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作品レビュー

[ 2017-02-11 ]

又吉直樹『火花』文春文庫。第153回芥川賞受賞作の文庫化。文庫化にあたり、受賞記念エッセイ『芥川龍之介への手紙』を収録。個人的には又吉直樹が書いた小説ということを頭から消し去って読んだ時、芥川賞に価する小説かと考えると、そこまでの小説ではないように思った。無論、読み手により価値の受け取り方は違うと思うが。

自伝的私小説といった感じの青春小説。恐らく自身をモデルとしたと思われる売れない芸人の徳永は先輩芸人の神谷と出合い、迷いながらも、進むべきを道を模索する。

若さ故の怖さ知らずで無謀な行動、焦燥と挫折、夢や希望といった忘れかけていた古い記憶を呼び覚ましてくれる小説だった。ストーリー、文書ともに、さすがに秀でたものを感じるが、歯切れの悪いラストが少し残念であり、せっかくの秀でたものを全て台無しにしているように思う。

[ 2018-01-30 ]

なんだかんだ読まずに来ましたが、ようやく読むことにしました。読まないで判断なんかしないぜとかなんとか言いながら、やはり芸人で人気にあやかっての受賞なのではないかと勘繰っていた自分に気が付きました。誠にすみません。
自分の中にくすぶっている何かを吐き出したいという文章で、ある意味上手い下手を超えた所に有る表現としての本気がここには有ります。ファーストアルバムにしかないパワーに似た物と言ってもいいかもしれません。酷評している人が沢山いるのもわかります。ラストでちょっとへっぽこな所もあるかもしれません。でもこれを否定する根拠が誰にあるのか僕にはちっともわかりません。
お笑いの世界というものがどんなものか分かりませんが、笑いを突き詰めていくと狂うしかないのはギャグ漫画の世界を見ていても明らかで、そんな中から文学として見せてくれた窓が今まであったでしょうか。これがもし何分の一でもお笑いの世界を表しているならとても美しい世界です。ぱっと消えてく火花みたいに、リスクだらけの夢を追いかける夢と絶望だらけの世界を駆け抜ける沢山の若者やおっさんやおばさんたち。そんな世界を垣間見せてくれたとても美しい物語でした。

[ 2017-08-23 ]

いわゆる大人として折り合いをつけ成長していく「僕」と清々しいまでに純粋な人間性を貫く「神谷さん」との対比によって、人が大人になることを考えさせられると同時に、忘れかけていく大切な基本的なことを思い出させる作品。(と私は感じた)

個人的に好きだった神谷さんの台詞をピックアップ。特にネットで書き込んだ経験のない(これが初)私にとって多分、この本で出てくるような批判はしてないけど、無意識のうちに心の中のどこかで人を批判しているんだなと。これを読んでドキッとした。
「レヴェルってなに?土台、俺達は同じ人間だろ?/人が嫌がることは、やったらあかんって保育園やからな。/ありがとう。ごめんなさい。いただきます。ごちそうさまでした。/そういう俺らを馬鹿にするのは大概が保育園で習ったこともできないダサい奴等やねん」


「他を落とすことによって、今の自分で安心するという、やり方やからな。その間、ずっと自分が成長する機会を失い続けてると思うねん。可哀想やと思わへん?あいつ等、被害者やで。」

[ 2019-01-01 ]

「劇場」に衝撃を受け速攻買いに走った。こちらも本当に傑作だと思う。

「劇場」でも又吉の笑わせ力は冴えわたっていたが、「火花」はなにしろ主人公が売れない漫才師という設定だから手加減なし。冒頭から大喜利で「自分が飼っているセキセイインコに言われたら嫌な言葉はなんや?」(P.8)だから公共の場では到底読めない。それでいて文体やリズム感は思いっきり純文学。

主人公は、先輩漫才師のセンスを天才と感じ師と仰ぐ。しかし、突き抜けすぎている先輩を横目にテレビで少しずつ頭角を現すのは主人公の方だった。本当は自分よりもずっと才能のある先輩こそ社会に認められてほしいのに、不器用すぎてそれができないことをもどかしく思う主人公の心が温かく切ない。

私は名画「アマデウス」を思い出した。社会性ゼロの天才モーツアルトと、宮廷音楽家としての地位は盤石なサリエリ。天才を見抜く眼力はあっても自分自身は凡庸な才能しか与えられなかったことにサリエリは苦悩し、モーツアルトに嫉妬する。あれはあれですごい映画だったが、「火花」には「憧れ」はあっても「嫉妬」が出てこないのがすがすがしい(一方で「劇場」はその辺を容赦なく書いている)。

その行きつく果て、主人公が先輩に切れるシーンは超名場面。「ジェンダー」と「笑い」というデリケートなトピックでここまで書けるのはすごい。

この歳になって「新刊出たら発売日に買おう」という作家に再び出会えるとは。村上春樹「羊をめぐる冒険」、村上龍「コインロッカー・ベイビーズ」、いずれも第3作が決定的だった。文春、新潮と交互に出すところもなんか春樹っぽい。楽しみ。

[ 2017-02-24 ]

 売れないコンビ芸人「スパークス」の徳永は、「アホンダラ」の神谷という先輩芸人を師匠と仰ぎ日々面倒を見てもらっていた。神谷の魅力、才能、笑いとの向き合い方、そして生き方に憧れ尊敬しつつも、同時にその純度に息苦しさも感じていた。神谷との出会いで漫才師として確実に成長していく徳永だったが、全身全霊で漫才師として生きる神谷の姿に「自分らしく生きる」ということの意味を教わり、新たな道を歩む決意が芽生える。世間と向き合う凡才と、笑いと向き合う異才の二人が、互いを励みに、互いを鏡に、笑いを追求し悶え葛藤する人間ドラマ。お笑い芸人ピース・又吉直樹のデビュー作にして第153回芥川賞受賞作。

 文庫化を待ち購入。予想以上に面白く、読みやすく、笑いの追求により心理の深みにはまっていく様子が興味深かった。徳永と神谷のエピソードを積み重ねることで二人の距離感や互いに抱く感情がおぼろげに見えてくるという書き方がとても良い。情景描写も巧みで、芸人を本職とした人間が書いた小説とは到底思えない。デビュー作でいきなり芥川賞受賞なのに著者の筆力を疑問視する声がほとんど挙がらなかった理由がほぼわかった。
 ラストで行方不明になった神谷と再会するシーンでは、徳永とともに言いようのない哀しみが胸に溢れてくる。さらにその後の悲哀を経た滑稽さには、愛おしさすら覚える。本文にある通り、「生きている限り、バッドエンドはない」のだ。
 タイトル「火花」は、文庫版巻末・芥川賞受賞記念エッセイ「芥川龍之介への手紙」にある、著者の昔のコンビ名「線香花火」に関係しているのだろう。このコンビ名は、線香花火のような小さな一瞬の輝きにこそ永遠が宿るのではないか、そしてそのような小さな輝きを連続で起こし続けることが最善ではないか、という考えから付けられたものらしい。とするならば、「火花」は線香花火よりもはるかに小さな一瞬の輝きである。徳永と神谷が散らす火花は、儚く、他者にとっては取るに足らないほど小さな光かもしれない。しかしどんなに小さくとも、確実に「輝き」ではある。その極小の輝きに全身で取り組んだ男達の物語なのであろう。花火はその儚さから美しいとされる。では花火よりも儚い火花は?無論、美しいのである。

[ 2017-02-27 ]

又吉先生の芥川賞受賞作品

純文学という類にカテゴライズされるらしいけど、そんなの知らないのでただ普通に読んでみたつもり。
話題図書はそれなりに読む価値があると思っている。

神谷の人生哲学が生涯芸人であり、主人公と先輩の神谷の約10年を書いた物語。
20代の、人生とは?を妙に考え出して奔走するあたりが少しでも自分ないし同世代にも共通するものがあって、儚く何とも表現しにくい寂しさがあった。

141ページの焦りと葛藤を表した文章がぐっとくる。
コンビ解散のラスト漫才がぐっとくる。

[ 2019-03-24 ]

第153回芥川賞受賞作品
純文学と言う事ですが、自分には全く合いませんでした。純文学ってこういう物?

確かに文学的な表現があちこちに出てきますが、残念ながら、その表現している映像が浮かびません(涙)
そして、なによりストーリ展開。
結局、漫才師を目指した青年の物語っていう感じなのでしょうが、そこから、メッセージを感じ取ることが出来ませんでした。

ストーリとしては、売れない漫才師の徳永が、天才肌の先輩芸人の神谷と出会います。その神谷との付き合いの中で、売れない芸人の生活、自分を表現するという事、そして笑いとは何かを語っていきます。笑いについて、真剣に取り組む姿勢は感じられました。
しかしながら、本書で語られている神谷のエピソードや行動にも、徳永の行動にも共感が持てません。さらに、本書で語られているような「笑いとはなにか」とか、考え方とか、その生きざまみたいなモノは、正直どこかで聞いたことのある様な内容で、本書で初めて知る様なものでもありません。
結局、本書を通じて、何を語りかけたかったのかを読み取ることが出来ませんでした。
ストーリに引き込まれるところもありませんでしたし、登場人物に共感を持てるところもありませんでした。

純文学って難しい(笑)

やっぱり純文学より、エンターテイメント小説、ミステリー小説が好き!!

[ 2017-04-24 ]

「火花/又吉直樹」
純文学…読解力がないのか、想像力に欠けるのか、期待値が高過ぎたのか…。
正直、私には良く分からないまま終わってしまった。
ひとつのことに人生をかける生き方、先輩後輩と云う圧倒的な関係性、誰かをリスペクトし追いかけこだわり続ける日々。
そのどれもが、私とは相対する登場人物に寄り添えるものがなく「面白いと思えることが一人ひとり違う」と文中で主人公が言ったとおり、私には面白さ、ワクワクさ、感動が湧いてこない作品だった。
でも、賞をとってるのだから、私の方がマイノリティーなのだろうと思わざる得ない。笑

[ 2019-02-19 ]

言い回しが、ミシマの如く。なにもこんな表現、とツブヤキながら終始、でも慣れた、先輩を乗り越える葛藤は見事な表現でウマいなーと感じる。頭いいな。

[ 2019-03-11 ]

とても読みやすい作品。
キャラクターが特によかった。理解されなくても自分が面白いと思う事を続ける神谷。そんな神谷に憧れつつも常識の枠を出ることができない徳永の葛藤がこの物語の主題となっている。

[ 2019-01-18 ]

お笑いをあまり見ないですが、追い求めるもの、やり過ぎてしまう感じ。そして最後の虚しさとやりきれない感情。
その人の中に才能を感じとってしまう思いだとか、なんか分かる。
芸人さんだけどこの方は本をよく読む人だなと書き方で分かる感じ。好みも分かる。
本はどれも特に純文学は言いたいことが伝わる人にとっては評価され、響かなかった人には評価されない作品。
ただ上手い文章だけど、読むのに時間がかかった。
でも文体好きですね。

[ 2019-01-22 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2019-02-03 ]

この物語の最も驚くべきポイントは、「芸人」又吉直樹が、「芸人の物語」を描いたことである。そこには必然的に、彼の芸人性や芸人という職業の捉え方が見えてくるわけで。そのことを恐れずに一冊の本に記した彼の度胸が、この本の全てではないか。私が表現者だとしたら、自分がいる世界の、自分と同じ職業の人を題材にした物語なんて自分が丸裸にされるような気がして絶対に描けない。

[ 2018-11-18 ]

どうも元から読書なんて得意じゃないのに頭がアホになって尚更難しい本が読めないので、これくらいなら読めるんじゃないかな、とか思って読む

クンデラとかオースターとか、先送りにしてきたフォークナーとか、カフカとか読みたいものはいっぱいあるのに今はちょっときつい

最初の行からちょっと気負い過ぎな素人感を感じつつ、芸人論をかます青春小説

人生を一本の筋で通す、ということのためには、人生って結構、長いよなぁ、と思う三十代半ばのおっさんにはしみる
10年、というのは、すごく大事なひとつのスパンだよね

[ 2018-06-26 ]

ドラマを観て、この作品はどうしても原作を読まなくてはいけないと思った。
又吉さんが、又吉さんの言葉で綴る、この作品を読まなくては、私は本当に『火花』という作品を知ったということにはならないと。

痛いほど想いが伝わって来るようだった。
通勤時間が長いから、電車で読んでいたことを後悔するほど、電車の中でボロボロと涙が溢れて止まらなくて。
若い女が文庫本片手にティッシュを目に押し付けてる姿は本当に不審すぎたと思う。

期待以上の作品だった。
有名な芸人が芥川賞を取ったから話題になってるんだろうと、作品に触れるまでは思っていた。
でもこれは芸人だから、又吉さんだから書けた作品で、いやむしろ作品というよりは誰かに送られた手紙のようだと思った。
それほどにリアルで、引き込まれた。

何も聞かずに、知らずに、読んででほしい。
映画やドラマを観た人は、余計に読んでほしい。
筆者からの素直な想いがダイレクトに届くと思うから。

[ 2018-12-29 ]

芥川賞ということで純文学をあまり読んだことがなかったためかなり構えて読んだが想像以上に読みやすかった。
こういう作者が魂を削って書いた作品は作品自体の優劣関係なく熱が伝わってきて良い。
小説としての面白さというよりはことばの美しさや作者の熱に惹かれた。

[ 2018-06-14 ]

神谷と徳永がどんな人生を送るのか…、漫才師として売れてハッピーエンドなのか、売れずに終わるのか、どんな内容なのかと思って読んだけどそんな単純な話では無かった、、、。ほとんど真逆の性格でありながらお互いの存在が大きかった2人が歩んだ数年、、、熱い世界を垣間見た感じがした。又吉さんは誰かモデルにしたのか、自分のことを書いたのか分からないけど、本当にこういう人が存在しているようだと感じた。

お笑いに対してブレない考えを持っている神谷。誰にでも考えられる事じゃないし、真似出来ないことをしていて確かにかっこいいけど世間には白く見られるのが悲しい。売れていれば受け入れられているのかもしれないけど、売れていないから受け入れられていない感じがして、とてももどかしい。

オチがめちゃくちゃ衝撃的で一瞬ついていけなかったけど、神谷らしいといえば神谷らしい、、、。単純な考えでそうしたのだろうが、徳永の正論に尽きる、、、それすらも悲しく見えて、しんどかった。

ふたりの人生はまだまだ進んでいくから、少しでもどんな形でもいいから漫才やってて良かったと思える瞬間がくればいいなと思った、、、。

[ 2019-02-26 ]

著者の芸人に対する思いが込められているのだと思った

神谷の狂気ともいえる純粋さに揺さぶられる作品でした_φ(・_・

★3.6 2019/2/26

[ 2019-03-09 ]

先輩芸人を尊敬している芸人のお話。主人公が芸人だからか、セリフのひとつひとつを又吉さんがしゃべっているような映像で読み進んでしまった。ひとつひとつの会話が面白く、芸人って頭がよくないとなれないんだなあ、と実感。

[ 2019-03-25 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2019-01-26 ]

売れない芸人が特に努力することもなく過ごしていく日々が坦々と綴られているだけで、もう少し喜怒哀楽の描写が欲しかった。
結末の展開に期待して読み進めたが、感情移入できないまま最後は神谷の奇行にうんざりして読了。
私にはこの作品は合わなかった。

[ 2017-03-22 ]

又吉が好きなので、がっかりしたらどうしようと思ってなかなか手に取れなかったが、文庫化したので購入。

結局、又吉が好きでも芸人が書いた本と言う色眼鏡で見ていたんだなーと反省。

素晴らしかった。
登場人物(芸人)に対する愛情が根底にあって、読んでいて文章から作者のやさしさを感じたのは久しぶり。

純文学を久しぶりに読んで、難解な語彙も少しあったけど、文章として読みやすく、私の純文学に対するハードルを下げてくれた作品。

何度が琴線ふれ、ぐっときました。

[ 2017-04-04 ]

以前読んだんだけど、文庫本が出たという事でまた読みたくなって、思わず購入。文庫本の方にはエッセイ「芥川龍之介への手紙」が入ってて、それがまた面白かった

作中のギャグがやはり又吉さんらしくって、読んでて何だかニヤッとしてしまう。ドラマも観たいんだけどなぁ…

やはり誰だって誰かに認められたいんだよね。それは例えば家族だったり、友達や恋人や、または先輩だったりとその人によって変わるけど、その人に認めてもらえなくちゃ終わら(れ)ないというか

昔読んだ時は、神谷に対してちょっと残念というか、どっちかって言ったら「可哀想な奴」的な、それに何となく自分重なってみえて、神谷に同情しながら読んでたんだけど、今回また読み直したらば、認める方(神谷)もそれはそれで辛いんだなぁと思った。上手く言えないけど

そんな神谷だからこそこんなに刺さる言葉があるというのも事実で、徳永が書いた神谷の伝記こそこの小説なんだろうかとか

「生きている限り、バッドエンドはない。僕達はまだ途中だ。これから続きをやるのだ」

[ 2017-03-24 ]

特別な理由もなく、ただ流行ってるからと、読んでいなかった本でした。

僕には、神谷さんみたいな先輩っているかなぁって羨ましくなる。と思って考えてみたら、思い当たる人がいたりして、それをそういうこととして捉えれてなかったことをとてももったいないことだったと恥じ入った。

昔は、もっともっと純粋に「面白い」と思ったことに愚鈍になれた。直感で感じ取って、それを行動に移せた。それが今は、なんだか、色々な実体のないしがらみに囚われているような感覚。人生とは、面白がって、楽しむものなんだと再認識する。僕の人生には、まだまだまだユーモアが足りていない。

「いないいないばあ」の意味を知らないままに、また、知っていたとして敢えて無視するような生き方をすることは、完全には難しいのかもしれない。けど、誰にとっても、みんなそれぞれに「これだけは」っていう大切にしたいものがあって。それを大切に大切に抱えて、貫こうとすることこそが、「いないいないばあ」を知らないってことなんだろう。

僕は、自分のつくるもののために、それで幸せにしたい人のために、自分自身がそれを面白がってやり続けるために、最高な絵を描いたら、最高な額縁もつくりたい。

つい最近額縁の話をして、そして神谷さんと渋谷の安くてボロい居酒屋と出会って、改めて感じ入るもののある作品でした。

[ 2017-02-26 ]

先入観がどうしてもある中で読み始め、最初はなかなか乗れず。すぐボケ始める会話がなんだか面白く、この2人が徐々に好きになり。
終盤直前の盛り上がりで涙した後、ラストの展開に唖然。え、終わった。と思ってがっかりしたけど、ラストの10頁ほどを何度か読み返す内、涙が溢れてきた。
馬鹿だな。でも幸せになって欲しいな。
思ってたよりもずっと、優しい話だった。

[ 2017-02-20 ]

いまさら説明無用、お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が執筆し第153回芥川龍之介賞を受賞した大ベスト・セラー。わたしは意外とミーハーなのでw、このたび文庫化したと聞きすぐさま買い求め読んでみた。受賞当時からいろいろと論争はあったが、さすがに芯はシッカリとしていて、お笑い藝人が片手間に執筆したというような印象はみじんも感じさせず、受賞させたことも個人的には妥当ではないとも思わない。ただ、受賞を強く推したいかどうかはまた別問題。ほかの候補作を読んでいない以上なんともいえないが、もしわたしが銓衡委員を務めていたとしたら、すくなくとも受賞を強くプッシュすることはなかったのではないか。なぜなら、徳永の神谷に対する感情に最後まで馴染めず、違和感が拭い去れなかったからである。藝人の世界ではおもしろさと売れるかどうかがかならずしも一致しないということは、幾度かのお笑いブームを経てわれわれ一般人のなかにおいても広く共有されていると思うが、作中の神谷(あるいは「あほんだら」)なんかもおそらくこの例にもれず、「売れないけどおもしろい」存在の筆頭なのであろう。すくなくとも徳永にとっては。そこはべつに良い。神谷のおもしろエピソードがあまり登場しない――すくなくともわたしは読んでいてたいしておもしろいと感じなかった、徳永との掛け合いのなかでは登場したがそれは神谷だけの力ではない――が、テレビでおもしろかったお笑いのネタを家族や友人に口頭で説明して、ぜんぜん伝わらなかったという、これもまたおそらくある程度広く共有されている経験に象徴されるように、漫才のネタを小説として文字化してもどうせうまく伝わらないのであれば、あえて書かないという手法もあると思うので、そのことを問題視するつもりもない。ただ、個人的に違和感を覚えた最大の理由は、徳永が自分を卑下していることである。なにも自信満満でいろというわけではないし、もともと若手藝人という設定なのだから、過剰にプライドなりなんなりを発露しているほうがよっぽど違和感を生むであろう。しかし、だからといってやたら神谷と自身を比較するというのはどうなのか。所詮他人は他人などという正論を大真面目に言うつもりもないが、相手を尊敬することと自身を卑下することもまた違っていて、いつなんどきももっと是是非非であるべきだと思う。「尊敬」という感情は大雑把にいえば「自分○他人○」と「自分×他人○」の2種類があって、さらに尊敬ゆえに相手に否定的なニュアンスを述べることなどもあるから、より多くの象限に分割することができるし、それが微妙なバランスで揺れ動くのが人間という生物のおもしろいところではないか。ところがこの作品では、つねに1種類の尊敬しか登場しないような気がする。尊敬を上手に描写できていないのである。本作は冒頭から末尾まで神谷と徳永の人間関係を中心に物語が展開してゆくから、これは致命傷である。一見うまくまとまっているので、芥川賞受賞もある程度納得はできるものの、細かく見てみるとやはりとくに尊敬の描写は「まがい物」で、まだ受賞には早いのではないかという気にもさせられる。

[ 2017-04-01 ]

おー、こういうストーリーだったのか…。

思っていたのとちょっと違った。

どうしようもなく『芸人』であり続ける不器用な1人の芸人を愛した芸人の話。

文体も芥川龍之介が好きだという又吉のイメージからもっとドス暗く書くかもっと回りくどい感じで書くのかと思っていたけど割と素直というか、可愛いかった。

又吉のことを全然知らないけれど彼が書きそうな話だなぁと何故か思った。

きっと以前何かの番組で「自分は嘘の優しさと本当の優しさを見分けられる」的なことを言っていたことがあってへぇと思ったのだけど、
この作品にはなんとなく、そういう感性を持って書かれたものだなという気がしたからなのかもしれない。

[ 2017-04-02 ]

10台の後半か、20代の前半か。
人によって違うかもしれないが、
ある時期、世界が開かれた感じになる時がある(と思う)。
物によるのか、環境によるのか、人によるのか、場所によるのか、人それぞれだろう。

漫才で成功しようとする徳永は、先輩漫才師の神谷さんによって、
なにかしら、開かれたものを感じたのだろうと思う。
神谷さんの行動、言葉のひとつひとつに憧れ、「自分もそうなりたい」
と思ったり、「自分にはできない」とへこんだり。
毎日毎日、頻繁に顔を合わせて、話をして...
羨ましいような、懐かしいような気分で読むことができた。

でも、それくらい傾倒して、憧れて、大好きになって...という日々を
永遠に続けるわけにはいかない。
「こんなもん僕だって、いつでも捨てられるんですよ」
「捨てられることだけを誇らんといて下さい」

あんなに大きかった、あんなに憧れた神谷さんの、
寂しい姿を目の前にして、それでも、まだ続いていくといって、
憧れた時の気持ちを忘れない徳永はピュアだと思う。
私なら、無理だ。ほとんどの人がそうだろう。
別々に進んでいく時が来る。

こういう二人のつながりに似たことを、多くの人は経験しているのではないか?時代や職業は違っても、多くの人の気持ちにひっかかる経験なのだろう。
小説や映画にもさまざまな形で描かれている。
読み終わった時、私はヘッセの「デミアン」を思い出したりしました。

文庫に収録された「芥川龍之介への手紙」。
小学校の先生の「電気を消せる」というエピソードの中で、「俺はこれで行くのか?」というところ、久しぶりに声を出して笑ってしまいました。

この人、おもしろいなぁ。

[ 2017-03-01 ]

ハードルが上がったり下がったり、ものすごくバイアスかかりそうで怖かったけど(又吉好きだからがっかりしたくなくて)、意外と平坦な心持ちで読めました。

表現がややこしいとこ多いしこのノリに馴染むまでちょっと読みにくかったけど、込められた熱々の想いにやられました。濃すぎてもうちょい薄めて欲しいくらい。まさに彼にしか書けない小説なんだろうな。すごく好きです。
芥川龍之介への手紙もよかった。
次回作が楽しみ!

[ 2017-10-04 ]

売れない芸人の徳永は、天才肌の先輩芸人・神谷に魅了され、共に時間を過ごすようになる。笑いとは、人間とは、生きていくこととは。芸人・又吉直樹の衝撃のデビュー作であり芥川賞受賞作。
作者の思っていることや経験したこと、そして、理想や挫折などすべてが詰まって、誰にも媚びていない、まさにザ・文学。ラスト漫才のシーンは、死さえ感じる壮絶さに鳥肌がたった。

[ 2017-03-09 ]

2017/3/9読了

芥川賞を受賞してから、先生とか、天才とか、文化人としてよく見かけるようになった又吉直樹の作品。
著者(こう呼称する)の圧倒的な言葉選びのセンス。
読みながら、感想を書くのは長くなるなと思いつつ
読了した際は、やっとこの本を読めたという達成感があった。
一言で「面白かった」と述べてしまうのは、この作品に多く含まれている著者の「本心」と、言葉に対してとても失礼なことであるだろう。できるだけしっかりと、書評を書いていきたいと思う。

漫才師の世界、もとい、お笑い芸人の厳しく甘くない世界。
我々が見ないだけのマジョリティの中であがく主人公徳永は、多くの若手芸人の虚像。
対して、才能と天才肌を持つ神谷は、「芸事をする人」「生きる人」をそのまま実像にしたような、相対する象徴のようだ。
神谷の在り方が作中において尊敬の対象として君臨し続けるも、年月を経るにつれ、ゆっくりと変化していく。それが、芸人としての浮かばれない長さと、徳永の視野の広がり、芸人としての成長と、変わることのない(できない)神谷を表している。

終盤の、徳永が神谷を追い越して、花のような美しさを持ちつつも、泥臭さをひたすらぶちまけたラストライブ(あのライブは見事でした!映像で見てみたいなあ)文字だけで衝撃をうけるのは久しぶりだったー
からの、指針だったはずの師匠が、禁忌を犯してしまう怒涛の締め方だ。(終着点が温泉というのは、どうもぱっとしないが、二人の旅路の果てとすればここが唯一の落としどころだったのかな、とも思える。)

話はまるでエッセイのようだ。
それこそ、徳永の自分語りは神谷のそばにあることが常であり、本作『火花』は言ってしまえば神谷の伝記と言えなくもない。
膨大な言葉の渦で、神谷という天才のあほんだらを記していくのだ。
そして、自身を見つめるそこに、芸人の世界を織り交ぜていき、人生観を織り交ぜていき、ピースの又吉 の主観と、観客・世間に対する考えを述べていく。
そう考えると、エッセイじみた伝記。そんな立ち位置になるのかもしれない。

私がこの作品で好きなところはやはり言葉の選び方と使い方。
この組み合わせは、こんな言葉は、ふつう思いつかない。
そんなハイセンスな文章や語りがふんだんに盛り込まれていて、非常に楽しい。
芥川賞を獲った。と、納得を余儀なくされるのだ。

ただ、ネームバリューのあるところも大きい。
又吉さんだったから・でなければ
どちらも今なお言われていることなのだが、こんなトゲトゲしくて美しい小説はなかなかないし、作家としてのレベルが高いだけ、今後の作品への期待値もとんでもないことだろう。

本を読まない人も手に取るような小説。そしてその内容はすこぶる面白い。読書促進の種にもなっているであろう。
何度も読み返したい本である。大切にしよう。

[ 2019-03-17 ]

 話題作で気になっていたので購入。非常に面白く、常に孕んでいる危うさと悲哀感が伝わってきた。

 NHKのドラマの出来もかなり良く、相乗効果となっていた。

 読後随分と経ってしまって、内容を詳しく覚えていないので・・・とりあえず読了の記録に留める。評価は当時の読後感を思い出しつつ記す。

 レビューさぼってて、いつ読み終わったか覚えてないので、読了日は、後続レビュー前の、2018年10月1日で登録。

[ 2017-04-10 ]

芸人の頭の中をいっとき覗かせてくれる
おもろ切ないお話。
笑いを生み出すってこんなに屈折した作業なんだろうか。

まー、芸人が芸人を描いているわけで、
経験に基づいて自ずと獲得された深度が
これを純文学たらしめているんじゃないかと思う。

とかく今後、
芸人を描いた小説はこの領域にしばらく出てこないだろうと思えるし
その意味でも読んでおくべき良作。

注意深く気取らないよう書かれた文章は読みやすいし、
最後は美しく破滅的で、妙な後味を残さない。
タイトルともうまく噛み合って気持ちが良かった。
(いや、気持ちは悪いんだけど)

[ 2017-03-05 ]

面白かった.芥川賞の名に相応しい小説だと思う.あと,太宰の影響を大きく受けていると感じた.
太宰の小説を読んだ時,“文学”って難しくてお固いイメージが強いが,本当はもっと世俗的で生々しいものではないかと思った.だって,登場人物飲んだくれだよ?現代で言えばアル中ニート.「作家」「電気ブラン」と聞くとお洒落に見えるけど,現代で例えたら「芸人」「発泡酒」.ほら,どこがオシャレなのよ!もっと低俗で汚らしい舞台で,その人間の葛藤を描くのが文学なのかと.

現代を舞台に“文学”を表現するなら,まさにこんな感じなんじゃないだろうか.そういう意味で,やはり私はこの本を「文学」と呼びたい.
言葉が難しいというレビューが多いけれど,私は寧ろライトで読みやすい文章だと思った.ライトなのに文学.そこがスゴイ.

[ 2019-01-19 ]

話題になった秋田が和庄受賞作品をようやく読了。
あまり詳説を読まないため、他の詳説がどういう感じなのか不明だが、面白く読めた。神谷と徳永のやりとりが非常に面白い。著者の他の作品も読みたくなった。

[ 2018-08-23 ]

熱海で開催されたお笑いの舞台。
駆け出しの漫才コンビ「スパークス」の徳永は、ネタも披露しないのに圧倒的に大人気の花火に完敗だった。ただ、同じ舞台に立っていた「あほんだら」の神谷という男に深く感銘を受ける。『笑い』に対しどこまでも純粋で貪欲になれる男を見た瞬間、徳永は神谷に弟子入りを申し出ていた。

なんていうはじまりのお話。
徳永が神谷にどうしようもなく惹かれ続けた年月のお話。
とっても薄い本なのですが、前半乗り切れず、後半一気に読んでしまった。薄いのにちゃんと波があった。
スパークスが少しずつ売れて世界がひろがったあたりからグンと読みやすくなりました。
神谷さんがどこまでも真摯に「お笑い芸人」であり、何をおいても笑いを追求できる人であり、故に世間からは理解されないというなんとも愛らしく面倒な人。徳永がそんな神谷に惹かれて止まない気持ちもわかるし、といって彼になりたくともなれないこともわかっているのも十分わかる。
全体的に理屈っぽい文章が並ぶのですが、それでも人間失格を彷彿とさせる赤裸々さなどが随所に転がっており「あぁ、わかるわかる」と共感してしまいました。
「芥川龍之介への手紙」は書簡の形式をとったエッセイなのですが、それもまた「わかるわかる」であり「理屈っぽぃ」でありました。
どちらの作品も常識を頭で理解しつつ、全身丸め込まれない(丸め込まれる方がきっと楽だろうに)厄介な視点から生まれたお話なのだろうなと思いました。
駆け出しの芸人さんたちの雰囲気などは、作者さんが芸人さんであるからか、描写が迫ってくるようでした。

[ 2019-05-04 ]

おもしろっ。読みやすっ。

天才の先輩がラストで異形になってしまうところ、なんとも言えない悲しさがあった。

[ 2017-04-01 ]

スパークスの最後の漫才のシーン。バンドやってて一応ステージにも立ったことがある身としては、シーンときて胸にこみ上げるものがありました。

[ 2019-04-14 ]

予想以上に没入できた。
心理描写、情景描写ともに心底感心するものが多々あった。
特にラストの展開は予想の斜め上を行くようなもので、読んでいて思わず笑ってしまった。

[ 2019-02-10 ]

期待していたのは、小説の読みやすさ(テンポの良さ)や軽快な起承転結がある内容だと思っていました。読んでみると思っていたよりも、the”純文学”で人物や情景の細やかな描写が多かったです。個人的にはあまり誰にも感情移入できなかったり、ストーリー展開に胸が熱くなりませんでした。

[ 2018-12-07 ]

ページ数も少なく非常に読みやすい内容。芸人ならではの視点と普通の人でも共感できる人生観がうまくリンクしており多くの人から共感を得るだろうと感じた。

[ 2018-08-23 ]

夢物語ではない現実っぽい世知辛さ、切なくて、しんどい感じ。神谷にも徳永にも共感はできないけど、人物像がありありと浮かんでこれまたしんどい。
揺さぶられるような感情の波ではなく、まとわりついて前に進めないうねりのようなものを感じた。

[ 2018-06-20 ]

色眼鏡がなかったといえば嘘になるが、想像よりも面白かった。純文学風の青春小説とでも評せば良いのだろうか。正に芸人である又吉さんだからこそ書けた作品だと思う。主人公・徳永と先輩芸人・神谷の何とも言えない絶妙な距離感がこの作品の持ち味なんだろう。変に小綺麗に終わらないラストも悪くない。反面、無名の新人作家の作品として読んだ場合、同様に面白いと思えたかはいささか自信がない。

[ 2018-05-28 ]

漫才を中心に伝えてくるのではなく、人間とは何かという根本を突きながら日常に隠れるユーモアを表現している。
人間はみな漫才師であり、みな観客なんだなと感じた。また、人間離れしている人こそ、実際には1番人間染みていて、日常のふとした笑いや辛い時に出る笑いの中に、それぞれ人間の思いがこもっていると感じた。

[ 2018-03-21 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2019-04-05 ]

純文学というと小難しいイメージをお持ちの方におすすめ。でもそんなに軽い話でもなく、十分に文学の薫りを楽しめる作品。

[ 2017-11-18 ]

徳永の目線で描かれる心理描写が細かくて、しっかりと人物像を捉えながら読むことができた。徳永と神谷さんの何気ないやり取りの言葉選びが独特でクスッと笑えるところも。
特に神谷さんの人間性が際立っていて、こういった人は多くの人にとってある意味理想なのではないかと。世間に染まらず、純粋に笑いを愛し、自分の面白いと思ったものに真っ直ぐな姿勢。
芸人の(又吉のと言ってもいいかな)笑いに対する想い、哲学、少しの内情を垣間見ることができて個人的にはワクワクが止まらなかった。
光と影で言ったら影の人生。光を求めてもがき続けた10年を失敗と捉えるか成功と捉えるか。少なくとも私は儚さの中に無数の美しさを捉えることができた。
最後のオチは賛否両論ありそうだけど、そこはさすがに芸人さんだなと。一気に読み切って泣いて笑って、なんとなくだったけど読んでみて良かったと思える作品だった。
次の作品も機会をみて読みたいなと。

[ 2019-05-04 ]

芸人としての純真さか、世間の目を意識した人間としての常識か。

笑いを追求していく中での葛藤や人間関係の摩擦をテーマとして「理想と現実」が正面衝突するような、まさに火花を散らした作品だった。

文体は静かながら、"芸人としての誇り"や"売れない恐怖"がひしひしと伝わってくる。


とても好き。

[ 2017-09-20 ]

純文学とは何か?なんて難しい事は分からないけど、とても小説らしい小説でした。

馬鹿と天才が紙一重の中、生きにくさを全身にまといながら、振り切り具合が半端ではなく一直線で生きる人の話。
主人公はその人を尊敬しながら羨望し目標としている。けれど、自分にはどう頑張ってもたどり着けない決定的に違う隔たりがあることに気づく。常にぎりぎりの所で一点に集中して命がけで生きることの息苦しさとばかばかしさと真面目さは、ある意味本当の馬鹿でなければなし得ないのかもしれない。人は社会性とバランス感覚を持って「常識的」に生きているのだから。
主人公の思い、葛藤と諦め、その濃い濃い密度の先に、自身の人生について穏やかな「納得と受け容れ」が出来た自分がいた。そして必死に駆け抜けたからこそ客観視できた事があった。

又吉さん、すごいなぁ・・・と思いました。

[ 2017-08-12 ]

よかった。ぜひもう一度読み返したい。
創造するということについて、そのなかで生きる目的について。フィールドは違えど芸を志すものとして日頃抱えていたもやもやが少し晴れた気がした。うまく言えないから、もう一度読みたい。でも、やっぱ、又吉ってすごい。

[ 2017-05-29 ]

正直、あまり期待して無かったのに。
楽しい時間過ごせました。
最後の漫才の部分、繰り返し読んじゃいました。

[ 2017-05-17 ]

一生懸命に生きる目的が高尚ではなくたってそれは肯定されるべきだ、と感じました。登場人物はみんな嫌味なくサッパリしていて、読みやすい本だったと思います。

[ 2018-04-16 ]

芸人の因果と本性をめぐる物語であると同時に、人と人との繋がりをめぐる物語であるとも思われた。破天荒で世界をひっくり返すような言葉の才能を持つ者であっても、一度人との縁を完全に断ってしまえば、あらゆる価値の基盤との接続も絶たれ、自己をも見失い、墜落することが示される。芸とは縁で成り立つのだと改めて思わされた。

[ 2017-05-30 ]

さまざまな本のあとがきを読んで「へ〜、この人の文章、面白い」と驚いたことが二度あります。一度目は児玉清さんのあとがき。二度目は又吉さんのそれでした。

漫才師の徳永と先輩漫才師の神谷。徳永が神谷の伝記を書けと本人から頼まれて、なんだかんだで一緒にいるように。

芥川賞作品を読むと私にはありがちな、時おり睡魔に襲われる。だけど日常的なボケとツッコミに切なさを感じながら笑わされ、退屈なわけでもないという不思議な作品でした。

巻末の芥川賞受賞記念エッセイ「芥川龍之介への手紙」が私にとっては出色。本編よりも好きだったかも。

[ 2017-05-30 ]

尊敬している人、憧れている人、憧れていた人……そういった人たちの弱い部分や矛盾している部分を目にしてしまうのは本当に辛いことだ。しかし、常に変わり続け、日々新しい認識を獲得してゆく私たちにとって、それは仕方の無いことかもしれない。

[ 2017-05-24 ]

『劇場』を先に読んだので又吉作品はこれが2作目。『劇場』がすごく純文学という感じで普段あまり自分が読まないジャンルだったので、この『火花』も少し読みづらさを感じるかなあと思っていたらいい意味で裏切られた。
導入こそ文学的表現で始まるものの、徳永と神谷という2人の芸人の生き方を描いた今作は主人公の徳永が比較的ぶっ飛んでない人物であるため視点が安定していて読みやすい。
徳永が組んでいたコンビのスパークスの解散シーン、思っていることと逆のことを言うという漫才に不覚にも少し泣きそうになった。
たぶんこの『火花』は多少又吉の私小説的な部分があると思うが、それを気にせず読めた。芥川賞に対していままでは構えてしまうところがあったが、これからはもっと読んでみようと思わせてくれた。

[ 2017-03-05 ]

なんでしょう。不思議な世界観に違和感を感じながらも、最後はすっきり終わっていて。
言葉で一言で「これが魅力」とは言いづらいけど、でも人の真髄、社会の真髄も本能的に感じることができて。

なんて心地の良い違和感なんだろう。

[ 2017-07-03 ]

神谷さんと徳永の何気ない芸人らしいやり取りが面白かった。
又吉が書いた本、と思って期待して読んでしまったからか、最後はすっきりしなかった。
でも次回作の劇場も読んでみたい。

[ 2017-03-27 ]

私自身、芥川賞についてはほとんど何も知らないに等しいし、文章の巧拙について論じられるほどの知見も無い。しかし、この作品が多くの人に受け入れられた理由は判る気がした。

現役のお笑い芸人が描くお笑いの世界。
華やかな舞台。劇場を揺らす笑い声。その影にある先の見えない生活。後先顧みぬ破天荒な生き方…。
文章から溢れる「その世界全てをひっくるめて肯定したい」という、筆者の熱量がこの作品の魅力だと思う。

妄想をふくらませるならば、「ビートたけしが火花を書いたら…」「松本人志が火花を書いたら…」「笑福亭鶴瓶が…」どれも読んでみたい。

[ 2018-05-30 ]

ネットには最後の先輩神谷の選択について賛否両論いろいろあるが、私はあほんだらの神谷らしくてよかったと好評価した1人。
 ピース又吉が自分をスパークスの徳永に投影して書いた(というかそういう感じで読むしかなかった)、おそらく漫才師しか書けないであろう、彼らの日常を丹念にあぶり出した渾身のデビュー作。
 掛け値なしに作品の水準は芥川賞に値するとも言えるし、仮にそれが取れてなくても他の文学賞には十分値する水準に達していたといえるのではないか。
 文学大好き成年であることをここそこに匂いづけしている表現も嫌味にならない程度に抑えて使われているし、新興の流派に対する立ち位置をめぐっての面倒くさいあほんだらの神谷の批判とか、売れているからという興味だけでとびついた読書における基礎体力の弱いミーハーな読者を遠ざける小難しい議論が展開されたりと、ベストセラーにあるまじき奇手をいくつか使っているが、やっぱり神谷というあほんだらなキャラクターを登場させたストーリー戦略に勝利した作品と言える。それだけに、ピース又吉がこのネタ以外の作品で、ここまで読者を読ませることができる作品を生み出し続けることができるかに、作家としての真価を問われるであろう。

 個人的には神谷が真樹と別れた後に、ネットで誹謗中傷しがちな匿名の大衆たちに向けた著名芸能人の思いを神谷の言葉でつづった次の箇所がお気に入りです。
「ネットでな、他人のこと人間の屑みたいに書く奴いっぱいおるやん(中略)人を傷つける行為ってな、一瞬は溜飲が下がるねん。でも一瞬だけやねん。そこに安住している間は、自分の状況はいいように変化することはないねん。他を落とすことによって今の自分で安心するというやり方やからな。その間、ずっと自分が成長する機会を失い続けてると思うねん(中略)俺な、あれ、ゆっくりな自殺に見えるねん。薬物中毒と一緒やな(中略)一番簡単で楽な方法選んでもうてるって。でも時間の無駄やでって。ちょっと寄り道することはあっても、すぐに抜け出さないと、その先はないって。面白くないからやめろって」
 

[ 2017-06-02 ]

2017 ササッと結構面白く読んだけど、芥川賞の基準はよく分からなかったけど 又吉の芥川が好きなのは熱が伝わった 芥川の本読みたくなったもの。物語は結構面白いんだけど 芸人(漫才師)に焦点をあててるので ずっと 本の中に出てくる人物が又吉とオーバラップして仕方なかった
本の中の人物像は本来 自分だけの想像上の産物であってほしいのに 随所に又吉のイメージが出てきてしまった事が残念だった

[ 2017-07-10 ]

神谷さんのようになりたいとは思わないけど、周りに流されなさは少し見習いたい。
ところどころ又吉先生の喋りで脳内再生されるのは作者にとって良いことなのか悪いことなのか。

[ 2017-02-16 ]

初出は『文學界』2015年2月号。掲載時より現役人気お笑いタレントの手がけた純文学小説として話題を呼び、文芸誌である同誌が増刷されるヒットとなったほか、第28回三島由紀夫賞候補作、第153回芥川龍之介賞受賞作。

お笑い芸人二人。奇想の天才である一方で人間味溢れる神谷、彼を師と慕う後輩徳永。笑いの真髄について議論しながら、それぞれの道を歩んでいる。神谷は徳永に「俺の伝記を書け」と命令した。彼らの人生はどう変転していくのか。人間存在の根本を見つめた真摯な筆致が感動を呼ぶ!「文學界」を史上初の大増刷に導いた話題作。

[ 2017-05-25 ]

長期間ちまちまと読んでいたため再度読み返したいと思う。
終盤は面白さで一気に読んでしまった。大きな夢を追う芸人たちに、自分を重ね、そうだよな結果がわからないことに人生を費やすのは恐ろしいよな、でも好きだしそれしかないからがむしゃらにやるしかないよなと励みにもなった。ところどころ笑え、胸が熱くなる場面もあり稚拙な表現だけど上手いと思った。

[ 2017-03-09 ]

この本を書く以前に又吉氏が書いた「何もかも憂鬱な夜に」の解説がなかなかに名文だったので、この本を読もうと思った。
どうせつまらないんでしょう?文章も薄っぺらいんでしょう?なんて偏見を持っていたけれど、読んでよかったと思う。
自分だけの神様を持ってしまうことは、たまにある。それが身近な人間であればあるほど、少しずつズレて色褪せて、崇められなくなってしまう事も多いように思う。神様を必要としなくなってからそれを失ったのは、せめてもの救いなのかもしれない。

「憧憬と嫉妬と僅かな侮蔑が入り混じった感情で恐れながら愛するのである」という部分がとても好きだ。

[ 2017-03-28 ]

芥川賞受賞作

興味があったので読んでみた

会話は面白いが、ストーリーが希薄
読み易いのでサクサク進むのだが、
盛り上がりに欠けるかなというのが印象

次作にどんな話を持ってくるのか期待

[ 2017-04-02 ]

漸く図書館で借りた。想像していたよりも軽く短かったが芥川賞らしいというか、陰鬱で最後まで救いなくめげるタイプ、自然主義的というか。あるお笑い芸人の徳永が先輩であり師匠とする憧れの所謂”芸人”の神谷と交流し、神谷のバイオグラフィーを描いて行く。ピエロがピエロの衣装とメイクのままシリアスな悲劇を演じるのを見るような、というか、メイクをとったあとの年増キャバ嬢の舞台裏をみてしまったといか、そんな気分になった。この見てはいけないものを見た感、というのが文学っちゃぁソレなんかもしれんが。前半はとくにかなり良いテンポで面白かったが、後半だるむのとラストがとても残念というか、シュールすぎるというか、逆に俗すぎていやになるというか、とてもコンテンポラリーで私の好み(耽美なので)ではないが、それなりに楽しく読んだ。

[ 2017-11-12 ]

お笑い芸人の、1人の人間の生き様とそれに関わる人達を描いています。

才能への嫉妬や妬み羨みであったり、認められない事の恐怖、それも飲み込んで続けて行く大変さなど、とても共感できました。人と比べられる事は怖いですが、自分の存在が認められるよう、懸命に生きていく難しさとか面白さとかなんとなく感じました。
そして、どんな人も少なからず同じような悩みを持って生きているのだと思えました。

なにか今、劣等感のようなものを感じて落ち込んでるような人に良いと思いました。よく分からない安心感と、それすらどうでも良いかと思える面白い生き方を感じる事ができると思います。

[ 2018-08-10 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2017-02-28 ]

芸人の世界の厳しさがひしひしと伝わってきました。徳永と神谷の絆の強さは、漫才を通してのお互いの笑いのセンスを認めただけでなく、人として認め合った存在としてのものだと感じました。所々可笑しくて、笑ってしまうところも何か所かありました。芥川賞受賞作品で可笑しくて笑ったのは初めてかもしれません。

[ 2017-02-19 ]

2017/2/19
ピースの又吉が書いた本が文庫化されていたので買って読んでみました。
お笑い芸人の道を行く徳永と、その先輩の神谷との出会いからはじまり、二人が最終的には別々の人生を歩むことになるまでのおよそ10年間という期間にあった出来事や出会った人々から受けた影響など二人の関わりを中心とした周囲の人々も含めた生き様みたいなものが描かれている。その話の中にはその期間で考えた芸人に対する考え方の葛藤や、自分の生き方に対する葛藤が二人のやりとりを通じてすごく丁寧な言葉とともに描写されているように思う。熱海の花火大会での出会いから始まり、最後も熱海の花火大会で締めくくられるが、二人が別々の人生を行くことになるまでの経緯はおそらく又吉の経験したことがベースになっているというか、ノンフィクションの割合もだいぶ高いんじゃないかなあと思わされた。内容がすごく現実的だしいい意味ですごく人間臭いところがこの話の魅力だと思う。

[ 2017-02-12 ]

お笑い芸人が主人公の作品という予備知識はあったので、てっきりコミカルなエンタメ度の高い作品を想像していたのですが、全然違いました。人間のもつ暗さ、弱さ、そして才能とは何かということを問いかける非常に文学的な作品だと思います。
例えば所々で漫才の掛け合いのようなシーンがあるのですがほとんど笑えないですね。むしろ会話の裏を読んで考えさせられる場面が多かったような気がします。最後のとあるシーンを除いては奇を衒ったような展開もなく、スタンダードで古典的な小説のたたずまいを感じました。それは著者が真摯に小説と向き合ったことにも通じているように思えました。
とにかく芸人又吉が書いたものとは思えないほど大衆性およびエンタメ度は低いのですが、純文学の作品としてみるとレベルはかなり高いのではないでしょうか。これであれば芥川賞受賞も納得です。
さて問題は次回作。又吉さんの持つ一番大きな武器であろう芸人世界のことを描いてしまったので、次のネタをどうするのか。2017年2月時点ではまだ次回作は発表されていません。

(2017/2/13追記)
・・・と書いた翌日に2作目発表のニュースが。しかもまさかの恋愛小説とのこと。挑戦するなあ。マイペースで頑張って欲しいです。

[ 2017-12-17 ]

徳永が神谷に直感的に弟子入りしたのは運命的だと思う。笑いを追求するのに自由でありたいと思う一方でどこかで常識に縛られている自分を客観的に知っている。そして神谷は無自覚なまでにアナーキストだ。正確には師弟関係というごっこをしているが、上下の関係ない男同士じゃないかな。男って女の子と付き合い始めるより先に仲の良い男の連れがいる(と思う)。年頃になるとそれぞれ女の子と連れ立つようになるけど、大人になっても男の連れとの関係が続くケースもあると思う、いろんな理由で。男同士の共依存みたいなものの気がする。オイラ自身も家族よりもオイラのことを知っていてくれる男の連れがいるけど、いてくれないと困る存在だ。酒飲みながら話を聞いてくれるだけで発展的なことはなくただただ無駄に一緒につるんでいるだけだ。徳永は社会的、経済的には師匠である神谷を越えていくけど自己破産するあほんだらにはなれないわけで、人として欠落するところがあっても人生と自身の身体を使って笑いを追求する神谷は師匠でなりたい姿なのだと思う。徳永が神谷に破門されることはないだろうから、ずっとこのふたりは馬鹿な関係のままいられるんだろう。精神的なホモだな、オイラもだけど。

[ 2017-03-27 ]

芸人を経験したきたからこそ細かい描写もあって、臨場感があった。最初は話題になってるからと手に取ったけど、いつの間にか夢中になっていた。

[ 2017-04-11 ]

神谷さんという圧倒的キャラクターに最初は引き込まれた。でも、段々不安になってくる。この人、大丈夫か。そして段々痛々しくなってきた。
決して尊敬できないし、憧れないけど、1人の漫才師の生き様を見た気がする。

[ 2017-05-06 ]

何しろ配信されているドラマを先に観て号泣していたので、果たして原作ってどんなん?ドラマと原作どう違うー?という視点で読んでいました。
文庫を手にとった時は、ドラマのボリュームと本のボリューム合わん!!と思ったけど、ドラマには原作に書いてないことはほとんどなかったんじゃなかろうか。
原作でさらりと描かれているエピソードが、ドラマではじっくり場面が作られていて そーゆー厚みからの情みたいなもので わたしはドラマで号泣したんだな きっと。

[ 2017-06-04 ]

絶賛されていたほどでは無かった。
読後もあまり良くない。
ただ、実際こうして漫才師に憧れて消えて行く人が何万といるんだろううなぁと厳しい世界だと言うことを改めて感じました。
毎日テレビで楽しそうにはしゃいでるだけに見えてたお笑いの人達が実は運と努力の方々なんだと、ヘラヘラしてるようで頑張っているんだなぁと思ったりして
あとがきの芥川龍之介さんへの手紙は、面白かったです。
ドラマは上手に作られてると思いました。

[ 2017-02-14 ]

この本だけは買ってはいけない気がしてた。でも文庫本が出てたので買ってもた。

読み終わった後の満足感が全くない。
本に詳しい偉いさんとか、本をいっぱい読んでる人達が面白いと言ったなら、多分面白いんだろう。でも、自分にとって全く面白くなかった。
2人の掛け合いとか読んでて寒いし、若手のダラダラした漫才(特に突っ込み)を見てるようで嫌になった。

勢いがない。

[ 2017-04-27 ]

芥川賞でも直木賞でも本屋大賞でも、どの賞であれ賞をとったからというだけで読む本を決めたことは今までなかったのですが、この本に関しては「芥川賞を受賞した」ことが手に取った理由の8割9割を占めている自覚ありです。著者の経歴と芥川賞受賞が重ならなければきっと読まなかったと思います。残る理由は文庫化されたことで、価格的に「読んでみるか~」のハードルが下がったので。

文章は拙いということはないのですが、どこかぎこちない。テーマの扱い含めて初々しくて読みながらこっちが照れていました。ぎこちないながらも体当たりの直球勝負という印象。文章力はもっと磨く余地があるかな、と正直思います。このこなれた感じのなさも味なのかもしれませんが、小説を書きつづけるならもっと練っていける。
テーマは心の叫びというか、むしろ呻きというか。本音なんでしょう。若いです。でも悩むよね、己れの求める最高の表現、と、読者に寄り添って理解される伝達、この乖離というか齟齬っていうか。平たく言っちゃえば理想と現実の距離なのかな。自分の若いときを思い出して変な笑みがこみあげました。
誰に見られることなくても、芸術は芸術として存在するのか?
紡ぐ当人の思惑を完璧に映し出していれば誰にも理解されなくても芸術なのか?
あるいは、伝えて受けとめられて、そこで初めて芸術は完成するのか?
どの立場が正しい間違っているということはないのだと思います、単純に自分と作品の向き合いかた、というだけの話。でも自分が信じる道を歩いていくなら作品への態度は決めていたほうがきっと迷わないよね、というだけ。それだけの、重大なお話。
(「芸術」「作品」というのはこの物語でいえば「お笑い」に置き換えてください。そしてそれはたとえば社会人なら「仕事」に置き換えられるかと思います)

ラストは…これでいいのか。とちょっと唖然としましたが。唐突な感は否めない。ある意味ハッピーエンドなのかなぁ、どうなのかなぁ。

途中途中で時々ひっかかったのが、著者が主張したいことを勢いにのって書くあまり、饒舌に表現を重ねすぎて焦点が却ってぼやけてしまうところ。あと自分のなかで辻褄をあわせきれないまま書き進めたのか、理屈を並べ立てて、コーティングしすぎて、説明に走ってしまうところ。が、ちょっともったいなく見えました。

[ 2017-04-28 ]

受賞は少し甘い評価ではなかったのかな。
まだまだ直せるところが残っているような
気がする読後感。

特殊な世界だが、そこで真摯に生きる人が
きちんと描かれていて、芸人の自己崇拝などは
微塵も感じないし、だからと言って過度な
自己嫌悪もない。公正な、第三者の目が生きた
描き方だと感じた。

しかし…どこか物足りない。

抽象的な人生哲学を
詰め込みすぎたからだろうか。
面白味は、徳永と神谷の会話にこそある。
哲学を語る神谷も、それに心酔する徳永も
さして興味をひかない。

描写に凝ろうとして稚拙になったところも
散見されて、筆力はまだまだ鍛えるべき人だ。

世間の評価ほどには、楽しめなかったが
この小説の中の人たちは本当に素敵だった。

[ 2017-03-21 ]

フィリピンの空港で深夜に読んでいることを完全に忘れ、声を出して笑ってしまう場面が5〜6回程。しかし、読み終わった後、一番心を支配していたのは切なさ。常に自分に正直で、芸人であり続けようとする神谷から時折垣間見える人間らしさと脆さに強い切なさを感じた。また、そんな神谷に自分を重ね合わせてしまい、言い表し用のない漠然とした不安に襲われた(ている。)うん。こんな時にこんな所で読んでいい本じゃなかった。。。笑

[ 2017-04-22 ]

しっかりした文章を書いているし、ストーリーも十分説得力あるものだった。しかしなぜこれが芥川賞なのかは分からない。まだ直木賞の方が納得がいく。

[ 2017-11-29 ]

大人のキッズリターン。

まるで北野監督のアレだわ。なんだかわからないのに胸が キュウっとして、脳味噌が萎んで、轟々と泣いちゃうヤツ。私が一番弱いヤツだコレ。流石又吉大先生。大人になったら解る事。もうあの頃には戻れない。剥き出しの欲望すら美しく見える。

自分は巧い事やれているんだろうか?
絶望の後にも人生は続いてゆく。大切な柔らかいモノを削りながら。

[ 2017-02-28 ]

2017.2.26
又吉の芥川賞という肩書きがあったので、随分遅くなったけど話題作が文庫本になったということで購入。
一生懸命生きているのは分かるけれど、私には理解し難い徳永と神谷。自分にまっすぐなんだろうけど、傍目から、こういう人近くにいたら面倒だなと思ってしまった。
好みの本ではない。けれど気になってしまうのでドラマも見る予定。

[ 2017-02-26 ]

 売れない芸人の徳永は、天才肌の先輩芸人と出会い、自分を見つめ直しながら、それぞれの道を歩み出していく。

 話題の作品が文庫になったのでさっそく読んでみました。

 芥川賞受賞作品だけあって、巧みな表現を使いながら、笑いの世界を文学的に描いている感じがしました。

 笑いの世界の人たちの会話は、普段もボケと突っ込みから成り立っているのか、さすがプロだと感心しました。

 人と出会うことで、自分を見つめ直し、新たな道を進んでいくというストーリーから少しだけ勇気ももらうことができました。

[ 2019-05-05 ]

芥川賞に値するかはともかく、同世代の著者又吉さんがいかに普段から物事を考えているのかがよく分かり、興味深く読めた。
前半に出てくるお姉さんの「紙のピアノ」とピアノ教室のエピソード、後半に出てくる「淘汰された漫才師も必要な存在」というエピソードなど、随所に又吉さんの優しさを感じた。
私自身も若い頃はいろいろ考えていたなあと懐かしく思いつつ、40歳近くになってもその感受性を失わない作者をある意味尊敬です。

[ 2017-04-24 ]

他者との関係性の中で自己を見出す以外に認識する術はない.主人公徳永に著者自身を投影しているようにも終えるが,俯瞰的に登場人物達を冷徹に眺める視点が感じられ,著者の世界に対する解離性を見る.この世に救いはないが,それでも誰にでも居場所はある.

[ 2017-02-19 ]

中盤から引き込まれた。
神谷が、かわいそうでせつなくて人間らしくて、好きになる。
花火ではなく火花である理由が、読めば分かる気がします。

[ 2017-02-17 ]

文庫になって読んでみた。これで芥川賞なんだ、が最初の感想。読了後、残るものがない。芸人じゃなければ、取ってないだろう。芸人が大変なのはわかるが、どの業界もあるだろう。

[ 2017-09-19 ]

純文学がどういうものか。
芥川賞がどういうものか。
又吉さんらしさがどういうものか。
よくわからないけれど…

単純に、
面白く楽しめた。
読んでよかったと思った。
著者の他の作品も読みたくなった。

そう思えるような物語を
そう思えるように表現できるのは
やっぱりすごいんだろうなー。

[ 2017-04-21 ]

芸人として著名な著者が、その世界を舞台に書かれた小説です。芥川賞や純文学といったものは、こういったものだったなと思い出させてくださるような、強い気持ちのこもった内容だったと感じています。こういった純粋な吐露を読むことについて新鮮な気持ちが起こりました。自分の仕事に対して、真剣に向かい合っているかと反省を焚きつけらているようで、妙に恥ずかしい気持ちになりました。芸人として真剣にいきられているのだなということがわかります。
大きな事件などはないのですが、人々の関わり合いや、何気無い話が、その人の人生でこうも大きいものであるということに目を向けるきっかけを与えてくださる内容だったなと振り返っています。

[ 2017-06-03 ]

芥川賞にふさわしいかどうかは私には判断できないが、一つのおはなしとして上手くまとまっていたし、文体の重さもちょうどよく、全体を通して楽しく読めた。
主人公がお笑い芸人であることで、どうしても又吉さんのイメージで読み進めてしまったが、もし又吉さん自身にそういう意図がないとしたら有名人ゆえの損だなあと思った。

[ 2017-03-04 ]

又吉直樹さんの「火花」読了。華やかな花火大会の舞台で売れない芸人「徳永」が「神谷」と出会う。性格の異なる二人を中心に芸人の日常が描かれる。芥川賞で話題になった作品でもあります。予想とは裏腹にじっくり考えてしまうような内容。個人的には、もう少し違ったラストでも良かったなと思ってしまいます。それでも、笑えたり、じーんと来たり、なかなか良かったです。また違った作品も読んでみたいな。

[ 2017-02-19 ]

こう並べてしまうと、文学賞受賞作ばっかりになってしまいますね(苦笑)まあ確かに、恩田陸作品とは違って、芥川賞を取っていなければ読むことはなかったと思うから、文芸賞受賞作品にはかなり影響を受けるってことですか。それはさておき、これは良かったです。『芥川賞というより直木賞じゃなくて?』とかは思いましたが、そんなことは些末な問題。自分の仕事を上手に物語に活かしていて、物語全体の流れも良いし、文章自体もなかなか。何より、ところどころに出てくるネタが結構面白くて、さすが本職って感じでもあり。思ってたより面白かったです。

[ 2017-03-05 ]

本当に意外だったけど、面白かった。「芸人さんが漫才の片手間に書いたものでしょ」っていう理由で読まない人がいるなら、そんなことはないよと強く断言できる作品でした。芸人である又吉だからこそ書けるんであろう描写があって、きっとそれを今、文字に起こせる人は他にはいないんだと思うから、彼がこの作品を書く意味・書く価値があるんだろうな。そんな感想。

時間や風景は淡々と進んでいくんだけど、感情の起伏は鮮やかで、ラストステージのシーンには結構グッとくるものがあった。物語の締めになる神谷の奇怪な行動も「これ必要かぁ?」と一瞬戸惑うけど、変な余韻を残してくれるからアリなのかもしれない…とすら思えてしまう。

火花。タイトルのチョイスも私は好き。今2作目を執筆中のようで、しかもそれは恋愛小説のようで、自分のフィールドではない世界をどう描くのか、今から期待してしまう。物書きとして、どこまで火花を散らせるのか、はたまた火花を手にできるのか。私は楽しみだなぁと思いました。

[ 2017-02-27 ]

こんなに辛くなるなら、読むんじゃなかった。
神様だった神谷さんが神様でなくなった。
ほんとになにしてんねん・・・。
とてもつらい。
絶望だ。
辛すぎて泣ける。


けど、神谷さんは多分なんとかなりそう。
そう願います。
実在の人物じゃないけど、ほんとに幸せになってほしいです。

[ 2017-02-22 ]

不器用に悩み、不器用に弾かれ、不器用に傷を負いながら不器用に人を笑かしていた徳永。
そして売れない偉大な、不器用な先輩。
生真面目な文体にユーモアを染み込ませ描く、徳永が見ていた背中。
東京に敗れ去った者達。
夜空に舞った火花はパラパラと音を立て、煌きながら堕ちていく。

[ 2017-02-23 ]

話題の本。文庫化なって漸く手にする。
読み始めて「又吉さん、なかなかやるねぇ」と思った。
芸人の手慰みではなく、それらしく芥川賞の文体、言葉遣いになっているし、ある意味小難しいところもそれに相応しい。
淡々と進められる話の中で、随所に自らの漫才師としての悩みや生き方や覚悟や信念が垣間見える。
あの人、こんな感じでいろいろ物事を捉え、考えているのね。
好きか嫌いかと言われれば、こういう辛気臭いのは苦手だし、神谷の良さもピンと来ないので、★はようつけないのだけど、興味は深い。

[ 2017-05-07 ]

芥川賞をとるような作品の面白さは私にはわからないなぁと実感した。いつかわかるようになりたい。文章が綺麗だと思った。最後の漫才はうるっときた。

[ 2017-05-31 ]

ところどころ胸に響くエピソードもあったけど、自分にはあまり合わなかった。

ただひたすら神谷と言う人は面倒な人だと思った。

[ 2019-04-20 ]

理解されない先輩芸人との交流を通して描かれる精神論。個人的には一千万近く借りれる借金の才能を活かすべきだと思う。

[ 2017-02-26 ]

文体が重い。
最初はその雰囲気になれませんでしたが、
最後はいつの間にかはまっていました。
しかし、意図的に小難しくするような
重い装飾語はあまり好きではありません。

[ 2017-07-27 ]

結構おもしろかった。
火花ってスパークやけど、神谷さんの方がよっぽどスパークやなと思った。
徳永みたいな芸人さんて山ほどいるんやろうなあ。

[ 2017-03-24 ]

話題の作品で文庫化を待っていた。
芥川賞を取る作品はやはり難しい表現を使い、文章を良い意味で捻っているものなのかと思った。
でも段々とその文章表現が心地よくなってきて、言葉のシャワーと言うような物を浴びる事に気持ちよさを感じた。
難しい表現とは対照的に登場人物のピュアな気持ちが良いコントラストを出している。
二度読みしたい作品だ。

[ 2017-04-02 ]

著者が本好きの人だと知ってるからかもしれないけど、本が好きで、たくさんの本を読んだ人が書いた小説だなぁとしみじみ思った。
人気のお笑い芸人が書いた本、ではあるんだけど、丁寧に、大切に文章を紡いでいる感じがして、読み応えがあった。

[ 2017-06-30 ]

 「エジソンが発明したのは闇」

 芸人が書く小説は外れない。
 例えば、劇団ひとりの「陰日向に咲く」の印象は強い。
 
 言葉を扱う職業だからこそ、言葉の使い方がオモろい。笑える。
 その中にも使い方のうまさに驚く言葉がある。

 売れない芸人の徳永は熱海の花火大会の青年会の出し物レベルの舞台で絶叫を繰り返す男と出会った。
 その男、天才肌の先輩芸人・神谷を師と仰ぐようになる。

 月日は経ち、徳永は神谷との付き合いが続くが、神谷の才能に違和感を抱くようになる。
 純粋に笑いを突き詰めようとする神谷だが、その突き詰めた笑いと世間とのズレに徳永は気がついていく。

 十年間を過ごした師の否定。
 徳永が流した涙は誰のためだったのか。

 自分が突き詰めていくものと世間との間のギャップを越えられないこともある。
 その時、変われる人と変われない人がいるはずだ。

 二作目も読んでみようかと思う、筆者のデビュー作だった。

[ 2017-02-15 ]

ネタバレあり。



夏目漱石の『こころ』と似てる気がしました。
主人公が先生=師匠を慕うけれど、先生=師匠はそんな慕われるような自分じゃなくて、むしろすがるように自分の生きた証を主人公に託す、みたいな。

堕ちていく神谷の話を、徳永がメモした自伝ノートを元に園子温監督的な映像にすると全く別のエンタメかも。

風俗で働く彼女のヒモで、甘えて気づいた時には愛を失い、借金地獄で唯一の芸人の立場も失い、きっと落ち着きと人格を失うほど痛い目に遭い、おもろい体にさせられて、これでも生きていけますか?と徳永にすがる。
死ぬでしょう、でも生きるのね、激しく火花を散らして命を燃やす。

私はそんな風に読んだ小説でした。

[ 2017-04-19 ]

図書館でウロウロしていて見つけたので借りてみた。
話題にもなっていたのも知っているけど、そのうち…と思っていたら、想像以上に薄く驚いた。

漫才師がモデルで、更に主人公はローテンションなので否が応でも著者本人を連想してしまう。
淡々と描かれ進んでいくストーリーは、純文学を連想した。イメージだけど。
最後の方は感動というか、思わず涙目になる。良い台詞もあって良かった。
人生をかけて挑戦するって、在り来りのようだけど、なかなか出来る事じゃないよなって改めて実感。

ラストに近付くにつれ、この作品、衝撃のラストとか宣伝文句あったかな…と思ったけど、想像していたものとはかけ離れていて、馬鹿らしさを感じる終わりなのが凄い。

想像より面白く楽しめた。

[ 2017-04-08 ]

大したことないやろーと思ってたが、これがなかなか面白い。お笑い芸人を扱った作品で、言葉選びがすごく上手。これはおもろいわ。

[ 2018-01-17 ]

ひさびさに小説でも読んでみようかと思い読んだ。
正確には、audibleで耳から聞いた。

めちゃくちゃ面白かった。
それは、又吉さんの文章力か、朗読の堤真一さんの朗読力か、それとも久々に小説を読んだからなのかわからないけど、面白かった。

おそらく、それら全てが、面白さを作り出していると思う。聞きながら、ニヤニヤしたり時々フッと吹き出しそうになっていた自分は、おそらく周りの人から見ると相当気持ちの悪いものだったに違いない。

芸人というテーマを又吉さんが描いたのも、この本の面白さにつながっていると思う。登場するのはめちゃくちゃな変人なのだが、何故か話にリアリティを感じた。
また、分かりやすく伝わりやすい表現も大変良かった。
そして、堤真一さんの朗読もすばらしかった。

芸人の凄まじい生き様を見た気がする。

ビジネス本や技術書などのふとした間に、このような素敵な小説に触れたい。

[ 2017-02-22 ]

「火花」文庫落ちしたので読みました。さらさら読める素直な文体で漫才師さんらしい軽妙な会話やリズムが心地よいです。登場人物たちの笑いに対する真剣さや主人公の冷静な視点が緊張感を生んでおり、非常に下らなくやるせない場面も惹き付けられました。読後にふと思い出すと、今度は妙な可笑しみを感じたりもして、不思議な味わいがあります。

職業作家であれば、ウイットな会話などは無理にでも書くことができるし、巧みな構成によって山場のカタルシスを強めることも可能でしょう。しかし、そういう技巧は目立っておらず、著者の思う「面白さ」「あこがれ」「やるせなさ」が最後まで淡々と並べられているところに、この物語の美点があると思います。こんなに飾り気のない、素直な小説は久しぶりに読んだかなと逆に新鮮な驚きがありました。

著者がテレビに映るような漫才師でなければ話題性に乏しい作品だっただろうと評するひとも多いけれど、見方を変えれば、彼がある程度成功し、上も下も見ることができた漫才師だからこそ、卑屈っぽさのない純度の高い世界観が描けたのではないかなと個人的には思います。

[ 2017-10-28 ]

序盤はお笑いのセンスでニヤニヤさせられ、中盤は名言っぽいのでグイグイ来られ、終盤段々とシリアスになっていって、壮大なオチで終わるという感じだった。
最後の漫才は最高でしたね!
ただ、又吉さんの顔が浮かんで物語に没頭出来なかった。文学オンチの感想でした。

[ 2018-08-28 ]

予想してたよりは、堅苦しい文章ではなく、読み易かったです。
神谷の純粋さに憧れる主人公、少し「人間失格」の主人公に重なりました。でも、徳永は神谷のように生きるリスクも知っている。その冷静な目が、切なくもあり…
芸人さんって大変だなぁ、と心から思いました。

[ 2017-03-29 ]

2017/3/29 No.10
又吉直樹氏の芥川賞受賞作。陽の当たらない芸人の主人公と、同じく芸人の先輩との話。芸人の生活、考え方、風習を知るには良かったが、終始先輩との単調なやり取りで、盛り上がりに欠けた。情景描写は難しい表現が多いが、丁寧に描かれており、イメージはしやすい。賞を受賞しているので素晴らしいのだとは思うが、単純に自分には合わなかった作品。

[ 2017-02-23 ]

芸人であるピースの又吉氏が芥川賞を受賞したデビュー作。
このニュースが大きく取り扱われ、
少なくとも多少はどんなもんなんだと色眼鏡で見られている
そんな気がしてならなかった。
だから今まで手を伸ばすことがなかったのだが、
文庫化というこの際に拝見してみた。

予想と反して短いページ数だったが、
そこに芸人の光と闇がしっかりと描かれていたように思う。
だが、如何せん華やかな側面しか知らなかった分、
ここまで大変なのか、とか闇の部分に関して
知らなかった事実を知りたいという欲求が大きすぎた気はする。
そこまで闇が闇でない様なそんな気はした。

だがしかし、先が見えない未来への恐怖、
自ら諦めなければならない恐怖、
その辺りは大変共感できた。
人生の敗者と勝者を決めるのは、誰でもない。
自分自身でしかないのだ。

[ 2018-12-01 ]

芸人みたいな職業は、特に、努力しても売れるとは限らなくて、精神的に大変だろうなと思ってしまう。神谷さんみたいな「芸人」は生活していくお金を稼ぐこととしての仕事/職業というより、生き様って感じなのかなと思った。
生きていくために仕事しないといけないけど、お金じゃないものにもちゃんと価値をおいていきたい気持ちになった。

[ 2017-03-18 ]

舐めてました…
言葉の選択が美しく、的確。
決して書き手独りよがりの自己満文章ではなく、まさにこれがザ・文学なんだと舌を巻きます。
そして、さすが笑いのセンスが光ってます。
電車内で読んでて久しぶりに笑いが止まらなかった本。

[ 2017-04-13 ]

平凡な芸人の徳永(主人公)とお笑いに命を懸ける神谷の友情と成長の物語。

物語序盤、主人公が20代そこそこの若者のわりには話している内容が知的過ぎるきらいがある。終盤は若干強引に物語が展開し終わってしまう感を読者に与える。しかし、全体として繊細な心理描写は見事。物語が進むにつれて主人公の心の揺らぎを丁寧に丁寧に表現している。著者のテレビでのイメージどおり、物事への深い洞察と知性を感じる文章だ。

時が経ち、季節が移ろう。世間と折り合いをつけて生きていく徳永と何も変わらない神谷。どちらも不器用でとても人間くさい。お笑い芸人という一般的には特殊な職業の人間の物語ではあるが、普遍的な感情が描かれており、読者は必ず共感してしまう部分があるだろう。物語に引き込まれてしまいあっという間に読み終わってしまった。

先日2作目の小説が発表されたようで恋愛小説とのことだ。買って読むことを決めた。

[ 2017-05-10 ]

笑いというものを深く深く考えている2人の関係性が純粋で愛おしく。ラストが本当に何やっちゃったのよ…!って思うんだけど、それが逆に切なくて主人公とともに泣いた。笑いや世間についての考察も鋭くて、又吉という人が世の中、お笑いの世界をどう捉えているかが見えた気がしておもしろかった。

[ 2017-06-13 ]

お笑い芸人の取った芥川賞と微妙に期待してなかったけどそのするべき期待の何倍も面白かった。笑いに対する何かが迸りまくってるのに空回りな神谷とそれをわかっちゃうが故に自分が歯がゆい徳永の二人の描写が最高。神谷は人格破綻者なのに徳永に対しては最後まで先輩であろうとする点が泣かせる。美しい。神谷にしろ徳永にしろ、自分はここまで何かを真剣に考える事はなかったし、ピース又吉については何も知らないのだけど、ここまで書けるのだからそこそこ雨白い芸人なのかなと思った。

[ 2018-01-30 ]

単純にお笑いコンビがぶつかり合いながら成長していくような青春小説だと
勝手に思っていましたが全然違っていました。
人間そのものを描いたみたいな紹介文があったように思いますが
まさにそうだなと感じました。

笑いということに関してお笑い芸人ってここまで真面目に考えているんだなと
とても回りくどくて説明的な文章なのだけれど存分に味わうことが出来ました。
(又吉氏の普段考えていることなのでしょうけど)
破天荒な神谷と冷静な徳永の距離感もとても気持ちいいですしね。

最後のオチはあまり笑えないものでしたが平和に終わる感じで良かったです。

[ 2017-02-26 ]

売れない芸人たちの不器用な生き方、葛藤などを描いた人間模様という感じ。
途中なんだか苦しくなるところもあり、ほろっとするところもあり、クスッと笑うところもあり。
なるほどこういうのを純文学と言うのか・・という感想でした。

[ 2018-11-12 ]

文芸作品を久々に読んだ気がする。自分には起承転結の無い小説は苦手なことがわかった。それはそれとして、本書で描かれる漫才論・芸人像は、筆者の持論なのかしら?

[ 2018-10-09 ]

GW前半にやっと読んでみた。芸人の話だと言うレベルの予備知識も無く読んでみた。純文学という分野は難しい。

[ 2018-10-07 ]

今更ながら読んでみました。マンガの響を読んだ影響で…
最初はあまり引き込まれなかったけど終盤はなかなか。

イマイチ世界観に入りきれなかったのは、たぶん、著者の顔がちらつくとあんまりはいれないんだとおもいます。先にアニメの声優声や、ドラマの俳優の顔見ちゃうと原作読めない感じに似てるかも

[ 2018-09-21 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2018-09-09 ]

今更感もあるけど読みました。慣れない単語も多く、冗長な文章も多く、少し読みにくかったな。私の国語力のなさが原因だと思うけど。

単純に師匠の言葉は面白く、思わず吹き出してしまう事も度々あった。師匠が登場する時に千原ジュニアが頭に浮かぶのは私だけ⁉︎
そして終盤には少し涙してしまいました。

お笑い芸人の又吉が書いたので、登場人物の考え方など又吉と共通するところがあるのかな?私はお笑い芸人になる人の気持ちなんて全然分からないけれど、彼らの世界を少し覗けたような気分になりました。

[ 2018-08-30 ]

全体の一割も共感できる箇所が無かった。悪書では無いです。作者と読者の相性が悪いだけ。彼の本はもう一生手にすることは無いと思う。

[ 2018-07-12 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2018-05-09 ]

クスクス笑えて、じんわり泣いてしまう小説。
1人で勝手に卑屈になったり、勝手に人を見下したり、自分の生活の中の小さなモヤモヤを主人公も感じていて、共感できて恥ずかしいようなくすぐったい気持ちになりました。

[ 2018-04-21 ]

読了:2018.3.19

二泊三日の旅行中に読み切れる量で重くも軽くもないやつと思って羽田空港で探してちょうど良さそうだったのがコレ。

言葉選びや登場人物が丁寧に、雑な部分まで丁寧に書かれてる。すごく丁寧だから本来小説家じゃない人っぽいなぁと思いつつ。でも、途中からスピード感が変わったりして緩急あって読みやすかった。途中、思わずポタポタと涙してしまった場面も。

又吉直樹という人間もよく見えた。メインの登場人物「徳永」「神谷」は全然性格が違うながらも両方に又吉直樹の人柄が見える。
私もお笑いやってたからかより沁みた。

又吉直樹の普段のお笑いに対する真剣な気持ちや焦りや傲慢さや冷静さ興奮、迷い。いろんな想いが見える。最後の終わり方も、読者に任せる形だけどどちらの結末でも2人らしいな(笑)って微笑ましく思えるのはすごい。普通、ハッピーエンドを強く願ったりしてしまうもの。きっとそれはそれまでのストーリーで2人の人格をしっかり作ったから。気持ちのいい終わり方。上手。
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◆内容(BOOK データベースより)
売れない芸人の徳永は、天才肌の先輩芸人・神谷と出会い、師と仰ぐ。神谷の伝記を書くことを乞われ、共に過ごす時間が増えるが、やがて二人は別の道を歩むことになる。笑いとは何か、人間とは何かを描ききったデビュー小説。第153回芥川賞受賞作。芥川賞受賞記念エッセイ「芥川龍之介への手紙」を収録。

[ 2018-05-26 ]

ピース又吉の作品。
又吉のことを書いてるのかと思うぐらいのすごい熱量。文庫本は他に比べて薄かったけど、普段あまり読書しない私は意外と読むのに時間かかった。
すでに映画化されてるからか頭の中は菅田将暉と桐谷健太で。
又吉ってこんな文章書くんだ。芸人のことはよく知らなかったけど、この二人の純粋さに途中途中泣いたり笑ったりイライラしたり惹き込まれた。
漫才のところもおもろしろかったし、物語も良かったなあ。
映画はみれなかったのでこれからレンタルされるDVDを楽しみにしてます。

[ 2018-03-28 ]

林遣都くんのドラマを途中まで見て、もったいないと思い、小説を読みました。
すごく良かったです。芸人の人情話で終始することなく、又吉くんが抱いていた疑問を小説にすることで解き明かそうとしてる印象を受けました。

なので、又吉くんに興味がない場合は退屈だと思いますし、あるならば絶対おすすめします。
物語を通じて、作者のことがわかるって、なんか贅沢な体験ができますよ。

[ 2018-09-21 ]

やっぱり芸人はカッコいい。
「自分らしく生きる」の爆発を感じとることができ、
自分の表現力を磨きたいと思った。

[ 2018-01-14 ]

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[ 2018-01-07 ]

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[ 2018-06-07 ]

芸人活動や本の多読で身に付けた筆者の独特な言葉の使い方や情景描写が秀逸。
テンポ良く物語に惹きつけられていきました。

[ 2017-12-13 ]

掛け合いは面白い。面白いというのはギャグとして笑えるという意味。ストーリー自体は面白くない。面白くないというのは、単に自分は全く興味を抱かないという意味。なぜなら、自分が興味のある分野はSFだから。こういう話が好きな人にとっては面白いのかもしれない。

[ 2017-10-29 ]

純粋すぎるほど純粋で真っ直ぐに自分の信じた"笑い"を表現し続ける神谷に、なんでやねん!とツッコミを入れつつも、その愛すべき生粋のあほんだらを慕う徳永の気持ちも、うん、わからんでもないなと思ってしまいました。
二人の何気ない掛け合いもさすが芸人さん!楽しかったです。素敵な作品でした。

[ 2017-10-03 ]

虚心坦懐に言って、格式高く、美しい小説。賞とか作者とか、斜に構えてないで、旬なうちに、さっさと読んでおくんだった。こんな美文を寝かしつけておいたなんて、自分の心こそが頽廃している証左ではないのか。

[ 2017-10-03 ]

又吉さんの本は初めて読みました。

お笑い芸人の方なので、書かれてる内容もズバリ漫才のお話。
お笑い芸人デビューから売れる芸人と伸び悩み金銭的に大変な思いをする芸人の話。

初めてにしては面白い本でした。

[ 2017-09-07 ]

ピンとこなかったので星2。昔、他の芥川賞受賞作を読んだときもイマイチだったような。文学とは自分にとって、こういうものなのかもしれない。

神谷の才能と衝動に関する表現が、行動と説明による直接的なところが多すぎるのかも。
ちょっと入り込めないまま終わってしまい、残念。
又吉先生に意見できることじゃないけども。笑


巻末の記念エッセイにて、直前に読んだチルドレン/伊坂幸太郎と同じ侏儒の言葉のフレーズが出てくるという小さな奇跡が起きた。

[ 2017-07-23 ]

話題作ということで読みました。

小説をあまり読まない私には世間が絶賛する理由がわかりませんでした、ただ読みやすく私でも難なく読破することができました。

私でも読破できるという点ではかなり優れた文学なのかもしれません。

[ 2017-08-27 ]

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[ 2017-07-21 ]

笑いどころもあり、テンポ良く読めた。
神谷さんという人物の人柄に寄り添いながら物語が進む。
神谷さんのことが笑えるほど愛しいと思える作品。
またお笑いに対する作者の哲学も垣間見れて、新しい経験ができたと思える。

[ 2017-06-15 ]

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[ 2017-02-26 ]

そんなに酷いかなぁ。
私は、徳永や神谷が語ったことが又吉さんが言いたかったことの代弁だとするなら、又吉さんなりの全ての芸人に対する愛ある賛歌、と、芸人という職業へのリスペクトと捉えましたけど。
お笑い芸人の彼だからこそ、売れない芸人の心理にここまで肉迫できたんだと思うし、台詞も生き生きしてて魅力的だと思ったけど。
確かに、技巧的であろうと背伸びしたと思われる文体に多少鼻白むことはありましたけど、(特に始めの数ページ。読んでてちょっと恥ずかしくなった。)割と伝えたいメッセージは明確だし、楽しく読んだのだが。
神谷の「絶対に全員必要やってん」に救われる人だって沢山居ると思うのだが。(現に私は救われた。)
神谷は確かに、むき出しで不器用で、変わり者だけど、ダメ人間代表ではないと思う。私は純粋で人間らしい人間と思ったけどなぁ。
理解出来ないからと言って端から社会の不要因子ととらえるのは、今の世間の悪い癖。そんなんだから、新しい文学の試みの入る余地もないのかな。
まあ、彼が著名人故、メディアが大きな看板掲げすぎちゃったところもあるけどね。

[ 2017-02-23 ]

期待しすぎましたかね。大きな盛り上がりもなく、人物の魅力も感じませんでした。
文体の単純な繰り返しも、あまり好きではありませんでした。次の作品も出ないし実力も分かりませんが。

[ 2018-01-21 ]

話題作だから読んでみたけど、本屋大賞に踊らされてしまった。自分の感覚がおかしいのだろうか、あまり共感や感動といった感情が生まれてこなかった。お笑い芸人って大変なんだなあ…って思ったくらい。今回も、何かしらの賞を受賞した作品に限って残念というパターンに漏れなく当てはまってしまったけれど、期待値高まってる状態で読み始めることが良くないのかも。

[ 2017-02-25 ]

期待していたが、いまいちだった。
・主人公と神谷さんに全く魅力を感じない
・内容がほぼ主人公と神谷さんのやり取りで終始
・セリフが異常に長い箇所が散見される
・最終的に何が言いたいのかさっぱりわからない
・量はそんなにないはずなのに、上記のようなことがあるからか、読むのに時間がかかった
これぞ純文学!ということなら、私には純文学は向いていませんね。。

[ 2017-09-21 ]

お笑い芸人の目線で描かれる物語
個人的には全体的に文章がかたくて読みづらかったのと、情景が浮かびづらかった。あと、人物に共感もできなくて、あまり面白くなかった……

[ 2017-11-29 ]

笑わせることを職業として成立させている人間の葛藤をリアルに感じました。面白いと思うことは人の数だけあり本当に面白いってどういうことなんだろうと考えさせられました。

[ 2017-02-27 ]

どこか暗さを持つ作家が好きなので、とても面白く読んだ。登場人物は、ほんとーにあほんだらで温かい人ばかりで、最後は少し泣けた。
少しだけ明日から世界が好きになりそうな気さえしている。こんな人たちが本当にいるんだろう。

[ 2017-12-30 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2017-07-09 ]

冗長。会話にあまりリアリティーを感じなかつた。言葉にこだわり続けていたはずの神谷のラストの行動に一貫性がない。
ただ、小説は自由で良いのだということを感じさせてくれたところは良い作品。

[ 2019-01-08 ]

ドラマ(素晴らしかった)から入りました。
小説で読んだ方が神谷のピュアさが伝わって、
ラストの演出もしっくり来ました。

[ 2017-03-12 ]

私には向いてへんかった。
会話のレベルが高すぎてついていけない感じがした。
構えていたからか、意外と読みやすかった。

[ 2017-03-16 ]

風の噂は山ほど聞いたが、やはり百聞は一見にしかず、興味のあるかたはご自身の目で試されることをおすすめする

[ 2018-01-24 ]

主人公の漫才師である芸人、冒頭、花火会場で前座していたとある漫才師に衝撃を受け、その直後に弟子入りを志願。自身の「笑」を師匠に追求するストーリー。お笑い論的な語りが随所にあり、一部難しい内容もありましたが、すらすらと読めた。主人公のように、芸人って四六時中お笑いのことだけ考えてのかって想像すると大変だなって感じた。

[ 2017-11-08 ]

「弟子にして下さい」
(神谷)

神谷が途中から又吉さんかなって思いながら読み進めた。スパークスの最期の漫才はカッコよかったし、その後のネットニュースの反応もリアルだった。

[ 2017-07-01 ]

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[ 2017-03-26 ]

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[ 2018-01-02 ]

漫才やコントといったお笑いの空気感、独特の「間」を活字で表現するのはかなり難しいと思うのですが、さすが現役の芸人さん、上手く描かれていたと思います。主人公と、主人公が慕う先輩と、お互いが相手に自分にないものを見つけ、いじらしいほど惹かれ合う、そんな関係性に胸が熱くなりました。

[ 2017-03-15 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2017-11-09 ]

ドラマが面白くなくて、見るのを辞めてしまったので、あまり期待せずに読んだ。が、面白くて、あっという間に読んでしまった。文章力、表現力が豊かだった。火花発売前の又吉のイメージで読んだら、その才能に驚くはずだなと思った。

[ 2018-08-13 ]

20180813
先が気になりどんどん読み進めたが、読後、ちょっとの悲しい気持ちが残る。それ以外、何も感じることができなかった。何を感じれば良かったのか?と思ってしまった。

[ 2017-10-21 ]

最後のライブのシーンは、目の前でやってるみたいにリアルに想像できて、興奮した。

これからドラマ版見て、
もうすぐ映画もあるから楽しみ。

[ 2017-03-19 ]

H39.03.18 読了
 読み始めてみたらあまり楽しくなくて
 そういえば歴史小説かミステリーしか読まないし
 文学書ってちょっと苦手なのかもしれないなぁ
 とか思ってたら
 最後にボロボロ泣いてたんですけど・・・
 ちょっと哀し過ぎるくらい良い本でした
H29.03.17 図書館で借りて読書開始

[ 2017-02-03 ]

【「火花」待望の文庫化!】第一五三回芥川賞を受賞し、二〇一五年の話題をさらった「火花」が文庫化。受賞記念エッセイ「芥川龍之介への手紙」を併録。

[ 2017-12-03 ]

文庫が出たら読もうと思ってました。
→出版してもう直ぐ一年ですが年を越してないのでギリOK!?


自分とは違う職業の話って興味ありますよね!
それと、人の人生が反映されている小説は面白いと思います。
自分が体験できなかった事を読み手の視点で断片的に感じさせてくれる。人の人生だからドラマチック過ぎず現実的すぎず、その辺のバランスというか、匙加減が良かったと思います。

映画の桐谷健太さんは神谷さんにきっとピッタリなんだろうなぁと思いました!

[ 2018-02-19 ]

異様に読みやすく
ついついにやけてしまう場面もちらほら
でも、「考えすぎじゃない?」って
思う。そこまで思うことは無いかな。

[ 2017-08-21 ]

私の趣味ではありませんでした。
芥川賞は合わないようです。
淡々と進む物語。誰かの日常の日記のよう。
普通の人の生活を除いてるみたいで全く面白くありません。
言葉の芸術?と言われる言葉遊びのような表現も全く共感出来ず。
私に芥川系は合わないようです。
芥川系が嫌いな人にはお勧めできません。

[ 2017-11-23 ]

エネルギーがある。でもエネルギーは鬱々として、行き場がなく、爆発することなく、漂う。一歩進んではどん詰まりの袋小路。さがっては進み、さがっては進み、それでもどこへもたどり着かない。あと一歩で爆発しそうな予感と、でもやはりどこへも行けない不毛感の均衡が、この小説を形作っているように思う。それは多分、生きるということにかなり近いのではないか。

[ 2017-02-16 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

続きを表示

[ 2017-06-25 ]

ミーハー心で手に取った作品。
神谷さんの破天荒さについて行けない所もあったけど全般的に読みやすく、特に後半は一気に読めた。
芸人さんの話って事もあって、色々ともどかしい部分が読んでて切なくなるけど読了後は、この人達はきっとずっとこんな感じで生きていくんだろうな、と思えてハッピーエンドとは少し違う気がするけど良い終わりだったと思う。

[ 2017-12-01 ]

才能や結果が全ての世界で、しのぎを削り夢を追う人達の物語。

崖っぷちでのヒリヒリした感じが伝わってきます。

[ 2018-09-11 ]

南キャン山ちゃんの「天才はあきらめた」から芸人つながりで今更ながら積読されてた火花を引っ張り出し読破。

芥川賞に値するかどうかという高尚な批評は自分にはできないけれど、言葉に力があった。圧倒的な世界観だった、と個人的には思う。

登場人物がまた絶妙。具体的にどのように絶妙かというのは難しいのだけれど、才能があるようにもないようにも取れる、読み手に想像させ疑わせる余白が残された描写なのが、いやはや絶妙なのである。

その絶妙さが、読み手の評価を分けるというのもすごく納得できる。

私は、芸人の又吉さんがこれを書いたと思うとやはりそれはすごいセンスだと思うし、そのセンスは色々なものの上に積み重ねられた、薄っぺらいものではないと感じさせられた。

これは又吉さんにしか書けない魂の小説だったと思う。

[ 2018-04-09 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

続きを表示

[ 2017-07-05 ]

成功した漫才師も、周りの(成功しなかった)漫才師がいたから面白かった、というくだり、それはその通り。
そのほかは残念ながら、私には共感できるほど感性がなかったとおもう。

[ 2017-10-02 ]

お笑い芸人 スパークスの徳永と
アホなことをしつづける 徳永の師匠 あほんだらの神谷。

徳永が つねに 神谷さんを 大切に思い
したっている。神谷さんは 
それに こたえようとする。

どう笑いを取るのかを 必死に考えながら
その 笑いを取るにも センス、生まれつきなものがあり、
才能が 枯渇するところがある。
そんな 中村をみながら、自分と闘う。

お笑いを司る芸人を 客観的にみることで、
生き様を 魅せつける。

[ 2018-01-08 ]

お笑い芸人が書いた処女作ということで、どうしても評価は甘口にならざるを得ないのだが、有り体に言って面白かった。先達文豪へのリスペクトをひしひしと感じる静謐な情景描写と、おそらく著者自身の内なる考えが迸ったであろう主役二人の熱いやりとり。アンバランスなほどの二要素が、静けさと激しさの美しいコントラストを生んでいる。

[ 2017-11-22 ]

話題作を遂に読了。
読み終わって直ぐに感じた感情は「切なさ」
天才と変人は紙一重。
最後の方の主人公の言葉が辛いけど刺さる。
人の強弱の印象が、最初と最後で変わるのが面白いな。
巻末の芥川龍之介への手紙も、独特の表現が面白く、
作家自身に興味を惹かれるようになる一冊です。

[ 2018-01-01 ]

お笑いのピース又吉さんが書いた本。芥川賞受賞作。かなり話題になっていたので気にはなっていたが、2018年1作目として読み終えました。

お笑いをやっているからこその説得力が伝わります。彼らも毎日戦っているんだなぁーと思いながらなんか感動しました。

芸能人、お笑い芸人という肩書きがなくても読みやすくて、面白かったです。

[ 2017-02-19 ]

待望の文庫化。でも期待が大きすぎたのか・・・
あらすじ(背表紙より)
売れない芸人の徳永は、天才肌の先輩芸人・神谷と出会い、師と仰ぐ。神谷の伝記を書くことを乞われ、共に過ごす時間が増えるが、やがて二人は別の道を歩むことになる。笑いとは何か、人間とは何かを描ききったデビュー小説。第153回芥川賞受賞作。芥川賞受賞記念エッセイ「芥川龍之介への手紙」を収録。

[ 2018-01-17 ]

舞台に上がって挑戦する人と、批評だけする人は雲泥の差。どんなにおかしな方向に進んでも、血肉を感じて感動した。

[ 2019-01-01 ]

芥川賞受賞作品にしては、ストーリー的にも読みやすい本だった。
情景描写や心理描写で使われる言葉が多様で、
一つの景色をより深く見られる気がした。
又吉さんが芸人であることが注目されるが、
純粋に作家さんとして他の本を読んでみたいと思った。
あとがきの芥川龍之介への手紙は、笑った!

[ 2017-02-26 ]

又吉の話題作。200人くらい図書館で順番待ちをして借りた作品。テンポも思った以上に良く、芸人同士の葛藤ややりとりもあり、一気に読めた。
誰にも言えない又吉としての言葉、があり、「舞台にたって考えたことが受けたときの喜び、だめだったときの絶望」にとりつかれた彼の言葉は、そこから遠い距離にいる自分にとって思った以上に届いてしまい、思わず最後は泣いてしまった。ただ文体としては必要以上に固く、もう少しライトにした内容でも全然良いと思うし、そういったものを読みたい

[ 2017-04-28 ]

2017.04.28

自分が一生懸命取り組んでいることが、意味のあることなのか、無駄なことなのか。今はまだ分からないけれど、それでも自分を信じて、真っ正面から努力できる人が強いんだろう。

「火花」正直感銘を受けるほどの面白さではなかった。けれど、この文章はとても心を打たれた。

[ 2018-01-10 ]

私はその世代を通り過ぎてしまったから
つまんないな~と思ってしまうのかもしれない。
若い頃、色々悩んだりしていたお年頃には
おもしろいのかもしれないな~

芸人として(劇場の俳優もね)
成功する人はごく一部、
それ以外の方がたくさんいて、
そういう人や、それについていく女も
私の人生観からは、クソでカスとしか思えない。。。

でも何が正解で何がダメなのか、なんて
誰にも分からないし、
やってみて全力を尽くしたなら
それはそれでOKなんだけどね。。。

その後どうなのか?
切り替えてまた進んで行ける人は
あまりいないのかもしれないな、って
思うので、、、

先輩が今後どうするのか?心配。
メンタルやられるまで壊れる人も
芸能界のはじかれた人には多いんだろうな。

でもさ、そんなの人生幾らでもそんなんあるし。。

そう考えたらやっぱりクソでカスな人ばかり
出て来る本なんだよね。
この本の「女の人」は、ちゃんと潮目を見て
生きていたのでそれだけは救われる部分。

[ 2017-11-19 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2017-11-19 ]

2年?くらい前に読んだ。描写がわかりやすく、絵が思い描けるから(必要を感じないので)映像化作品は観てない。

[ 2018-05-04 ]

[このレビューにはネタバレが含まれます]

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[ 2017-12-30 ]

オーディオブックにて。
堤真一がナレーション。これが(本を読んでないのでなんともわからないけど)大当たりだと思う。
怒りの部分なんかとても迫力があり。
内容も堤真一の語りでよくイメージが伝わってきた。
芥川賞って、自分の経験というか専門分野あたりでしっかりと描ききれば取れるものか、と関心。

[ 2017-07-24 ]

芸人又吉直樹の思考回路を主人公の徳永に投影したような作品。解散漫才のくだりよかったなぁ。回りくどくてややこしい奴だが、入力と出力の間にSoak inしている時間が周りの人よりも格段に長いのだろう。その間を待つ余裕があるかどうかで、好き嫌いが分かれる気がする。先輩芸人の神谷は、露悪になりたいけどなれない自分の投影か、ジキルとハイドのハイドのような存在か。同時収録の芥川龍之介への手紙も、人間「又吉直樹」の思考回路形成の過程がわかり興味深し。

[ 2017-07-16 ]

文庫化されたので買って読みました。
面白かったですね、芸人さんが書いたという前提は全く抜きにして楽しくすらすら読める作品でした。
ところどころ、文章表現が綺麗で好きです。
「僕たちは世間を完全に無視することは出来ないんです。世間を無視することは、人に優しくないことなんです。」という徳永が神谷さんに向けたセリフはグッときました。

[ 2017-07-25 ]

自分の半生を書けば、人は誰しも一冊の小説が書ける、という言葉がある。別に皮肉を言いたくて引用したのではなく、著者の半生を反映させているのかな、と思えるほどに息遣いがリアルだったのだ。

売れない芸人の閉塞感、生活の息苦しさ、そして「面白いとは何か」というある種の根源的な問いかけ。それらが、経験者なり直接伝聞ならではの視点で描かれている。幾つか、展開の唐突感がや興醒めする箇所もなくはないが、中々知り得ない芸人の内面を掘り下げた作として面白かった。

[ 2018-07-19 ]

図書館で見かけて、ようやく読んでみた。
驚異の予約数も、やっと収まったのだと感慨。

又吉君のエッセイは好きだけど、小説はこんな感じなのか、という感想です。

[ 2017-05-11 ]

なんか記述が奥深そうに書いてあって、少しわざとらしく感じる。こんなかけるなんてすごいなとは思うけど、おもしろさは感じられない。

[ 2017-03-24 ]

文庫化されたのでようやく。

声を出して笑える純文学ってそうそうない。

最後の唐突感は拭えないけれど、どうしても伝えたかったことを語るまでの長い長い階段が、途中から面白くなって、何かのスイッチが入ったかのように笑いが堪えられなくなってしまった。

この作品が芥川賞に足る作品か、と問われれば
十分にその価値があると思う。

又吉直樹氏が芥川賞に足る作家か、と問われれば
次作が肝要かなと。

このまま同じような作風に閉じこもるか、
まったく別のベクトルに振り切れるか、
作家はデビューしてからがスタートというのは、
まったくもってその通りだと思われる。

[ 2017-04-18 ]

久々の読書^o^
息子夫婦に連れて行って貰った井之頭公園の情景が浮かんだ。関西弁で読みにくい(^^;;

[ 2019-04-30 ]

漫才師の苦悩がリアルに伝わってきた。
また漫才とは、大きなくくりで芸術とは?ということを考えさせられた。

[ 2017-09-15 ]

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[ 2017-05-17 ]

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[ 2017-08-02 ]

「火花」
公開日:2017年11月23日
第153回芥川賞受賞小説『火花』がとうとう映画化。漫才の世界で葛藤を続ける青年たちの青春。芸とは何か。才能とは何か。青年たちは喜怒哀楽とともに芸人の道を突き進む。そこには何が待っているのか?
キャスト:菅田将暉、桐谷健太、木村文乃、川谷修士、三浦誠己
監督:板尾創路
http://hibana-movie.com/
Twitter https://twitter.com/hibana_movie
Youtube https://www.youtube.com/watch?v=i50GA4xI5Cg

[ 2017-04-17 ]

白昼の激しい陽射しの名残りを夜気で溶かし 結果が芳しくなかった 一日の充実感を携えて すこぶる頗る不愉快 残滓を煌めかせ 根源的な疑問 憤怒の表情 罵詈雑言 免許皆伝 伝記 一笑に付された 神谷才蔵 珈琲を啜った 共感至上主義 厚意を無下にしなくない ハーモニカ横丁 井の頭公園のベンチ 青梅街道 上石神井駅 路傍吐瀉物さえも凍える 高円寺純情商店街 井の頭線 永福町駅 妙な既視感 淫猥な表現 泰然 性欲強い赤ちゃんか 七井池 三宿のアパート 徒労感 池尻大橋の丸正から二子玉川の河川敷まで 被虐嗜好 いないいないばあ そな寂寥は自分を鼓舞もしてくれるだろう ケツを捲る 出囃子 下北沢鈴なり横丁 途轍もなく嫌な予感 ひっせい畢生のあほんだら トランスジェンダー 僕達は世間を完全に無視することは出来ないんです。世間を無視することは、人に優しくないことなんです。それは、ほとんど面白くないことと同義なんです。 男が巨乳やったら面白いという発想と、性別を馬鹿にすることとは全然違うんです。 その余りにも露骨な企業と個人の資金力の差を目の当たりにして、僕は思わず笑ってしまった。 万雷の拍手 「これが、人間やで」 生きている限り、バッドエンドはない。 ジャマイカの英雄はエビシンゴノビーオーライと世界に向かって唄い続けている
「火花」の場合は、ノーウーマンノークライ♪ 火花というタイトルは、主人公(徳永)の漫才コンビ名がスパークスだから。 師匠(神谷)との出会いのシーンが、花火大会だから、ということか。夢半ばでつまづいたままだったりの二人のラストに「Everythings Gona Be Allright(いつかすべてがうまくいく)」と落として終わる。
道徳は便宜の異名である。「左側通行」と似たものである。 芸術の鑑賞は芸術家と鑑賞家との協力である。云わば鑑賞家は一つの作品を課題に彼自身の創作を試みるに過ぎない。 線香花火→ピース 伝記を書くことが条件 徳永=林遣都はやしけんと=菅田将暉すだまさき 神谷=波岡一喜なみおかかずき=桐谷健太きりやけんた

[ 2017-02-17 ]

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[ 2018-01-15 ]

作者の文筆力を確かめたかったが、テーマがあまりにも興味がないものだったので、内容を客観的に判断できなかった。

[ 2017-11-14 ]

ピース又吉の芥川賞受賞作、遅ればせながら読んだ。
現職の芸人が書いた作品なので、売れない芸人の世界の空気感に妙に説得力があった。
プロの芸人として「面白いこと」を追求するのは難しい。きっとテレビで見かける芸人も色々考えながらやってるんだろうな。
最後のライブのシーンがよかった。まじめに書かれた作品。

[ 2018-01-24 ]

純文学?一人称で回りを表現するのって語彙がないと情景が浮かばないんだけど分かりやすかったです。
最後も意外な形で締めくくるからこの先どうなるのって気になるけど知らないほうが青春感が続きそう・・!

[ 2017-03-07 ]

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[ 2017-11-07 ]

純文学系はあまり読まないのだが、今更ながら借りて読んだ。
タレントの書いた小説だという気で読み始めたが、思ってたよりかなりよかった。文章が濃い感じで、せつなくもある。

[ 2018-04-02 ]

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[ 2017-06-18 ]

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[ 2018-07-26 ]

又吉さんは、本当に芸人というものが好きなんだなあと思いました。
芸人のお話なので、どこまでフィクションなのかなあと思いながら読む事にどうしてもなってしまう。他の作品はどんな風に書くのかなと楽しみではある。お笑い以外の番組で見ると目の付け所がとても好きです。それでも静かに笑わせる感じとか、やっぱり人を笑わせるのが好きなんですね。今後に期待。

芸人でなくとも、すごく仲良かった友達と、お互いの状況が変わってくるに従って関係性が変わって、疎遠になったりする事はあると思います。私もあるので。その辺の、好きだけど、前と同じようにはいかない感じの表現がとても好きでした。

あと、あとがき?の手紙が面白かった。笑ってしまった。

[ 2017-05-27 ]

職場の人が貸してくれたので、正直そんなに興味はなかったですが、折角なので読みました。私小説だけあって、笑いや漫才への思いがしっかり伝わってきます。序盤の読みづらさと終盤の盛り下がりが残念でした。

[ 2017-07-27 ]

357
純文学。直木賞。おもしろさを求めて読むと違うのでしょうね。自分には共感を得られる部分もなく、おもしろみもなく、読破するのも時間がかかってしまいました。深く読める読解力を身に付けたいと思いました。

[ 2018-06-11 ]

ちょっと苦労した。
わかるな、と思うところもあるけど大部分は私にはそれほど熟考する必要の無いこと。
お笑いをやる人の内面を知れたのは面白かった。
「私小説」、な後口。これは、後書きとセットで一つの作品かな。

[ 2017-12-04 ]

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[ 2017-03-14 ]

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[ 2017-11-03 ]

このところ多忙につき、読感を書いている時間がない。
とりあえず、読みましたということで、読了日と評価のみ記載。