、ヘッセに関しては「デミアン」「車輪の下」のみである)
つまり地下室の手記と対照的に理想を自己の中ではなく
実在する外部に見いだすのである。
しかし具現化した理想は主人公を奈落の底へ突き落とす。
ココロの中の理想は、永遠なる抽象物である。
よってもがき苦しみながらも他人との比較により苦しむことはない。
言い換えれば、能動的な絶望であると言ってもよい。
しかしデミアンも車輪の下も理想が目の前に存在する。
これは理想が自分ではなく他人であったという事実を
いわば消極的に突きつけられている、受動的な絶望である。
なんとも悲しいことである。思い描いていたイデアの実在。
これを才能というのか?自分が生涯かけても手に入れられない。
反発から自暴自棄になり、前例同様、荒れ狂うしかなくなる。
そんななかの唯一の救いが「女性」である。
女性の存在が否応無しに自分に幸福感をもたらしてくれるのだ。
だが次第にこの幸福には必ず破滅的な終焉が待っていることを
知ると、足がガクガクと震え、一目散にその場から逃げ出す。
「傷つくことが怖いんでしょ?」と言う人がいる。
「当然だ」と私はうなずく。だからなんだ?
というより、相手なんて存在しなくたって恋愛することはできる。
甘酸っぱい気持ちになることはできるのだ。
音楽や映画や小説、すべての芸術と街行く美人と風俗関係。
駒は十分すぎるほど揃っているのだ。
恋愛なんてやつは想像力で処理出来る自慰行為であるのだ。
覚悟である。あとはこの覚悟でもって生きていけばいい。
所詮は出来損ないの顔面である。何を図に乗っていたのだろうか?
この顔面でどうこうなんてのがすでに間違いであり
いままでたまたま引き当てた宝くじのようなものであり
私は生涯分の宝くじを引き当ててしまったのだと腹を決めればいい。
誰が何と言おうともはやこの道を突き進むのだ。
他人の言葉なんて二度と信用しない。そして死んでいけ。
それがこの世に生を受けた私の使命だと信じて悪いか、
バカ野郎!ボケ!ボケボケ!

[ 2013-07-17 ]

オカルト色が前面に押し出されているため、かなり人を選ぶように思われた。私はどちらかというと選ばれなかったほうか。

[ 2009-12-08 ]

主人公が言動が優れていると感じるデミアンとの交流を描く。内面の掘り下げを通して実は自己の鏡であることに気づく。ヘッセは短文に深い洞察をきつきつにこめており一読しただけではつかめない部分もある。

[ 2013-03-15 ]

デミアン恐るべし。
全知全能の子供。

10際の少年シンクレールは、不良による過酷な苛めにあうが、ある日を境に苛めはぴたりと止む。どうやらデミアンが不良の苛めを何らかの方法で止めたようだ。善人のようでいて、悪魔的な力を持つデミアン。その魔力に魅入られるシンクレール。

「愛はもはや、私がベアトリーチェの姿にささげたような、経験に精神化された崇拝でもなかった。愛はその両者であり、さらにそれ以上であった。それは天使と悪魔、男と女とを一身に兼ね、人と獣であり、最高の善と極悪であった」
プラトニックでなく、セックスも含めて愛を引き受けろと説くデミアン。
ヘッセはカトリックを暗に批判している。
当時のヨーロッパで、この本を発表したことが凄いことだ。

「ぼくは道徳的なもののためにいつも苦しむばかりでした。ぼくは自分の気持ちをよく言い表すことができません。神と悪魔とを兼ねるような神がなければならないことをご存知ですか」
主人公、シンクレールのこの台詞は、ヘッセ自身の内なる叫びなのだろう。

第一次世界大戦が始まる中、物語は終わる。
シンクレールは最後に何を見たのだろうか。

[ 2008-09-10 ]

ヘッセが、ユングの深層心理学にはまって書いた小説。
すごくおもしろくて深く迫ってくるのだけど、日常生活と折り合わないです。

[ 2008-08-23 ]


主人公シンクレールが日常を通しデミアンに感化され成長し、そして変化を描きながらその心情がリアルに描写されている。

 社会に対する懐疑をもち、如何にして生きるかという人の悩みをリアルに再現している。

そのヘッセの哲学に魅了されてしまった。

捉え方は人それぞれだが、いや自分自身、解釈しきれない・・・

もう一度読みたいと思う。

[ 2008-08-18 ]

幼少の頃の親や家の中にある明るい世界。少年になるにつれて眼前に広がり始める暗い世界。彼は暗い世界に浸るとき必ず罪悪を感じる。しかしデミアンという少年に会ってから世界の見方がだんだんと変わっていき、自己を究極にまで見つめようとするに至る。 とてもおもしろかった。ところどころ自分に経験のあるような心情や出来事があって昔を思い出した。

[ 2008-07-27 ]

 青春期の価値観の揺らぎを書き出した力作。
 己の内に深く没入していながらも、外から見た自己も捨てきれず悩む主人公シンクレールに自分の姿を投影する人は沢山いると思います。涙も笑いもありませんが、読み手に深い共感を与えてくれる本です。
 教科書によく載せられている『夜の孔雀の目(クジャクヤママユ)』を読んだ時は、かなりの衝撃を受けましたが、本作をある程度落ち着いて受け止められるようになったということは大人になったということでしょうか。しかしもう少し早くに読んでおけば良かったと思いました。

[ 2010-03-25 ]

これも「知と愛」同様に、ある二人の少年(青年)が時間をこえて強くつながっている話なんだけれど、ヘッセの作品はその再会までのプロセスとか登場人物の考え方なんかがものすごく共感出来ます。これもまたそう。そしてひとつひとつの台詞がものすごく素敵。こんなこと言ってくれる人がいたらほんと一生友達にしたいくらい。
個人的には最後の終わり方は衝撃でした。確かにこれは発表された当時の世界情勢を考えると、問題作と言われてもおかしくない作品だと思います。

[ 2009-09-27 ]

田口ランディの小説でこの本が取り上げられていたので。

戦争という事項がこの本の背景にあったということは知らなかった。

与えられた運命を精一杯生きること、それ以上もそれ以下もない。
っていうことなのかなーって思った。

問題意識と共通していて興味深く読みました。

[ 2009-04-30 ]

気弱な少年が不思議な少年デミアンとの出会いから、何かに目覚め、妄想に駆られ、悪にあこがれていく話。結局どこにも行き着けないのだが、キリスト教の強烈なテーゼにメスを入れて、善悪の明確なコントラストを打ち崩すような流れがある。第一次世界大戦の悲劇を目の当たりに、ヘッセが苦悩から書き上げた名作。東洋の宗教哲学がゆっくりと流れて入るような、ヘッセ自身の混濁がなんとなく読み取れる作品。わかりづらさもある。

09/4/30

[ 2015-04-03 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2008-12-25 ]

途中まではとても、とても好きになりそうだなぁと思ったのに、終盤に向けて「?」となった。別の小説がくっついたみたいな気分。
こういうの嫌いじゃないけど、あまりに思い込みが激しいのは危険。

[ 2011-06-07 ]

思い出補正が強すぎるのですが、中学の頃の読書感想文を書く為に選らんだ本でしたが、気付いたら夢中で読んでました。今も本棚に残している大切な本です。

[ 2009-08-30 ]

エロいシーンは一切無いのにエロスを感じる。上品エロス。
誤解を与えないように言っておくけどそういう話ではなく、深い精神世界の話。

[ 2008-04-24 ]

シンクレールは私だ、と思うことが、間々ある。
弱虫で、気弱で、そのくせそんな自分の殻を破りたくてもがく。
仕事、恋愛、友情、家族、日常。
心が沈んだとき、私は『デミアン』を読む。
読み終えた瞬間、まるでデミアンが私にキスを贈ってくれたような気持ちになる。
11歳のときに出会った本が、いまだに私を支えている。

[ 2008-04-21 ]

内容に大きな衝撃を受けました。
自分探しの本というところですが、戦時中の状況と絡めて描かれているため、中学生時分に読んだ時には、なかなか難しかったです。

当時、こういう本を読む友達が、たった一人だけおり、お互いにこの本について知っているという、秘密のような特別な気持ちを抱いていました。

[ 2008-02-22 ]

集中して読まないと理解できない。
私はシンクレールのような素直な道徳心を持っていないので、へ〜正と悪ねぇ〜って感じで読みました。でもデミアンみたいな、自分の確固たる考えを持った人は好き。そういう友達を持ててシンクレールは幸せやね。2008.2.21

[ 2008-08-30 ]

高校生くらいに読んでたらベスト。
もうこの段階には届いてるので、驚きとかよりも、賛同になってしまった。
でも良い本。
人間は生活してると、知らぬ間に2種類の世界を持つことになる。
 明るい世界 と 暗い世界
明るい世界というのは自他にとってのぞましい綺麗な世界。
暗い世界は自分の良心に逆らってしまう世界。エゴとか性欲とか。自分が出したくないのに出してしまう世界のこと。
暗い世界を見るということは悪いことじゃない。そこから逃げても生きていけるけど、そういう自分がいるということをまずは認めなきゃいかん。
人間は自然や歴史からの派生と考えると、自分の枠に制限を求めず、なりたい自分になることができる。
嫌な部分も含めて、自分で自分をつくり上げるのが生きる目的。
人間は見えてる世界が現実。と、考えがち。
でも人間はもっと主観な生き物。
自分の内面こそが、現実世界の全て。
内面を口に出すこと。すごく大事。

[ 2011-10-04 ]

名前だけは知っている名作古典。
初めて読みました。

読んでみて幼年期の思い出の辺りは青少年のうちに読んでおいた方が良い挿話だったなあとしみじみ思いました。子供にとっての世界は大人にとって取るに足らない瑣末な事柄であっても重大事でそこで自分の人生は終わりだ、と思うぐらい大変なことなんだよなあ、と。昔の自分に読ませたかったかもなあと思いました。

それにしてもキリスト教圏で封建的に生きると言うことの難しさ、殻を破る痛みとどうしても力が必要なことはひしひしと伝わってきました。たぶん自分がそれほど自己と向き合わずに生きてきたのは時代もありますが文化的な背景もあるのではないかな、と。
後これは反対意見もあるかもですが自分が女性だからかなあ。
女性の方が社会や周囲に適合する協調能力が強いのかもしれない。一概には言えませんが。

星に恋して星に向かって飛び立つ時、想いを信じ切れなかった少年の悲しさ。冒頭にある「私は、自分の中からひとりでに出てこようとしたところのものを生きてみようと欲したにすぎない。なぜそれがそんなに困難だったのか。」という一文。
凄いな、と思いました。

[ 2009-12-13 ]

外国の文学で共通している、宗教観の違いで少し悩むかも知れません。
14歳の今読めることは本当に良い経験が出来たと思えた。

[ 2007-11-02 ]

高校一年の時に、夏休みの読書感想文を書くために買った本。当時は30ページくらい読んで挫折…。
そして、今読んでもやはり挫折。

[ 2007-10-14 ]

人生を変えた一冊(ちょっと大げさ)。でも、高校生の時に読んで感化されました。ヘッセの文章は美しいので好きです。

[ 2009-10-23 ]

デミアンという存在が印象深い。
最後の方の語らいの時、彼の持つ恐怖を彼自身が口にした時は、彼も人間なのだと知った気がした。
反面、それでもしるしを持つ人として貫いたとも思う。
文章が最初こそ違和感を感じた(話し言葉の丁寧さなど)が、すんなりと受け入れることができた。美しいと思う。
個人的にこういう話は好みなので、もっと早く読みたかった。

[ 2018-08-20 ]

「車輪の下」も内面を描いていたが自然も描かれていたのでほっとするところがあったが、「デミアン」はより深く内へ内へと入っていき息がつまりそうになった。前期と後期の境目の作品。難しい。戦争が大きく影響したようだ。

[ 2007-07-10 ]

中学生の時に読んだヘッセの小説の所為でヘッセへの苦手意識は薄れないものの、デミアンは読んだ時の衝撃と感動が未だに忘れられない。読んだ後も暫くずっとこの小説に取り付かれていて、漸く買えたって感じ。また読み直してみようと思う。

[ 2011-12-24 ]

(1968.04.11読了)(1967.08.13購入)
内容紹介
ラテン語学校に通う10歳の私、シンクレールは、不良少年ににらまれまいとして言った心にもない嘘によって、不幸な事件を招いてしまう。私をその苦境から救ってくれた友人のデミアンは、明るく正しい父母の世界とは別の、私自身が漠然と憧れていた第二の暗い世界をより印象づけた。主人公シンクレールが、明暗二つの世界を揺れ動きながら、真の自己を求めていく過程を描く。

[ 2009-07-08 ]

精神分析の影響を強く受けたヘッセの作品。
全体を通して主人公シンクレールの精神的成長、自我の追及というものをモチーフとしている。
自我の追求とは自分に正直にということなのだろうか?
登場人物のエヴァ夫人とは、恐らくシンクレールのアニマではないだろうか。
そして光の世界、暗の世界とは自我、もしくは意識の世界と影、もしくは無意識の世界のことではないだろうか。

[ 2008-04-24 ]

人の生ということを、あくまでも宗教哲学的に探求し、精神的変貌を遂げるまでの、まさに内面の記録。いわゆる「じぶんさがし」とは全然違う。ニーチェの「ツァラトゥストラ」三段階変化を思わせる展開が、いくつかの人物との対話を通して繰り広げられる。大戦によってそれまでのヘッセの「平和」「叙情性」が崩れて、「神が死んだ」のち、どうキリスト教圏の人が生きるべきかが考えられている。東洋と西洋という二元対立を超えようとする。

[ 2013-11-15 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2007-09-09 ]

どうせなので、のっけてみてしまった。
これはまだ私も若かりし感受性の枯渇してない頃に読んだんで、それまでベッドに寝っ転がりのほほ〜んと読んでいたのだが、ラストで突然ガバと起き上がって正座して読んだ。そんくらい威力のある感動を与えてくれた作品だった。
でもその後読み返すと、教室の中でそっと勝手に移動していき、他のクラスメートに訝しげに思われながらもちゃっかりシンクレールの席の隣をせしめてるデミアンくんとかに、あんた何やってんの!!と吹き出したり、「キミは・・・ボクかボクの母を呼んだね」「ああ、エヴァ夫人を呼んだよ」(お前じぇねーよ)に、報われねえ!ちっとも報われてねえな!デミアン!!(涙)とかツッコミを入れつつしか読めなくなってしまい、あの感動を返して・・・って感じです。
とりあえずデミアンくんはクローマーだっけ?あのいじめっこに何してあんなにビビらせたんだろー。気になるー。
ラストの解釈、シンクレール死んだ派と生きてる派とあるらしいけど、私は生きてて欲しいなあ、と思ってます。
でないとデミアンくんがあんだけ啓蒙した意味がないじゃんか・・・。デミアンくんはシンクレールの中で生き続けるのね〜vみたいな。
死んだ派だとなんか、デミアンくんはエヴァ教の布教に燃える熱き宣教師・信者獲得失敗!!て話に思えるんですがどうですか。

[ 2007-05-08 ]

「鳥は卵の中から抜け出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない」
人生には殻を破らなくてはならない瞬間がいくつかある。今までの世界を破壊しても生まれ出でるか、今までの世界の中で緩やかに腐れ落ちるか。
前半部分は人生を変える程の衝撃を受けましたが、後半部分はちょっと苦手な作品です。

[ 2007-03-19 ]

 ヘルマン・ヘッセって言ったら、これか『車輪の下』か『幸福論』だと思ったんですが、とりあえず『デミアン』で。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。

[ 2007-04-24 ]

「鳥は卵の中から抜け出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない──」ある小説に引用されていたこの言葉に激しく胸を打たれた。いてもたってもいられなくなり、即本屋に駆け込んで手に入れた本。自分自身へ至るため、困難な道を歩んでいく姿は、ヘッセ自身の姿でもある。

[ 2007-02-25 ]

中学生時代,何度も読んだ。その時に感じたことは,覚えていない。だめだ,近いうちに読み直さなければ・・・・・・。

[ 2009-11-03 ]

「私は、自分の中からひとりでに出てこようとしたところのものを生きてみようと欲したにすぎない。なぜそれがそんなに困難だったのか」

中二病をこじらせて突き詰めたような話。って片付けちゃいけないか。
答えは自分自身の中にしかない。考えて考えて考え抜いた先に見つけた、唯一の答えに従い生きていくしかない。
随所から漂ってくる宗教色が、後期ヘッセが受けた仏教の影響とやらなのかしら。

「鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない」

[ 2009-01-30 ]

車輪の下を読み終えた後にヘッセが気になり始めて購入した本。大学生の時に買ったのに途中で飽きて結局読み終えたのは4年後ぐらいになった…。
まぁ読んでみれば面白いですが結構難しいですね。

[ 2006-11-28 ]

10月、学校の図書館。
溺愛サイトさんのオマージュの詩を読んでから読みたくてたまらなかった。この、中期ど真ん中のヘッセの「象形(憧憬)としての少年」と「悟り」が並び立っているのが!地上の奇蹟。高橋さんの訳もことばが古すぎず、でも雰囲気があってよかったです。しかし、ヘッセを原文で読める日は来るのだろうか…(遠い目)

[ 2008-03-15 ]

難しい。
他の人の訳でも読んだけどこの人のがところどころの表現とか好きだなあ。
シンクレールの絵に喜ぶデミアンが可愛い。

[ 2009-10-03 ]

今更ながらヘッセってすごいね!!
と思いました。本当に今更。
デミアンという少年の存在の大きさ。宗教とかは難しいので詳しく知らないのですが、カインとアベルのデミアンの解釈とかちょっと驚きました。
ヘッセもシンクレールのように善と悪の世界に苦しんだね。

09’10’2

[ 2006-11-24 ]

物凄く感動するとか、揺さぶられるような凄い話というものではなかったけれど、じわじわと染みてくるものがありました。ヘッセは小学生の時に読まされた本が凄く嫌いで、以来手をつけてこなかったけれどデミアンは読んで良かった。

[ 2018-10-10 ]

前半は「車輪の下」を彷彿とさせておもしろかったけど、いかんせん後半は観念的というか抽象的というか、ちょっとわかりづらい。心理学の影響とか戦争の登場とか、時代的な影響ももちろんあり。
前半のスクールデイズは太宰治、後半のキリスト教→仏教、東洋的な価値変換ではサリンジャーを思い出したりした。

[ 2006-10-01 ]

出版社によって和訳がちょっと違ったりするみたいですが、私は新潮文庫さんのを読みました。
前半と後半でずいぶんと雰囲気が違います。
前半は落ち着いた感じだけれども、後半はなんかぶっ飛んでる。
デミアンカッコいいですよ・・・!

[ 2006-10-23 ]

内容の多くが、明るい世界と暗い世界という対比構造で書かれている。一番好きな小説。

「きみが殺したいという人間はけっして某々氏ではなくて、それはきっと仮装にすぎないのだ。われわれがだれかを憎むとすれば、そういう人間の形の中で、われわれ自身の中に宿っているものを憎んでいるのだ。われわれ自身の中にないものは、われわれを興奮させはしない。」

[ 2006-08-10 ]

現実を超えることを模索していた時期に出会ったので、忘れられない作品の一つ。ヘッセの後期作品は全てそうです。

「私は、自分の中からひとりで出てこようとしたところのものを生きてみようと欲したにすぎない。なぜそれがそんなに困難だったのか。」

[ 2009-04-04 ]

少年の脆くて危険な心の様を描いていたけれど、読むごとにどんどん落ちていってなかなか先に進むことが出来なかった。読み終わった後もそこから何かを得られた実感は無く、ただ淡々と文字を目で追っていただけのような感覚に陥った。
外国文学って、やっぱり少し苦手です。

[ 2008-01-23 ]

 「悪魔をも包含している神を創造しなければならない」。シンクレールの精神を深く抉り、また独得に育んでいくデミアン。愛憎とも信仰ともいえる二人の不思議な距離。ベアトリーチェとの出会いで、シンクレールは恋ではなく愛を知ったのかな、と思う。全体的に哲学的で難解な部分も多いけれど、最終的には、シンクレールにとってデミアンが謂わばキリストのようなもので、エヴァ夫人はマリアのようなものなのかな。・・・それにしてもラストは切なかった。あのキスにこの物語世界のすべてが詰まっている気がした。

[ 2015-01-21 ]

人生の道標のように、時折現れるデミアン、そして夢の女である、デミアンの母。このふたりは事あるごとに近づいてはふと遠ざかり、人生において何を選ぶかを考えさせられる。

[ 2006-06-10 ]

読んでいる時は、様々な矛盾を感じてしっくり読めなかったのですが、繰り返し読んだりこの本が書かれた時代背景を考えたりしながらして入り込めました。当初からこの手の本はさらっと読んでしまうのですが、大切にしたい作品の一つです。一つ大きな人生の波みたいなものが、ヘッセの中にもシンクレールの中にも生じて、恐らくそういったものが過去を流してしまったのかもしれない……デミアンの描かれ方は当初苦手でした。読んだのは大学の頃。弟に勧められて。

[ 2009-10-28 ]

ヘッセは中学生の頃教科書で学んだ「少年の日の思い出」以来。その時思春期の微妙な息苦しさを感じてから、敬遠していたが、「デミアン」はいつか読まなければと思っていた。
ユングの影響を受けた作品というだけあって、自己の内面と向き合う哲学的な内容。
デミアンの存在そのものが「導き手」として完璧すぎて、現実感が希薄だ。どこから届けたのか分からない手紙や、作品の最後での彼の登場など謎が多く、そもそも彼は本当に存在した友人なのかと思ってしまう。
シンクレール自身の内面にいる友人なのではないか、などと考えてみたり。
最近は「物語」ばかり手に取っていたので、久々にこういう本を読んだ。
残念ながら貧弱な頭では感想としてここに書き出せるほど思考がまとまらない。もっと若い頃に読んでいれば強い影響を受けただろうと思う。

[ 2006-10-02 ]

高校時代に読んで、大感激して以来(多分)久しぶりに再読。ラスト、第一次大戦の勃発による「新しい時代」への“偉大な(?)犠牲”には疑問が残った。第二次大戦への狂気を知らなかったこの時、ヘッセは未だ幸福でもあったのだろう。

[ 2005-11-27 ]

デミアン少年のような同志が欲しいと思いました。この魅力的な少年と対話すべく、彼の言葉を何度も味わいました。

[ 2005-11-12 ]

「鳥は卵の中から抜け出ようと戦う。卵は世界だ。
生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。
鳥は神に向かって飛ぶ。神の名はアプラクサスという。」
自分とはなにか、をヘッセが追求した作品。

[ 2005-09-23 ]

中3の頃読んで、以来人生の伴侶です。語りかけ、眼差しを投じ、こうべをなでてくれるような作品。シンクレールのように、デミアンの顔をわたしもよく描こうとしたっけ。ヘッセ崇拝の起点。

[ 2008-07-29 ]

私の人生を変えた一冊で、多感なハタチぐらいの頃そりゃもう繰り返し読んだもんだけど、何がそんなに気に入ってたのかなあ? すごく端的にあらすじを説明すると、気弱な主人公がある友人との出会いを切っ掛けに成長していく物語なんですけど、純文学によくある、全てを明確にはせず結局 読み手側が考えるとゆうニュアンスが多分私好みなんでしょう。どうやら割り切れないものが好きみたいです。

[ 2005-10-25 ]

「鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。鳥は神に向かって飛ぶ。神の名はアプラクサスという」

[ 2004-12-04 ]

やっぱ青春の一冊といえば、これ。
色々なエピソードが自分の血と肉になり、今だ僕の中で息衝いてます。

[ 2007-09-08 ]

デミアンを通して語られる哲学や宗教観はひとしきり頭を悩ますけれど、読後感はとても気持ちが良いものです