たくさんのご参加、誠にありがとうございました。
マンガ好きなユーザーのみなさまから、お題に沿ったおすすめの作品を教えていただく【auブックパス読者投票】。
今回は、「もっと読まれてほしい!『とっておきマンガ』を教えて!」というテーマで募集したところ、900件を超える応募と、多くのマンガ愛にあふれたレビューが集まりました。
その中から、スタッフが特に心をつかまれた作品とレビューを厳選してご紹介します。
- 全人類におすすめしたい隠れた名作
- 何度も読み返したくなる、知るぞ人知る傑作
- 今後ブレイクの予感がする注目の新作


心に刺さるレビュー6選
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兜の花
由里華三夫/徳間書店
「僕はみんなが好きだよ」
人は皆、愛されようとするけれど、実は愛することも大事だったりする。そしてそれは、どちらか片方に偏るとちゃんと人を傷つける。兜の花は確かに美しいが、毒がある事を知っておかなければならない。
自分の愛観念と向き合いつつ、スリップダメージを喰らいたい人にはオススメです。
「お前それって、結局誰も好きじゃないのと同じだろう」
(えば)

「ちゃんと人を傷つける」。こういう「ちゃんと」にはちゃんと向き合った方が良いと、私の中のアンテナが震えます。
愛人 [AI-REN] 特別愛蔵版
田中ユタカ/白泉社
あらゆる漫画を読んできて、1度も泣いたことがない自分が、初めて声を出して泣いてしまった作品。
アイレン【愛人】[AI-REN]
終末期の患者の精神的な救済を目的とした擬似的な配偶者。恋人のような役割を果たす人造遺伝子人間。
余命わずかの主人公が、少しの寿命しか与えられていないアイレンを家に招く所から始まる物語。
舞台は退廃した未来で「戦争」「伝染病」「侵略者」など終末感漂うキーワードがちらほら出ますが、のどかな海辺の田舎に住む2人にはあまり関係がありません。
2人は残された時間を、買い物をしたり、料理をしたり、ありきたりな日々を過ごす事に費やします。
しかし終わりの予感は常に漂っており、だからこそ普通の日常があまりにも眩しい。
幸せなのに切ない、美しいのに哀しい。
「愛」と「生」
いつ終わるともしれない日常を幸せいっぱいに過ごす2人の姿は、その美しい情景と相まって、一生忘れられない読書体験になります。
多くの人に知られていないのがあまりにも惜しい、絶対に埋もれてほしくない、そんな作品です。
(シゲン)

どんな形であれ、誰かを想うことがその人の生きる力になることを感じられる作品でした。
ハヴィラ戦記
みのすけ・町健次郎・西村奈美子/集英社
人間が蝶人を「保護」するということの差別性、そして、被差別側の蝶人同士もまた差別することの残酷さこそ、蝶人も「人間」なのだという証明になる構造に、読者への遠慮のなさを感じてほしい。
(匿名希・望)

今回の企画で、個人的にいちばん刺さったレビューです。
死にかけ悪役令嬢の失踪~改心しても無駄だったので初恋の人がさらってくれました~
和泉杏花・ささきさ・鈴ノ助/小学館
自分の心に深く潜り答えを見つけること。人生を未来を自身の足で思うように歩む為。素晴らしく魅力的な海の世界を通じて描かれた、家族を、愛する人を想う気持ちが流れ着く場所に読後はいつも深く静かな海に満たされたような気持ちになります。
(sei)
MAD
大鳥雄介/集英社
社会に出て、日々を過ごす中で、誰もが心の奥に“壊れそうな自分”を隠して生きている。
『MAD』は、その奥底に、そっと手を伸ばしてくるような作品だと思う。
登場人物たちは、誰もがどこか傷つきながらも、それでも人間として必死に生き抜こうとしている。
その姿に、自分自身を重ねてしまう瞬間が、何度もあった。
繊細な線で描かれる世界は一見とても静かで、落ち着いた空気をまとっているけれど、
その奥に時折顔を覗かせる、ぞっとするような“狂気”がある。
だからこそ、読んでいるこちらの感情は不意に揺さぶられ、心がざわつく。
それは決して大きな声ではないけれど、確かに胸に刺さってくる。
「うまく言葉にできないけれど、この作品が忘れられない」
そんなふうに、読んだ人の心に長く残る、稀有な作品だと思う。
まだ物語は始まったばかり。
これからさらに深く、鋭く、広がっていくであろう世界に、期待せずにはいられない。
(ぶんぶん)
竜の眠る星
清水玲子/白泉社
”そこに愛はあった“
立場上厳しく娘にあたり優しく出来ない女王と、期待に応えたい、認められたい、愛されたい!と、もがく王女の物語。
王女の死を受けて涙する女王のシーンが大好きです。本当は、王女のことを愛していたことがとても強く伝わってきて、涙が止まりませんでした。
反抗期真っ只中に読んだこの作品は、やり場のない気持ちを抱えていた当時の私の心を浄化してくれました。
あの時、この女王の涙に出会わなければ、荒れて道を踏み外していただろうな。というぐらい、私にとって大切なシーンです。
切なくやりきれない中にも、綺麗な涙と、ひとすじの救いが垣間見える。少し大人のお話です。
ほのぼのしたお話が好きなかたにはお勧め出来ませんが、何か、自分の中にフツフツとした感情を抱えているかたは、読んでみて下さい。
”不条理な世界で生きる、彼・彼女達の中にも『愛』はある“
(のら子)
おもしろの予感がするレビュー6選
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千年狐
張六郎/KADOKAWA
怖いというより不思議な怪話が好きな方にまずオススメ。でもギャグが好き、ミステリが好き、歴史物が好き。そんな方にも非常にオススメ。色々な要素が絶妙に混じり合って、美麗な絵で繰り広げられます。更におもしれー男、女、動物(?)揃い踏みでございます。先々で判明する事実が多々あるので、読み進めるほど味がしますが、1巻目は単品として読むことは可能なので、未読の方は是非お手に取っていただきたい。
(滝津)

「読み進めるほど味がする」「1巻目は単品として読むことも可能」…沼への誘い方が上手すぎると思います。
蝉法師 訳アリ坊主三人衆、嫁探しの珍道中
墨佳遼(イースト・プレス)
蝉を仏教の修行僧に擬人化し行脚。恋愛という言葉が生易しく感じるほど命を懸けて子孫のために嫁を探す…自然の過酷さと人への思いやりを考えさせられたマンガでした。
個人的に、琴線に触れるものがあり涙が止まらなくなりました。
(紅蓮雷蝶)

"蝉の擬人化というパワーワード。
設定を上手に活かした濃密な物語で、読み応えのある作品です!
苦悩!化け猫おはし 小話集【単行本版】
日日ねるこ/スキマ
化け猫おはしが普通の猫のフリして、家族と暮らすお話です。
猫あるあると、化け猫あるある⁈で、笑ってしまいます。
おはしが可愛くて、こんな化け猫さんなら大歓迎です!
うちの猫さんも、留守番しながら踊ってたりして⁈
(オニャンコポン太)

お母さんと子どもたちの対応がまた良い(にっこり)。猫好きは必読です!
ミワさんなりすます
青木U平/小学館
主人公を最初は「なんだこいつ」と訝しむ気持ちがありましたが、作中のキャラクターのようにどんどん主人公の魅力に引き込まれていきます。スリリングな場面も多く、感情を揺さぶられる作品です。奇妙なおもしろさを求めている人にとてもオススメ。
(おしお)

レビューから読んでみたいと思った作品。様々な感情が伝わり、ひとつひとつのワードがとにかく惹きつけられます!
悪の華道を行きましょう【コミックス版】
やましろ梅太・真冬日/一迅社
婚約破棄された主人公が前世を思い出す、いわゆる悪役令嬢のお話ですが、他の作品とはひと味もふた味も違います。
断罪イベントのあと悪名高い宰相と結婚、その宰相はツルツル頭のわがままボディに加齢臭のオマケ付き。これが前世枯れ専にクリーンヒットするからおもしろい。
シゴデキの宰相様と才色兼備の主人公、ふたりで悪の華道を行く爽快感がたまりません!
(ぷにぷに)
覚悟のススメ
山口貴由/秋田書店
独特の台詞回し!勢い!読みやすい巻数!
最初こそなんなんだこれはと狼狽するかもしれないが読み進めるうちにまっすぐな熱さに引き込まれること間違いなしの名作です。
読むべし読むべし
もし気に入ったら『銃声の子守唄』に短編も入ってるよ!
(あにぃ)

作品のみならずレビューにもパッションが感じられて、その勢いにつられて読み始めていました!
考えさせられるレビュー6選
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ペリリュー ─楽園のゲルニカ─
武田一義・平塚柾緒(太平洋戦争研究会)/白泉社
戦争を知らない世代全員に読んでほしい。「戦争はいけないことだ」なんてテンプレみたいな言葉で終わらせてはいけない。絶対に嫌だと、絶対にダメだと、心から戦争をしたくないと強く願わせてくれる作品でした。やわらかな絵柄なので、凄惨なお話でも最後まで読めると思います。
(たまこ)
違国日記
ヤマシタトモコ/祥伝社
女性の生き方や感じ方などが丁寧に描かれている。家族のあり方、友人との接し方など不器用だけど、皆が悩んでいて、感じ方や考え方はみんな違う。人と人との関係はそれぞれでいいじゃあないかと思う。こんな風にもがきながらも誰かといる人生を考え、自分の歩んだ軌跡として進めていくのもいいかもしれない。家族や友人との関係に不器用な人、器用な人、どちらにも一度読んでほしい一冊。
(yk611)
刷ったもんだ!
染谷みのる/講談社
中堅印刷会社を舞台にした、いま一番熱いお仕事マンガです。依頼を持ち込むお客さんの様々な要望や捨てられないこだわりを実現するために、虹原印刷株式会社のデザイン課、印刷課、生産管理課などのキャラクターが全力で働く姿に「全く違う業界だけど、自分もこれぐらい仕事にこだわりたいな」と、読みながらついつい思ってしまいます。最新巻(12巻)では色覚異常(色の見え方や区別が一般的な人と異なる状態)とデザインの問題について描かれるなど、誰もが情報を得ることができる社会のあり方についても考えさせられました。これからもずっと読み続けていたい作品です。
(あかねこハウス)

電子といえども同業界。編成部員は必読だと、MTGで話し合われた作品。
(ふ)
織田樹/GANMA!
ちょっと未来のゆる~い日常、だけど温暖化した未来の現実的で不穏な可能性がそこかしこに散りばめられてるお話。
変わる部分もあれば変わらない部分もあって、それが日常。
考察を丁寧にお話に落とし込んでる感があり、可愛い絵柄を好まない層にも内容が好きな人は多いと思います。5月に完結したばかり。試しに一度は読んでみて欲しい作品です。
(ぐれ太)

漫画を読んでからまたこちらのレビューを読むと、よりいっそう作品の深みが増す感じがしました。
新・ちいさいひと 青葉児童相談所物語
夾竹桃ジン・水野光博・小宮純一/小学館
児童相談所で頑張っておられる方々の物語です。全ての子どもたちの幸せを願って、奮闘努力する姿に、胸が打たれます。是非、1pをめくってください。
(hiro64)

マンガを通してこういった問題にも目を向けて考えるためにもぜひ読んでほしい1冊です。
青に、ふれる。
鈴木望/双葉社
個々にコンプレックスがあっても、前向きに考え、友達と協力しながら乗り越える姿が素敵だとも思う。
ハンデは、目に見えるもの、見えないものがある。
見えないことほど、理解してサポートしてくれる存在は大きいと思う。
(チカチカ)
新たな視点に出会えるレビュー6選
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辺境の老騎士 バルド・ローエン
支援BIS・菊石森生/講談社
まるで池波正太郎作品のような漫画。
食が物語を動かし、町並みには音と匂いが感じられる。
敵役にも事情や美学があり勧善懲悪にはならない。
強い主人公だが弱さ、欲望、矛盾、老いと孤独、粋と詫びを内包するとても人間臭いが俗っぽくない。
現代人の孤独や葛藤にも通じる普遍性が魅力の作品です。
「正解のない戦い」に挑む老騎士の決断が、 現代を生きる読者の魂に突き刺さる!
(たけぽん)

もしやお客様、プロの方でしょうか?このレビューの読ませる力は剣豪の域です。
図書館の大魔術師
泉光/講談社
表紙の美しさに惹かれて読み始めました。ファンタジー特有の世界観・ワクワク感がありつつも、言論の自由や人種差別、宗教対立などの現実的な問題が扱われていて、読むほどに引き込まれていきます。詳細な設定を作中で紹介してくれるのも物語への没入感を高めてくれますし、表紙にも遊び心があり、ぜひ多くの方に読んでほしい作品です。
(なな)
働かないふたり
吉田覚/新潮社
働くことが重荷になってしまうのは、誰しもあることだが。
本作を読むことで、飜って、では働くとは? とその価値を思わされる。
働かないふたり、はたらく、皆。
(ベンジャミン)
Pumpkin Scissors
岩永亮太郎/講談社
戦争と殺人と犯罪に対する人間が通すべき筋合いを、愚直なまでに問いかけ続ける戦災復興バトル漫画。
(あ)

望まずも戦争が身近になりつつある今、途端に、恐る恐る、この本を開きました。
ウイングマン
桂正和/集英社
「TIGER & BUNNY」のキャラクター原案や、電影少女などで知られる「桂正和」の原点。
少年が学生生活で体験する、異世界、ヒーロー、同級生、年上女性、恋愛、葛藤、選択、別れ。
圧倒的なデッサン力、少年少女の繊細な恋愛感情の描写は、今見ても色あせない素晴らしい作品。
異世界やヒーローが現実世界に現れたら!を面白楽しく、カッコ良く描いたジュブナイルを是非、物語を通して体験追想してみてください。
(kid3)
しずかの山
愛英史・松本剛/講談社
重い過去を背負い、逃げ、小さな幸せのために訥々と日々を送る。逃げた過去の責任は少しだけはたせるが、重い過去は軽くはならない。それが人生だと思える漫画です。
(ひびき)
ほっこりするレビュー6選
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バケツでごはん
玖保キリコ/小学館
時代が追い付いた…今だからこそ読んでほしい、過去にアニメ化したこともある懐かしの名作!
主人公は関西弁のペンギン。
動物園の動物たちが、社会人のように働いているユーモア溢れる作品。
しかし、ジェンダー等の社会派な内容も取り上げていて…奥が深い!
キャラクターひとりひとりが魅力的なので、是非ともあなたの推しを見つけて欲しいです。
(あさりの酒蒸し)
もう興味がないと離婚された令嬢の意外と楽しい新生活
和泉杏花・さびのぶち/小学館
「もう興味がないと離婚された」のタイトルでギョッとして興味をもった作品ですが、過小評価され一方的な離婚に追いやられたヒロインが、はじめての独り立ちで紡ぐ優しく丁寧な暮らしぶりに不思議なくらい癒されました。作中に感じるゆったりとした雰囲気が大好きです。そして、新たな出逢いで彼女が唯一無二の存在になっていく展開に目が離せません。原作者と作画者の絆も感じられる超良作なので、たくさんの方にオススメしたいです!
(なつ)
疲れた人に夜食を届ける出前店
中山有香里/KADOKAWA
ゆるい感じの絵と内容ですが、色んな理由で疲れてる人に色んなキャラが美味しいものを出前してくれます。登場する美味しそうなものはレシピ付き。さり気ない優しさや、何気ない言葉に読んでいてほろりと涙が出ました。疲れに気づいてない人も読めばきっとどこか疲れがあったことに気づかせてくれるマンガです。
(紅蓮雷蝶)
ハクメイとミコチ
樫木祐人/KADOKAWA
誰もが一度は思い描いたことがあるのではないでしょうか? 小人の世界。そんな世界での日常生活が精密に描かれています。家より大きなカボチャを料理したり、丸太のようなゴボウをささがきにしたりと夢にみた小人の世界がそこにあります。漫画を読んだことがない人も、絵やストーリーに惹かれること間違いなしです。バトル漫画のようにハラハラする事はないですか、どこか心がほっこりする。心が癒される漫画です。
(みき)
勇者のひざには猫がいる
飯島浩介・汐里/小学館
これは勇者一行の成長の物語であり、猫にはどう対すればいいのかの指南書です。ベタな可愛い動物ではなく、絶妙に愛らしい猫に膝が重く温かくなります。
また、ボス顔の猫は普段害虫などスルーしますが、ここぞと言う時にきつい攻撃をする、など、子供の頃に読んでいればその後の猫ちゃんとのつきあい方ももっと豊かであったであろうと思わせてくれるマニュアルぶりです。
成長、増える仲間、結束、そして目的を完遂する大切さ。
癒される~。
(たぷんつぇる)
果ての星通信
メノタ/主婦と生活社
キャラやそれぞれの星の特徴が本当にユニークで、自分の中にも少なからずこれが普通みたいなものが存在してたな、と気付かされます。あととにかくマウーが可愛いです。 (あーこ)
次回、みなさまから寄せられた
「とっておきマンガ」を全公開!
今回レビューを掲載した30作品のほかにも、多くのユーザーの皆さまから、思い入れのこもった「とっておきマンガ」をご紹介いただきました。次回の特集では、寄せられたすべての作品を一挙に掲載する予定です。
また、惜しくも今回掲載に至らなかった中にも、埋もれさせてしまうには惜しい秀逸なレビューが数多く寄せられました。そうしたレビューをご紹介する企画も、現在準備中ですので、どうぞご期待ください!


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