岡崎乾二郎(1955-)は、1981年3月に個展「たてもののきもち」(村松画廊、東京)で「あかさかみつけ」シリーズを発表し、その日常的な素材からなる軽やかな表現で颯爽とシーンに現れます。以降、絵本、メディア・アート、環境設計、タイル制作、描画ロボットの開発、批評活動に至るまで、多岐にわたるメディウムをひとつのテーブルに載せながら、多くの仕事を達成してきました。その後、企画監修した「抽象の力」展(豊田市美術館、2017)の開催、書籍『抽象の力』(亜紀書房、2018)の刊行が続き、2019年には同じく豊田市美術館で大規模回顧展「視覚のカイソウ」が行われると、作品と批評活動が不可分のものとして、その全貌を見渡す機会となり、国際的評価と存在感は高まっていきます。現在、東京都現代美術館では「岡崎乾二郎 而今而後 ジコンジゴ Time Unfolding Here」展が開催中。本特集では、岡崎の頭の中に折り畳まれている「彫刻の仕組み」「絵画の仕組み」「批評の仕組み」等について、第三者の視点も交えて解き明かしていくことで、この 造形作家の「起こし絵」を立体的に立ち上げてみたい。
Editors Note
特集:岡崎乾二郎 造形作家の「起こし絵」をつくる
「岡崎乾二郎 而今而後 ジコンジゴ Time Unfolding Here」展 撮影=大町晃平
VIEWING SESSION:彫刻鑑賞会(伊藤誠×高田安規子・政子×冨井大裕×原田遠×吉川陽一郎×名和晃平) 沢山遼=モデレーター、青木識至=構成、稲葉真=撮影
VIEWING SESSION:絵画鑑賞会(浅見貴子×堂本右美×山田はじめ×山本雄基) 三輪健仁=モデレーター、関貴尚=構成、稲葉真=撮影
岡崎乾二郎インタビュー01:彫刻の仕組み、絵画の仕組み 沢山遼、三輪健仁=聞き手、永峰美佳=構成
岡崎乾二郎作品クレジット01
COLUMN:バルバス・プランツ 津田佳紀=文
COLUMN:T. T. T. Bot 辻田勝吉=文
COLUMN:ミルチス・マヂョル 芦澤忠=文
ESSAY:新たな象形の探求ー岡崎乾二郎の彫刻 清水穣=文
COLUMN:灰塚アースワークプロジェクト 筒井宏樹=取材・文
岡崎乾二郎インタビュー02:批評の仕組み 山本貴光=聞き手・構成
岡崎乾二郎作品クレジット02
COLUMN:四谷アート・ステュディウム 高嶋晋一=文
鼎談:斎藤環×宮本省三×柳澤田実「造形作家・岡崎乾二郎の現在地」 三橋輝=聞き手・構成
展覧会情報
ARTIST IN FOCUS:近藤亜樹 神山亮子=取材・文
ARTIST IN FOCUS:檜皮一彦 蔵屋美香=取材・文
ARTIST IN FOCUS:筒|tsu-tsu 渋革まろん=取材・文
WORLD REPORT:New York
WORLD REPORT:London, Leeds
WORLD REPORT:Berlin
WORLD REPORT:Gdańsk
WORLD REPORT:São Paulo
WORLD REPORT:Hawaii
WORLD REPORT:Anchorage
ARTIST INTERVIEW:MSCHF 馬定延=聞き手・構成
REVIEWS:「SIDE COREとともに『能登半島に行く』」「SIDE COREとともに『野焼き』」 椹木野衣=文
REVIEWS:「像の旅 伊藤高志映像実験室」展 清水穣=文
青柳龍太「我、発見せり。」(37)
安藤裕美「前衛の灯火」第14話
プレイバック!美術手帖 原田裕規=文
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